ウィップラッシュ(サウンド・トラック) | 今日の一曲

今日の一曲

これまでに出会った心に残る曲を一日一曲選びます。貴方の思い出などありましたら教えてください。

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Whiplash

 

’73年 作曲:Hank Levy
 
昨日「セッション」という映画を観ました。
先日、日頃あまり連絡の無い友人から電話があり、面白いからぜひ観ろ、と言ってきたので行ったわけです。
Whiplash というのは、鞭打ちとか鞭打ち症という意味だそうです。
内容は、バディ・リッチに憧れるドラマーを目指して音楽学校に通う若者とその学校の変質狂的なパワハラ指揮者との葛藤を描いた作品です。
今年2月のアカデミー賞で指揮者を演ずるJ・K・シモンズが助演男優賞、編集賞や録音賞を受賞しているそうです。
この映画の感想をアップしようと思って、ネットで検索したら、すでに山のように賛否両論が出ているので驚きました。
様々な意見を大別するとこの映画を音楽映画として観るか、若者の挫折と復活の物語として捉えるかの違いのように思います。
音楽映画として観る側の人は、演奏された音楽そのものの出来についてや、練習の方法論に対する批判が多いようで、好意的に評価する人は青春ものとして捉える人が多いようです。
僕自身は面白く観させてもらいました。
僕にとって音楽を評価する基準は「好きか嫌いか」であって、演奏者が天才かどうかでも、テクニックが優れているかでも、評論家の評価でも、人気があるかでもありません。
この映画はジャズが基調低音にはなっていますが、決して正しい練習の仕方を暗示しているわけでも、ここに使われているドラミングが最高だと言いたいわけでもないと思います。
僕は、この映画で使われた「ウィップラッシュ」も、エンディングで使われた「キャラバン」もそれほど好きな曲でもありません。僕が気に入ったのは、緊張感溢れるピーンと張り詰めた雰囲気の中で行われる楽団の練習風景や、最後に「お前も好きだなぁ」という風に眼で笑う指揮者とそれに応える主人公の笑顔でした。