プッチーニの「私のお父さん」は脅し文句のある歌だった | アラゴラスの頭ン中

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読書とオペラをこよなく愛する主婦アラゴラスの徒然日記

プッチーニの「私のお父さん」というアリア。

 

オペラってなんじゃらほい?って方でも、

色々なオペラ歌手が歌ってるので、

これなら聞いたことがあると思います。

 

大分前の話ですが、

朝ドラ「エール」で柴咲コウさん演じる双浦環が

歌ってたのもこの曲でしたね。

 

どんな曲かって、こんな曲です。

 

 

 

メロディはなんとも可憐なのですが、

 

「恋人を助けてくれないなら、

アルノ川に身を投げて死んでしまうから!」

 

と、なんとも激しい脅し文句が混じっています。

 

大事な娘にここまで言われたら

言うことを聞かないわけにいきませんね。

 

さて、この「私のお父さん」というアリア、

プッチーニが書いた「ジャンニ・スキッキ」という

一幕もののオペラの中で歌われます。

 

大分前に見たので、

若干うろ覚えではありますが、

一応調べた上であらすじをご紹介すると・・・。

 

大富豪ブオーゾが死に、

親戚たちが嘆き悲しんでいます。

 

が、もちろんそれは表向きで、

本当はブオーゾの残した遺産の行方が気になっています。

 

親族の青年リヌッツィオが遺言書を見つけると、

遺産は全て修道院に寄付すると書かれています。

 

そこで、遺言書をどうにかできないか、

機転のきくジャン二・スキッキに頼もう、

とリヌッツィオが提案します。

ジャンニ・スキッキは

恋人ラウレッタの父でもあるのです。

 

そこにジャンニ・スキッキが

娘のラウレッタと共に登場。

 

最初は断ろうとしますが、

娘のラウレッタが

 

「恋人を助けてくれないなら、

アルノ川に身を投げて死にます」

 

とまで言うので

(これが「私のお父さん」)、

渋々引き受けることに。

 

で、遺言書を捏造することを考えつきます。

 

ジャンニ・スキッキがブオーゾになりすまし、

公証人を呼んで、

新たに遺言書を作成するのです。

 

が、これがバレたら手首を切断されて追放される、

とジャンニ・スキッキは脅します。

 

さて、公証人が呼ばれて来て、

ブオーゾのふりをして

ベッドに横たわるジャンニ・スキッキは

遺言書を作成します。

 

が、ちゃっかり一番価値のある

「ロバ・家・粉ひき場」を

自分のものにしてしまいます。

 

皆は怒り狂いますが、

バレたら大変なので、

何も言えません。

 

公証人が帰ると、

家を自分のものにしたジャンニ・スキッキは

親戚たちを追い払います。

 

で、リヌッツィオとラウレッタは

美しい愛の二重唱を歌います。

 

こんな感じのオペラです。

一幕ものなので短く、

コミカルな話で面白いので、

興味ある方は見てみてはいかが?