父から兄の入院手続きに付き添ってほしいと連絡が来る。


私はこの時就職し、知的障がい者支援の仕事をしていた。


専門学校時代も精神疾患系は関わりなく。

イヤ。関わりを避けていた分野。

行きたくない。

そんなことを思っても

口に出すことは出来ず

承諾。


兄の入院先は

精神病院。

総合病院の精神科ならまだハードルはそんな高くない。

でも

田舎の山の中にある

精神病院。

20代前半の私からは、

建物に入る所から恐怖。

そして、

医者から『兄に会ってお帰り下さい』とイヤイヤそんな気遣いいらないから

と思っても言えず

兄のいる閉鎖病棟に。


硬いドアが二重の扉の中に。

看護師の説明なんて耳になんて入らない、

自分もここから出られないかも

って恐怖でパニック。


そして兄の入院生活がスタートする。


入院中は特にに何もなく過ぎ

そして

兄の退院の日が迫って来る。


実家は狭く。まだ知的障がいの姉も在宅だった為父は自宅で見ることは無理と病院に伝えてくれた。


そして、兄は住民票のある地域で、病院のデイサービスの支援と生活保護を受けて1人暮らしをしている。


ここで私が学んだこと


退院の際に自宅に戻るとそこからまた

社会に出すのは難しい。

この時に

【自宅は無理】

と伝えると、病院のワーカーと本人の住所のある。行政で本人の処遇について話し合いが行われる。


家族も話合いにに参加し

行政、病院で着地点探しスタート。


私の家は

全部無理で通した。

メンタルきつくても

罪悪感あっても

無理で通した。

それが家族もだけど、

兄の将来には良いはずと言い聞かせて。


退院決まってるということは

1.本人の心の状態が良くなっている。

2.治療でできることはなくなった。

この2点のいずれかの可能性が高い。


1の場合

自宅に帰るなら

家族がケアー出来る人がいるのか。

福祉や病院等家族以外の支援があるのか。

これらがなければ、再発のリスクは高くなる。


それは当事者にとっても

『自分はだめだった』とのマイナスなイメージを持たせてしまい、さらに状態が悪くなってしまうことに繋がり兼ねない。


2の場合は

この場合は、自宅で見ることが難しく医療に繋がって来た経緯が推察される。


それにも関わらず


退院と言われると自宅にと思いがち。


そこには

入院することで

親が精神的、体力的に回復し

また見れると思ってしまうことも原因の一つだ。


退院の際には、冷静になって

同じ事が起きない為にどうするか。

行政、福祉との退院後の連帯は取れるのか。

それらを全部確認判断する。


でも

きょうだいだがこの判断は難しいと思う。

特に親がいるうちは困難だろう。


でも

客観的な判断が

一番出来るのはきょうだいでもある。

口でも話しても

親は、子どもの話は右から左に流れることが多い。

流れると

必ず言った、言わないで無駄な喧嘩になる。


なので話合いをする時には、

紙に書く。


親の言っていること。

それに対してどんな可能性があるのか


自分の話していること

それにもどんな可能性があるのか。


そして絶対に書いてほしいのは、


その両方に、きょうだいの自分が出来る範囲について


判断出来るのは、最終的には

当事者と親


でも

自分の出来る範囲はここと書き明確化した書類があり、それに親が同意した物であれば、その後の話合いで親の言い分が変わっても、それを元に話を戻せる。


これも大切。

基本的に

提案し同意した意外はしない。

出来そうでもしない。

一度その境界線外せば

やはり出来るじゃんになり、書類の

効力がなくなる。


出来れは越さない。

でも、

越さないといけないことが私にもあった。

その際には、

一回だけ、ここまでと明確に伝えてから超す。


それ以上はやらないよ。

ここだけと念を押す。


私は兄の支援はいつもここを明確に父にしている。


さらに

それに関わる費用は

兄か父に出してもらうこと。

これは、

父や兄に罪悪感を持たせない為と線引明確化の為


そして、家族だから無償で何でもありというなぁなぁな関係にならない為


次は生活保護になった兄との関わり方。