被害者の気持ちを考えると何が正しいかわからなくなるちょい鬱作品。
今回記録するのは映画『藁の楯』。
観たのは数年前なので記憶が曖昧ですが印象が強い作品なのは覚えています。
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ある少女が惨殺された。
少女は日本でも名の知れた財閥の親族であり、少女の祖父である蜷川は容疑者とされた清丸という男に個人で懸賞金をかける。
その額は10億円。
孫を殺された恨みを晴らすべく、蜷川は金と権力にものを言わせて清丸の命を狙う。
清丸が警察に逮捕され、裁判にかけられ、死刑になる保証はないからだ。
いや、例え死刑になったとしても刑執行までの猶予も与えたくないのかもしれない。
蜷川にかけられた10億円という莫大な懸賞金を目当てに日本中の人間から命を狙われることになった清丸。
さすがに逃げ切れないと悟ったのか、清丸は自ら警察に出頭する。
清丸の身柄を移送することになった警察だが、彼の命を狙う輩は警察が保護していようと関係なく牙をむく。
主人公・銘苅(大沢たかお)らは女児を殺害した容疑者を命を懸けて守る任務を下された。
護衛メンバーの中には今回の作戦に反感をもつ者もいる。
何故人間の屑である清丸を本来警察が守るべきである国民の手から守らなければならないのか、それも命を懸けて。
そう思うのは至極当然であったが、銘苅は自分の立場を揺るがせなかった。
清丸を無事移送させる。
例え犠牲者が出たとしても。
日本国民から凶悪犯罪者を守る警察官の葛藤を描いた作品。
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最初に言っておくと気持ちのいい映画ではないです。
でも心に残る何かがある作品でした。
孫を殺された財閥が個人的に懸賞金をかけるのですが、これってリアル現実に起こったらどれくらいの人が反応するんですかね。
もちろん今の時代だったら可能な気もしますし、そんな人がいてもおかしくないと思います。
炎上はするでしょうけど、情報拡散はものすごいスピードで行われる気がする。
個人的には財閥の思いはわからなくもないです。
だって大切な孫を殺害されたんですから。
法によって裁かれても長ければ十数年生きながらえるわけですし、できることなら自らの手でって考える人も少なからずいるでしょうね。
でもそれは倫理に反する行為ってことは皆わかってるはずです。
自分のうっ憤が晴れるだけだだということを。
それでもうっ憤を晴らすことが目的だっていう人もいると思うのでそれはもうご自由にと思います。
それが実行できるかどうかは置いといて。
ただその行動が他人に迷惑がかかって更なる二次被害を生むことも忘れてはいけません。
この作品ではまさにそんなことが描かれています。
皆さんだったら清丸を守ることを選択しますか?
私は、、、、、。
【個人的ポイント記録】
キャスト(声優)
★★★★★★☆☆☆☆ 6
ストーリー
★★★★★★☆☆☆☆ 6
演出
★★★★★★☆☆☆☆ 6
音楽
★★★★★☆☆☆☆☆ 5
胸のえぐられ度
★★★★★★★★☆☆ 8
考えさせられる度
★★★★★★★☆☆☆ 7
再見度
★★★★★☆☆☆☆☆ 5
おすすめ度
★★★★★★☆☆☆☆ 6
全く反省していない清丸には胸糞悪くなるかも。
警察って大変な仕事ですね。