ご隠居カフェ 雑談ノート

ご隠居カフェ 雑談ノート

退職後のヒマなおじさんが 知人たちとおしゃべり。 
世の中のいろんなことについて 好き勝手に言いたい放題の雑談ノート。 
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それから何日かして、街をぶらぶら歩いてみた。

いよいよ師走に入って、街はなんとなく年末らしい雰囲気になってきた。

 

店の飾り付けも、クリスマスの感じが出てきた。

イルミネーションもあちこちで目に入る。

 

町の中心部の広場に行ってみた。

師走の週末の夕方らしく、たくさんの人が集まっている。

 

公園の木々にもイルミネーションが灯され、綺麗だ。

やはり確実に季節は巡っており、近頃は本当に冬らしく寒くなってきた。

 

公園の中には、イルミネーションに飾られた子供向けの豆汽車ぽっぽが、走り回っている。

かわいくデコレーションされ、客車も3両ほどついている。

イルミネーションに飾られ客車の中に載っている子供たちも嬉しそうだ。

 

汽車ぽっぽと言っても、汽車の格好に飾りつけられているだけで、

本当はバッテリー式の電気自動車トロッコだけれど。

 

レールが敷いてあるわけでもないが、汽車のシュッシュッポッポという音や、

ボォ~という汽笛を鳴らしながら、走る。

 

舗装された公園内、イルミネーションで飾られた立木や花壇の間を、

人がゆっくりゆっくり歩くようなスピードで、ぐるっと回って戻ってくる。

ただそれだけのことだ。

 

こんな素朴な、ずっと昔からあったような乗り物なのに、今でも結構みんなに好かれている。

順番を待つ親子達が、10組ほどは並んでいる。

 

子供達も嬉しそうだが、それに劣らず楽しそうなのが親たちだ。

もっとも、子供達と言っても3、4歳以下くらいの幼児ばかりだけれど。

ほのぼのと懐かしい景色だ。

 

この素朴さが、かえって人気の秘密なのかも知れない。

スマホいじりに飽きて疲れたヤングパパやママが、フッと先祖返りでもしたように、

気持ちを休めるのに、とても向いているのかも知れない・・・。

 

ボォ~という汽笛も、かえって大人の方が郷愁を誘われているような・・・。

もっとも、汽笛の響きに郷愁を感じるのはむしろご隠居世代の我々の方なのかも知れない。

 

ヤングパパ、ママの世代は、汽車というものを非日常的な観光対象とか、映画の中とかでは知っていても、実用の場面では知らないかも知れない。

 

ご隠居世代の我々は、若いころには乗った記憶が、何とかある。

トンネルに入ったら、みんな急いで、いっせいに窓を閉めたりして。

さもないと、車内がもうもうたる煙で、むせかえることに・・・。

 

でも、汽車の実用体験のない若い人たちにとっても、汽笛の音はやはり懐かしい郷愁を誘うもののように思われる。

 

汽笛の音は、実際の思い出や記憶、経験を介して郷愁を誘うのではなく、あの音自体が持っている何か物悲しいような懐かしいような響きによって、直接生理的に郷愁の心理に働き掛けてくるのだろうか・・・?

 

どちらかだけとは言えないが、多分、後者の要素が強いのだろう・・・。

 

イタリア旅行も、楽しいことばかりとは限らない。困難や、いやな思いも中にはある。

 

「旅行中の話は、他にもいろいろがあるんですけどね・・・。

ローマもなかなか面白かったですね。 コロッセオとかトレヴィの泉とかネ・・・」 と私。

 

「コロッセオはとても人気があって、観光客がいっぱいいるんでしょ?」 とカフェ店主の U さん。 

 

「そうですね。 だから逆に、スリやひったくりの類もまたいっぱい集まるんですよネ。

特に地下鉄の中など、若者の集団スリとかが色々出没して、なかなか大変ですよ」 と私。

 

「何かありましたか?」 と U さん。

 

「ええ、我々も車内で、スリグループの若者達にネ、高校生くらいの感じの3、4人の男女だったんですが、取り囲まれるようにして付きまとわれて、いやな思いをしましたね。

 

その時は電車が少し混んでいたんですが、彼らが囲むようにして身を寄せてきて、どさくさに紛れて、鞄とかリュックとかに手を入れようとしたりして・・・。

 

たまたま、すぐそばにいたイタリア人のおじさんが助けてくれましてね・・・。

『お前ら、何してんだ?』  っていう感じで問い詰めてネ、追っ払ってくれましたよ。 

大助かりでしたネ。 

 

