お父ちゃんの悲しい過去 | ペンと犬猫と私

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漫画家兼児童作家なりゆきわかこの犬猫日記
月の半分は着物で暮らしています。
近所には
長男、ニヨメ(成行家二番目の嫁という意味)孫2、4と
次男、イチヨメ、孫1,3、5、6(生まれた順)一家がいます。

年賀状の当選番号決まりましたね。
まだ見てないけど・・当たりあるかなあ。
お父ちゃんに来たハガキでは末等が一枚あったそうです。よかったねー。

「ハガキと言えば・・」と、お父ちゃんがしんみりした声で、ハガキにまつわる若き日の悲しい過去を話してくれました。

お父ちゃんが文学部の大学生のころ、学部の後輩のかわいこちゃんから
「語学の専門書店を教えてほしい」と頼まれたそうです。
お父ちゃん喜んで案内。参考書なども親切にアドバイス。

その日は偶然お父ちゃんの誕生日。
書店まわりが終わったあと、お父ちゃんつとめてさりげなく
「今日ぼくの誕生日なんだ」とつぶやきました。

きっと若き日のお父ちゃんの脳内会話は

後輩ちゃん「まあ!じゃあ、書店を案内してくれたことだし、お茶でもおごります」
お父ちゃん「いや、ぼくがおごるよ。この近くにいい喫茶店があるんだ」
後輩ちゃん「それじゃ、悪いわ・・・」
お父ちゃん「いいよいいよ、そのぐらい」
後輩ちゃん「うふふ。じゃ、ケーキも食べちゃおうかな」
お父ちゃん「あはは。もち!」(ハート)

・・・・だったことでしょう。でも、現実は酷かったのです。

「誕生日?じゃあ、これあげます」
後輩ちゃんがバッグからだした一枚のハガキは・・・・・

路上でもらった何かの抽選ハガキ。
「これ、出すと○○が当たるかも」
ダメだしのひとことは・・・
「あ、切手貼ってね」



泣きながら帰ったお父ちゃんでした。

私「それ、何が当たるハガキだったの?」
お父ちゃん「知らん!見ないで捨てた」

当時流行った「VAN」のジャケットを着て、がんばったお父ちゃんだったのにねえ・・。
まあ、美人作家ワカコと結婚できたから良かったね。ほほほ(あ、石投げないで!)

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