2021.10.10(日) 11:00~12:20
伏見 G-pit
歌舞伎「輝虎配膳」
原文通り喋ってくれている時は威厳があって威圧感さえ感じるけれど
現代文の時はすっかりくだけて面白くなる
それは音楽でいう処のクラシックとポップスの違いみたいなもの
難解な科白を何とか解明しようと試みながら聞く
おそらく、こんな事を言っているのではと予想した内容は現代文になった時に
大体当たっている
とはいえ、この難しい科白を聞く事も 「歴史を勉強している」 という実感を貰えて面白いものです
越路を演じた「まつもとのどか」さんの存在感が見事です
出て来たところから去る所までこの舞台上で一番輝いている
最後にその存在感をひっくり返すような お勝を演じた「宇野えみり」さんも巧いな
このままでは「夫山本勘助の母」が切られてしまう そこで身代わりを申し出たこの勢いが凄い
この二人の女の迫力に他の男どもはタジタジとなる
歴史は女が作った
それを教えてくれる歌舞伎の演目です
狂言「棒縛」 「三本の柱」
ここでも原文と現代文による芝居を見せてくれる
狂言のほうはまだ科白も分かり易く出来ている
笑いのセンスがその当時の人達にどれ程あったのかを知ることが出来るし、
現代でも十分にコントとして腹いっぱい笑える芝居になっている