リル・ダーリン (カウント・ベイシー) | 今日の一曲

今日の一曲

これまでに出会った心に残る曲を一日一曲選びます。貴方の思い出などありましたら教えてください。

Li'l Darlin'
作曲:Neal Hefti
僕にとって1950年代のFEN(米軍の極東ラジオ放送)はワン・ナイト・スタンドのテーマ曲、レイ・アンソニーのブルー・バイオリン、そしてカウント・ベイシーのガール・トークとこのリル・ダーリンの4曲無くして語れません。FENを一番良く聞いた’55年~’60年当時これらの曲は前後して良く流れていたし、確かにそれに値する名曲だったと思います。ガール・トークもたまに誰かが取り上げますが、このリル・ダーリンは中では一番メジャーな扱いを受けているようです。カウント・ベイシーのアレンジに最も近い「Moods」のスリー・サウンズと「Lineage」のベニー・グリーンのピアノ、アルバム名は分りませんが’90年の録音でエレキ・ベースとドラムスを従えたジョー・パスは良いですが、この曲に関してだけは二度もレコーディングをしているにも関わらず、レッド・ガーランドはなんか落ち着きの無いミディアム・テンポでいただけません。やはりこの曲の極めつけはなんと言っても作曲者のニール・ヘフティがアレンジを担当した「The Atomic Mr Basie 」のものでしょう。
音と音の間のとり方がなんともいえない絶妙な雰囲気を作り出す、カウント・ベイシーの中でも最高傑作の一つだと思います。