誰かが私を見つめてる（バッド・パウエル）

Bud Powell Trio - Someone To Watch Over Me

Bud Powell (p)
John Ore (b)
J.C. Moses (ds) 

Recorded ： New York City, October 22,1964
Album : The Return Of Bud Powell

このアルバムは’５８年の”The Scene Changes”以来パリでの滞在からアメリカに戻った最初の録音というタイトルがついています。そしてこの録音が２年後に亡くなる前の最後の公式録音だそうです。
ちょっと聴いてモンク？と思うのは僕だけではないと思います。
レビューには酷い！無残！など酷評が続きます。確かに普通の尺度で聴けばその通りでしょう。あの華麗なバド・パウエルとはおよそかけ離れた演奏です。録音に至った経緯などからもこの評は当たっているんでしょう。
しかし、彼が好んで演奏してきた曲に寄せる思いを、動かぬ指に精一杯託して弾いていると思うと、単に下手くそなピアノとは違って聞こえて来ます。
それはモンクのピアノに感ずる啓示と共通するものを感ずるからです。

以前書いたこの曲の記事はこちらです。

『誰かが私を見つめてる　（チェット・ベイカー）』

『誰かが私を見つめてる（ドナルド・バード）』

『誰かが私を見つめてる（アーティ・ショウ）』

『誰かが私を見つめてる（スタンレー・タレンタイン）』

『誰かが私を見つめてる（リー・コニッツ／ジミー・ジェフリー）』