若者たちが何やら文句を言いながら、悪態をつきながら、立ち去って行ったあとは、おじさんにグラーツィエ、グラーツィエと、ピースサインを交わして分かれましたが、助かりましたよ・・・」 と私。

 

「あ~、そう言えば私も思い出しましたが、似たような経験がありますね・・・。

もう20年以上も前のことなんですが、仕事関係でローマに出張した時のことなんですワ。

やっぱり地下鉄の中なんですネ。

 

その時は、私は1人で乗ってたんですけど・・・。

どの辺だったあまりよく覚えていませんが、多分、やっぱりコロッセオの近くだったんではないかと思いますがネ。

 

電車はそんなに混んではいませんでしたが、何人かは立っている人もいる、というくらいでしたね。

一人で立って乗っていたら 一見、紳士 風 の二人の男が私の前と後ろに、ピタッと挟むように立ったんですね

 

あれ?これは何かやばいなあ、 と感じたので、2、3歩横に動いて 二人の間から それとなく 逃れたんですね

そうしたらその二人の男も、無関心を装いながら、 そろそろっと ずれて、また前と後ろに挟むように 立ったんですよ

 

こりゃますます、まずいなあ、と思いながら、それでもしょうがないから、また 横に動いたわけですよ。

 

そうしたらなんと、その二人は 追いかけるようにまた、ずれてきたんですよ。

これは本当にまずいなあ、確実に何かを企んでいるな・・・。

 

とてもやばいじゃないか、と私は焦りましたね。

どうしたらいいかなぁ・・・。

 

と、その時にですね、そばにいた中年の女性がですね、多分この様子を見ていたんだと思いますが、二人の男に話しかけたんですね。

 

私はイタリア語が全然わかりませんので、何を言っていたのか分からないんですけど、

私の勝手な想像では多分こんな感じだと思います、

『あなたたちはこの人の知り合いですか?』

『いいえ、別に・・・』

『この人は嫌がってるんじゃないですか?

つきまとうのやめたらどうですか?』

 

男たちが何か言い返したので、ちょっとした言い合いみたいになったんです。

その時、電車が私の降りなくちゃいけない駅に着いたので、私はやれやれという感じで降りましたが・・・。

 

電車はそのまま、女性と二人の男を乗せたまま 行ってしまいましたので、

その後 どうなったのかよく分かりませんが、助かりましたねぇ・・・。

自分が逆の立場だったら、ここまで、助けるために 口 を出しただろうか・・・と思う所がありますねぇ・・・」 と U さん。

 

「イタリア人は、なかなかいいところがありますね・・・。

見て見ぬふり、知らんふりをする、ということはしない・・・」 と私。

 

柱時計が鳴った。

話はなかなか尽きないけれど、 それらの話はまたいつか、ということにして、今日はこの辺でお開きとしましょうか、とカフェを後にした。

人気の高い観光名所は、誰もが見てみたいのだから、気ままにブラッと行って、思い付きで入場しようなんて無理に決まっている。 それを思えば、誰でもが世界中のどこからでも、簡単にネットを通して予約できる現代の方法は、とても便利で、ありがたい仕組みなのだ。

 

「この『ピサの斜塔』も、建設当時の人たちは、傾斜のおかげで後々こんなに人気が出るなんて、予想しなかったでしょうねぇ・・・」 とカフェ店主の U さん。

 

「でしょうねぇ・・・」 と私。

 

「いつ頃の建設なんですか?」 とU さん。

 

「日本で言うと平安時代末期の頃から建設が始まって、鎌倉時代を経て南北朝時代にまたがる、およそ200年くらいですね。

 

塔は南側に向かって傾いているんですが、それは南側の地盤が軟らかかったためで、重さのためにそちら側が沈んで傾いてしまった、ということだそうですよ。 

 

でもそのことは比較的早くから見つかっていたようで、建設開始から10年くらいの間にすでに分かっていて、それを食い止めようといろいろ検討したり、試みたり、様子を見たりしたこともあって、結局200年もの歳月がかかってしまった、ということらしいですネ」 と私。

 

「ほお~、建設が完成する前から、傾いていることは分かっていた、と・・・?」 とU さん。

 

「そうなんです。 それが証拠に、塔の写真を見て下さい。 

塔の最上階の一層部分の中心軸が、それ以下の部分の中心軸と微妙にずれて折れ曲がっているように見えませんか?  最上階をヒトの頭に、それ以下の全体をヒトの体に例えると、体は前向きに傾いているけれど頭は後ろにそっくり返っている、極端に言うとそういう形になっているように見えるでしょう?」 と私。

 

「あぁ、確かに。 わずかですけど、そう見えますネ・・・」 とU さん。

 

