(※このブログは自分が観た映画を記録する為に綴っています。観てから数年経っていて記憶が曖昧なものもあります。映画の内容や登場人物の心情など、全て個人的な解釈となりますのでご了承ください。 )

 

 

 

 

今回記録するのは映画『護られなかった者たちへ』。2021年公開の邦画です。

阿部寛、佐藤健らがメインキャスト。ものすごく面白い!!という訳ではなかったですが、観た後は心が少し強くなる、自分の現状を見直すきっかけとなる作品でした。

 

 

 

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舞台は宮城県。主人公・誠一郎(ベテラン刑事:阿部寛)は不審死体が見つかったアパートに智彦(後輩刑事:林遣都)と共に向かう。そこで発見されたのは全身をテープで縛られた餓死死体だった。

 

 

 

”自分の目で見たものしか信じない”そんな信条を持つ誠一郎の事を智彦は良く思っていなかった。誠一郎のやり方に文句を言いつつも仕事と割り切り共に行動する智彦。そんな二人の耳に次なる被害者が伝えられる。

 

 

 

 

二人目の被害者も全身をロープで縛られ、餓死していた。二つの事件に類似点が多いことから、警察は同一犯の犯行とみて捜査を始める

 

 

 

そしてすぐに判明したことがあった。それは被害者の二人は共に、仙台市役所で生活保護支援関連の業務経験があったということ。しかも同じ時期にだ。偶然とは考えられない。容疑者は生活保護関連にいると捜査が進められる。

 

 

 

誠一郎は2011年に起きた東日本大震災の被災者だった。当時の事は今でもよく思い出す。妻と息子を失った誠一郎は家族を護れなかった自分を責めていた。

 

 

 

容疑者をリストアップする為に市役所に聞き込みに行く誠一郎と智彦。誠一郎の希望で、生活保護支援係りの仕事を見学することになった。担当は円山(市役所員:清原果耶)。そこで誠一郎らは、生活保護自給者のリアルを目撃する

 

 

 

 

 

 

働いていることを隠し受給する者、受給しなければ生活がままならないのに拒む者。生活保護は想像以上に難しい問題で、かつ、怨恨が生まれてもおかしくはないものだと、誠一郎らは感じた。

 

 

 

また別の場所では、保護観察中の泰久(被災者:佐藤健)が仮釈放されていた。前科を持ったものでも働き口はある。泰久は紹介で何とか職場にありつくことが出来ていた。そして被災により全て失った泰久は、被災地で生活を共にした少女を探していた。自分に残った唯一の身内。泰久と少女、そして被災者と生活保護自給者、それを支援する団体。それぞれの思想が複雑に交じり合っていく、、、。

 

 

 

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阿部寛、佐藤健主演の作品。話は全体的に重めです。津波などのシーンはありませんが震災の事が関連する話ではあるので苦手な方は注意が必要です。笑いを誘うシーンはありません。

 

 

 

泣ける映画、笑える映画、悲しい映画、楽しい映画、色々ジャンルがありますがこの映画は”考えさせられる映画”でした。決していい暮らしではないですが、今の生活さえ当たり前じゃないことを再認識しました。

 

 

 

生活保護って身近なようで実は細かなことは知らないものでした。どんな人が受給対象なのか、条件は?と聞かれても自信をもって答えることは難しかったです。この作品は生活保護についても描写があるので、そのあたり知らなかったことを知ることが出来ました。

 

 

 

この作品の見どころはリアルな人間描写と真相に迫る緊迫感です。特に被災者と生活保護受給者は生々しく演じられてるかと思います。いい意味であまり綺麗に描くことはなく、語弊がないように表現されていると感じました。というか実際はさらにもう少しえぐそう、とも思います。

 

 

 

サスペンスらしく事件の真相は終盤まで明かされません。真相も納得のいくものでした。総じて引っかかる点があまりなかったことが良かったです。サスペンスものだと引っかかる点が多いと感情移入できないんですよね。明らかに死ぬレベルの傷を負っているのに長々話し始めてしまったり。今作品はそんな非現実的なことがなかったので、しっかり物語に集中できます。

 

 

 

映画『護られなかった者たちへ』。夜な夜な観るには丁度いい重さ(?)の作品だと思います。大きい音が出るシーンもないですし、派手な表現もない静か目な作品なので、タブレットにイヤホンでも楽しめると思います。小雨が降る深夜なんかに是非どうぞ。

 

 

 

【個人的ポイント記録】

キャスト

★★★★★★☆☆☆☆ 6

ストーリー

★★★★★★★☆☆☆ 7

演技

★★★★★★★☆☆☆ 7

音楽

★★★★★☆☆☆☆☆ 5

鳥肌度

★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

泣ける度

★★★★★★☆☆☆☆ 6

再見度

★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

おすすめ度

★★★★★★☆☆☆☆ 6

 

何か映画が観たいけど特に観たい作品が多い浮かばない時に重めなのが希望ならおススメ。基本的に一回観れば十分なタイプ。阿部寛さんや佐藤健さんの演技が好きなら観て損はしない。

 

 

 

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