医療同意に必要同意能力の前提には判断能力が存在する。

判断能力は「説明を理解し、自分の価値観に照らして、提案された医療を受けるか否か理性的に決定できる能力」と定義されている。


障がい当事者の中には、これら判断が難しい方が少なくない。

そこで

本人に変わって家族が医療同意を行うことになる。

成年後見制度において現時点では医療同意は成年後見人には認められていない。


私の精神疾患の兄は本人の医療同意能力がギリギリあるかないか。


知的障がいの姉は自身での判断は難しいと思う。


今回は兄に関して、医療同意を求められた私の思いを書きたい。


兄が体調を崩して入院することになったと本人から連絡が入った。


腎臓が悪く人工透析になるかもと言われた。


私達家族は何がどうなってそうなったか兄の話ではさっぱりわからず、

動揺する父に変わり私が兄の関係機関に連絡をとることになった。


兄の関係機関と連絡を取るのは初めて

バズルのピースをはめるように

兄の現状を把握して行った。


兄の福祉関係機関も兄から人工透析、入院かもは把握していたが、医療状況はほとんど把握していなかった。


兄は一人暮らしをしていて、日中はディサービスを使っていたが、病気は管轄外。訪問看護も入っていたが、兄の通院等については契約外。

なので、兄は一人で通院していたのだ。


今の福祉もサービスは契約外の所までは踏み込むことはほぼない。

なので、本人に必要なサービスで本人の生活が満たされているかは重要だ。


福祉の仕事をしているので、契約外は出来ないは想定内。

とりあえず医療状況わからないと先には進めないので、兄の通院に同行することに。


兄の存在は私にはトラウマだけど、ここをほっておいても家族がみんなモヤモヤするだけなので、とりあえずGO


その後は、兄の支援者達と一度集まり整理する。そこで整備して私は手をひくとケースワーカーと話している。


兄と病院行って

率直な感想は

良く今まで一人で通院していたなと

人って出来ないこと多くても生き抜けるんだと言うこと(笑)


検査をし結果想像越えて酷く検査入院をと言われたので、


本人は入院かどんな事かはわかっているので嫌。

でも

検査しないとどうなるかは理解出来ていない。


兄の場合.「説明の理解ほできる」が、「理性的に物事を判断する能力」はほぼないのでこうなってしまう。

本人の意向だけで良ければ拒否で終わる。

しかし医師も理性的に判断出来てないことはわかっているので家族に同意を求めて説得を促す。


これからの兄の医療についてはこの流れで、

私が医師から話を聞く。

兄と父にわかりやすく説明して同意を得る。


ほんとに

大変。

でも。まだいいかなって思う。

それは、最低でも兄と父の意向を聞くことが出来ているから。


でも

これが長女の姉で父亡きあとだったらどうだろうか。

さらに

延命治療の問題になったらと思うと

ほんとに怖い。


自分の命の選択をするのも簡単ではないのに。

きょうだいの命の選択をしたい

きょうだいがいるだろうか。


本人は生きたいと思っているの?

それとも痛いことは嫌なの?

自分のしている選択は本人目線?

自分目線?

親。子どもでも思うこと。

でも

きょうだいの場合。


親がこの選択を望んでいたのか?

親に申し訳ない。

そんな+の感情が私はあると思っている。


せめて

親はきょうだいにこの感情を背負わせないでほしい。

親にとっても、子どもが病気になること。亡くなってしまうことは想像すらしたくないことだと思う。

でも

親なきあとも

きょうだい達は生きていかないといけない。

親や当事者を亡くせば

少なからずきょうだいは心に重荷を背負ってしまう。

背負わなくてもいいと言っても

背負ってしまうきょうだいはいる。

だからこそ

親なきあとを

親達には、良いことも。悪いことも。

想像して準備してほしい。


当事者の医療行為で思いがあれば書き残してほしいし。

委ねるなら

どんな決断をしても、それは私の決断と同じと思って良いよ。

くらいは言ってもらいたいと思う。