「これは完成前の段階で、当時の人たちが傾きに気付いていて、それを少しでも補正し、傾きの進行を食い止めようとして、最上階を造り足す時にあえてそうしたから、なんですって・・・」 と私。

 

「なるほどねぇ・・・。 昔のイタリア人も、なかなかやりますなあ~・・・。 鎌倉時代の人間なのに・・・」 とU さん。

「ワハハ。 なんせ、ダ・ヴィンチの国ですからねぇ・・・」 と二人。

 

「ところで、ひとつ白状しておきたいのですが、この塔の写真(前回掲示した写真)について、実は掲示方法にひとつ悪戯がしてあるんですワ。 ひょっとしてお気付きかも知れませんが、この写真は全体に少しだけ時計回り方向に回転して示してあるんですよ。 これによって塔の傾斜が少しだけ、実際以上に強調されているって訳です。 お気付きでしたか? もちろん細部には(人物顔のボカシ以外は)一切修正は加えてありませんので、さっき言った塔の中心軸の折れ曲がり現象も悪戯の産物ではありませんよ。 本当の話ですので・・・」 と私。

 

イタリアの美人の話から、だんだん話が横の方にそれて行ってしまった。

 

「それはそうとして、1ヵ月もイタリアに行ってたとなると、楽しいことも楽しいでしょうが、やっぱり費用も結構かさんだでしょう? ホテル代とか・・・?」 とカフェ店主の U さん。

 

「確かに、楽しかったけど費用もそれなりにかかりましたね。

ただ、ホテルも使いましたけど、まあなるべく 節約するという感じで、民泊なんかも使いましたね。 近頃はやりの、いわゆるエアビーとかの・・・」 と私。
 

「あー、エアビーですね。 あれは私も使ったことがありますよ」 と U さん。

 

「それに、そういう所だとホテルと違って部屋代も低めだし、部屋に流しとかコンロなどの台所や食器類とかが付いていることが多いので、食事なんかも部屋で簡単に済ますこともできますしね。

 

もちろん、料理までは余りしませんが、野菜や果物程度は買って来てサラダにしたり、出来たてのピザなんかを買ってきて、アツアツのを部屋で食べたりコーヒーを沸かして飲んだり、とかで楽しく節約もできますしね・・・。

 

それに、地元の人たちに交じって、普通の地元のスーパーとかで惣菜や食料などを買い物するのも、面白いし楽しいですね・・・。

 

そういうやり方なら、ホテルに泊まり歩くのに比べれば半分以下位の費用で済むと思いますよネ・・・」 と私。

 

「ただし、出かける前に適当な部屋を探して、貸主と交渉し、予約・支払いをを済ませておく、という手続きが必要ですよね・・・」 と U さん。

 

「そうですね。 それと、宿の手配の他に、イタリアはやっぱり人気が高くて観光名所なんかも混み合っているので、色々な入場見学などの事前予約が結構大変でしたね。 出かける前の一大仕事ですよ」

 

「出かける前に日本から? ネット予約ですか?」

 

「そうですね。 ツアーだったら全部お任せ、でいいんでしょうが、個人旅行だと全部自分で、一件一件、ネット予約ですネ。

 

特に有名なところとか人気のあるところだと、一度に大勢の人が入れないようなところなんてのはすごく混むので、延々並んで待たされて・・・、てな事があるみたいですから、予約していかないと、とても時間がかかりますよ。

ものによっては飛び入りは受け付けない、などというのもありましてね・・・」 と私。

 

「ほー、どんなところですか?」 と U さん。

「例えばですねぇ・・ 『ピサの斜塔』 なんかは予約によって入場者数が厳しく管理されていますからねぇ・・・。

 Pisa の斜塔

 

あるいは、一番代表的なところではミラノの、ダビンチの『最後の晩餐の壁画』 なんてのは、もう予約しておかないとほとんど入場は無理、っていう感じですね・・・。

 

そうなると、出かける前に行程のおよその日時や行動予定を決めて、手配を済ませておく必要がありますネ。

 

気ままにブラッと行って、思い付きで入場する、なんてやり方は無理ですネ・・・。

便利ともいえるが、不便という面もなくはないような・・・」 と私。

 

 

日本の女性は昔からお化粧に頼る傾向が強かった、しかも、他の国の女性たちよりも強めのメイクをする傾向があるんではないか、という話し向きになって来た。

 

「外見を良くするためにはメイク、体調が悪い時には薬、元気をつけたい時にはエナジー・ドリンク、健康維持のためにはサプリメントとか健康食材、・・・と言った調子で、何かとすぐ技術的、物質的な何かに頼って手っ取り早く効果を得よう、という考え方は、どうも日本人の国民性みたいな気がしますネ・・・」 と私。

