(※このブログは自分が観た映画を記録する為に綴っています。観てから数年経っていて記憶が曖昧なものもあります。映画の内容や登場人物の心情など、全て個人的な解釈となりますのでご了承ください。 )

 

 

 

 

 

 

今回記録する映画は『百万円と苦虫女』。

主演は蒼井優さん。主人公の佐藤鈴子は短大を卒業後、ろくに就職にもつかずフリーター生活をしていた。一人暮らしをしたい気持ちはあったものの、バイトでは生活費が賄えない。そんなことを思っているとバイト仲間からルームシェアをしない?と提案を受ける。「確かに2人でルームシェアすれば家賃も生活費も節約できる」そう思った鈴子は早速家探しをする。

 

 

 

2DKの間取りが気に入り部屋を決めた鈴子ら。不動産帰りのカフェでお茶をしていると、鈴子はバイト仲間から思わぬセリフを言われる。

 

 

 

「3人で割れば1人3万以下ってのがイイよねー」

 

 

 

思わず聞き返す鈴子だが聞き間違いではなかった。バイト仲間は自分の彼氏も含めた3人でルームシェアするつもりだったことが判明。驚く鈴子だったが、今さらしょうがないと半ば諦め引っ越しすることに。当日、荷物整理をしていると、バイト仲間の彼氏から驚きのセリフを言われる。

 

 

 

「あいつここには来ないから」

 

 

 

思わず聞き返す鈴子だが聞き間違いではなかった。どうやら引っ越し直前に喧嘩して別れたらしい。しょうがなく、一度しかあったことのない元バイト仲間の元彼氏と同居することになった鈴子。しかし、鈴子は拾った捨て猫を勝手に捨てた同居人に腹を立て、荷物を勝手に処分してしまいます。そのことを刑事告訴され留置所に入れられることに。

 

 

 

罰金を払って出所した鈴子は実家に帰ります。そこでは鈴子の出所祝いという事で手巻き寿司を準備する家族が。和やかなムードで食事が始まったかと思えば、弟が鈴子に突っかかってきます。どうして犯罪なんて犯したんだ、なんで家に帰ってきたんだ、自分の受験に影響したらどうするんだ。なだめる両親も、いつの間にか言い争いになり、食卓はてんやわんやに。鈴子は我慢しきれず思わず口にします。

 

 

 

「百万円溜まったらこの家を出ていきます」

 

 

 

こうして百万円溜めては街を点々とする鈴子の物語が始まりました。

 

 

 

-----

 

 

 

主演の蒼井優さん。2008年の作品です。

とにかく蒼井さんがキレイ。ものすごく綺麗です。透明感とはこういうことを言うのか、そんな感じでした。あらすじに書いた部分は作品の冒頭に過ぎません。一人で色々な土地を転々としながら、成長する鈴子を見守ってあげてください。同じ土地に長くいすぎるとどうしても人間関係が複雑になります。出来るだけ静かに暮らしたい。そんな鈴子の気持ちは共感できました。

 

 

 

弟は当初、ものすごく嫌な奴です。こんなむかつく弟がいるのかと思いました。が、弟は実は学校でいじめられており、ある日の下校途中もいじめを受けました。すると家路につく弟がたまたま鈴子を見かけます。鈴子は刑事告訴の一件を元同級生にからかわれており、いじめられている弟とそっくりでした。しかし、鈴子はからかう同級生たちに反抗し一蹴します。それを見た弟は鈴子の事を尊敬し、また姉弟仲良くなるのです。

 

 

 

鈴子が1人暮らしをしながら弟に近況報告を手紙にして送るのですが、姉弟仲睦まじいのがなんともたまらないです。鈴子は鈴子で大変ですが、弟は弟でいじめが続き、物語は並行して進んでいきます。

 

 

 

後半パート、恋愛事情も含まれるのですが、ラストシーンは「うわっ」といった感じ。どういう解釈をするのかは人によって違うかと。

 

 

 

鈴子を中心に描かれた今作品。鈴子の青春物語といった印象です。雰囲気はヒューマンドラマチックに仕上がっており、シリアスなシーンは少なめ、かといってポップな印象もなく、リアルな鈴子の生活感がよく表現されています。

 

 

 

エンディング曲は物語にマッチしていて素敵でした。

映画『百万円と苦虫女』。のーんびり映画を観たいというときにおススメです。

 

 

 

予告編はこちら