当事者にとって

親なき後は親が亡くなってからの話ではありません。


当事者にとって親が病気等により、

親御さんとこれまでと同じ関わりができなくなった時が親なき後です。


それの一番わかりやすい面が

親御さんからの金銭面での支援を得られなくなることです。


うちの親もそうですが、親あるうちには

当事者の金銭面の負担はほぼ親御さんがしてしまいます。


なので

欲しいもの。食べたい物を当事者が要求したら、要求するだけ買ったり与えたりしていませんか?


ても

それは親なき後に当事者を混乱させる要因になり得ることを理解していますか?


障害者年金は

一級で 月額 81,020円

二級で 月額 64,816円


障がい者手当15,500円


就労継続B型工賃は今平均月額

16,000円


収入は 工賃や収入に違いが出てきますが

平均工賃で計算すると


一級年金で

112,520円

二級年金で

96,316円


支出は


グループホーム入所の場合

家賃、食品、光熱費、日用品を合わせて

平均60,000円から80,000円です。


おっ大丈夫だと16,000円くらい余裕あると思いましたか?

これに通所施設での食事代や移動するなら交通費等、グループホームや通所施設の余暇費用もかかるのでギリギリです。


グループホームは、本人の持っているお金の中でやりくりをします。

なので、10,000円自由になるお金があればそのお金の中で支援を組み立てなければいけません。


生活保護は?

と聞かれますが、生活保護は最低限度の生活を営む為の物です。

障がい者年金、手当を使ってもどうにもならない時に支払われるるので潤沢に支給されるわけではありません。


グループホームのスタッフとして一番心が痛いのが、親なき後を急に迎えて生活水準を急に変える状況になることです。


今までは、毎週自宅に帰っていて、そのたびに好きな物を買って、好きな物を食べていた。

でも、親なき後で毎週帰れない。

グループホームでお出かけしても、今までは好きに買って良いと言われていたのに、

だめと言われることが増えた。

こんな状況です。


親御さんとしては、本人が望むことをしてあげたい気持ちはあると思います。でも、

でも親なき後を考えて我慢することも伝えて行くことも大切です。


そしてその中で節約出来たお金を親なき後の為に投資、保険金にして親なき後も一定額は振り込まれる方が当事者には、親あるうちから親なき後の生活の変化が少なくなるのではと私は思うのです。


当事者にとって

大好きな親と会えなくなる日々はどれほど辛く悲しいでしょか?

それを受け止めるだけでもホントに大変なことだと思います。


親御さんが親なき後の為にできる事は

親あるうちに金銭的、精神的自立を促して行くことだと私は思うのです。