 

「そう考えれば、日本の女性が世界でも飛びぬけてマスクを好むらしいってことも、その延長上でよく分かりますね・・・。

 

マスクでもメイクでも、その目的は似たようなものですからネ。

要するに他人の目から自分をまもる、ということでしょう?」 とカフェ店主の U さん。

 

「そうでしょうね。 

マスクも、病気などで本当につけた方がよい場合もあるでしょうが、大半は人目を防ぐため、というのが一番の目的、と言ったところじゃないですかね・・・」 と私。

 

「外国からの旅行者が日本に来ると、マスクをつけている女性が多いのに驚く、ということらしいですよ。 もっとも、暑い季節は別でしょうが・・・」 と U さん。

 

「メイクはともかく、人目を避けるためのマスク、っていうのは、私はあまり好きになれませんなあ・・・。 なんか、イスラム圏の女性のスカーフ?ですか、あの目出し帽みたいな覆面みたいなかぶり物を連想して・・・」 と私。

 

「ああ、ニカブ、とかいうやつでしょう?」

 

「ニカブと言うんですか。 フランスなどでは、おおやけの場所であれを被るのは禁じられているそうですよね。 日本でも、ニカブ風のマスクの使い方が増えてきているような気がして、あんまりいい感じはしませんね、私は・・・。  

  ニカブ Niqab                      ニカブ風マスク

 

どうしてそこまで顔を隠したいの? 何かコンプレックスでもあるの? って不思議に感じますネ・・・」 と私。

 

「ですよね。 別に人に迷惑をかけている訳でもないので、非難する理由はありませんが、まるで犯罪者か嫌われ者みたいに、人目を避けてる感じで・・・。

 

日本ではあまりにもメイクが当たり前になってしまっていて、女性にとっては、メイクなしで街に出るのは、まるでハダカで街に出るような感じになっているんでしょうかねぇ・・・。 

 

別にちゃんとメイクしてなくても、マスクで隠すよりはずっといいと思うんですけどねぇ・・・」 と U さん。

 

「第一、誰もそんなに他人のことなんか気にしていないと思いますがね・・・。 

日本人は少し自意識過剰なのかも知れないですねぇ・・・」 と私。

 

 

 

 

 

 

 

イタリアの方が日本より、街に美人が少ないように感じる。 それは、イタリアの女性の方が大してメイクもしないで、すっぴんに近い状態で街に出ていることが多いからだろう、という話になった。

 

イタリアの女性と較べて、あるいは多分、その他の多くの国の女性と較べても、日本の女性の方が他人の目をより強く意識し、より強くそれに縛られているのだろう。 その結果として、日本の方がちゃんとメイクをした「美人」が多いのだろう、と。

 

もっとも、他人の目を気にする、という点では、日本人は女性に限らず男性でも、他の国の人々と較べてその傾向が強いだろう、とは思われるが・・・。

 

「ただ、日本人の私はイタリアに行って最初に、イタリアって意外に美人が少ないなァと感じたんだけれど、それがメイクの多い少ないによるんだとしたら、逆に、外国の人が日本に来たらどう感じるんでしょうね? 日本って美人が多いなァと感じるんでしょうかねえ?」 と私。

 

「う~ん、どうなんでしょうね・・・。

そう言えば、もうずーっと昔、私がまだ学生だった頃の話ですから、30年以上前のことなんですが、日本に旅行でやって来たイギリスの若者たちと、たまたま知り合いになって、いろいろおしゃべりをしたことがありましてね・・・。  

 

その時、彼らの一人が言ったんですよ、日本の女性はお化粧が濃くて、『チャイニーズ・オペラ』みたいだ、ってネ。 つまり、『京劇』のことですよネ。他にどんな話をしたのかまったく覚えていませんが、この話だけは強い印象を受けたと見えて、いまだに覚えていますワ」 と店主の U さん。

 

「つまり、少なくともその当時から、日本の女性は外国の女性よりも、メイクをしっかりとやっていた、ということですね。好き嫌いは別として・・・」 と私。

 

「そうなんでしょうネ。

と同時に、外国の人は、メイクで作った女性を必ずしも美人とは感じていない、ということかも知れませんなあ・・・」 と U さん。

 

「そういうケースもあるでしょうね。 メイクの仕方にもよるでしょうし・・・。

メイク材料その他、技術的な面はここ何十年かの間にいろいろ進化している、ということもあるでしょうし、今はどうなんでしょうねぇ・・・」 と私。

イタリアって意外と美人が少ないんじゃないか・・・、という印象を持って日本に帰って来た私であったが、

「日本の街を歩いていて、あ、そうか、これなんだな、と気付いたことがありましたワ」 と私。

 

「ほほう、それは・・・?」 とカフェ店主の U さん。

「それはですねえ、メイクなんですわ、私の考えでは・・・」 と私。

 

「メイク? メイクアップ・・・ですか?」

「そうです。 つまり、お化粧ですね」

「あ~、なるほど、そういうことですか・・・」

 

「そういうことなんですよ、日本では、家の外では大抵の女性が何らかのお化粧をしていますね。

とくに若い女性は・・・。

 

すっぴんで外を出歩く女性は日本では、まあ、あまりいないのではないですか。

もちろん、おばさん年齢以上の年の人は別として・・・。 あ、 いや、おばさん年齢の人でも、薄化粧程度はしている人はいっぱいいますがね・・・。

 

それに対してイタリアでは、若い人でもあまりメイクしないで、すっぴんに近い状態で平気で街を歩いているような気がしますね・・・。

 

これが理由で、イタリアは日本より美人が少ない、という印象を受けてしまうのではないかと・・・」 と私。

 

「なるほどね・・・・・・。

ということは・・・、逆に言えば、メイクをするということはやはり効果があって、そこまで美人でもない人でも、メイクによって実際に美人に見えるようになる、ということですよね・・・」 と U さん。

 

「そういうことだと思いますよ・・・。

すっぴんでも美人に見えるような人は本当の構造的な美人であって、日本でもイタリアでもそんなに多くはないでしょうし、多分、それは日本やイタリアに限らず、どこでも大差ないだろうと・・・。

 

日本の女性の方がメイクに、より熱心である、ということは、外見により強くこだわる、ということでしょうねえ・・・。 でも、本人がそう考えるということは、つまり・・・」 と私。

 

「つまり、世の中が、社会が、それを好んでいる・・・」 と U さん。

 

「ということでしょうなあ・・・。

頭がよいとか、頼りになるとか、ということよりも、見かけが美しいとか可愛いとか、という女性の方がより好かれる、より人気がある、という社会の風潮というかあり方が、女性をその方向に押しやっている、ということなんじゃないですかねえ・・・」 と私。

 

「いわば、日本の方が外見により強くこだわる、より外見を重視する社会、ということですかね」 と U さん。

「だろうと思いますね・・・。

日本では、女性を見るとき、中身も大事だが見かけの美しいことのほうがまず第一に大事だ、と考える傾向がイタリアより強い・・・のかなあ」 と私。

 

「イタリアの女性の方が、より解放されている、より人目を気にしないで自分のやりたいようにやっている、・・・と言ったら、飛躍し過ぎた考えだと言われますかね・・・?」 と U さん。

 

「微妙なところでしょうねぇ~。

ただ、それと関連して思い出す景色がありますね・・・。  ナポリ港の波止場でのことなんですが、真っ昼間に、周りにそこそこ人がいるのに、突然、若い男女が大声で怒鳴り合いのケンカを始めたんですワ。

 

二人の男女がどんな関係なのか分かりませんし、どんなことを言い合っているのかも、まったく分かりませんでしたが、とにかく凄い剣幕でやりあってましてネ。 

どちらも手を出すようなことはありませんでしたが、とにかく女性もまったく負けていませんでしたね・・・。 数分くらい怒鳴り合った挙句、男性の方が何だか捨てぜりふを怒鳴りつけた後、立ち去って行きましたが・・・。

 

日本ではあまり考えられない景色ですよネ。

イタリアの女性は凄いなぁ~、と思いましたネェ。 よほど事情はあったんでしょうが、人目も気にせず、やりたいようにやっている、って感じましたね、私は・・・・」 と私。

「イタリアはどうでしたか?行ってみてのご感想は」 とカフェ店主の U さん。

「ええ、なかなか面白かったですよ、見所がいっぱいありますし」 と私。

 

「歴史がありますからねえ・・・」

「そうなんですよね。 なんでもない街角に、遺跡のようなものが普通にさりげなく存在していたりして、それが2000年前のものだったり・・・」 と私。

 

「まあ、歴史の格が違う、というところですかね・・・」 と U さん。

「そうですね、まったく・・・。」

(ヴェニス、 サンマルコ広場のカフェで)

 

「それとですね、歴史とか遺跡とか、というのとは全く違う話なんですが、ちょっと意外に感じたことがあるんですよ・・・」 と私。

 

「ほお~、何ですか、それは?」

「それはですねえ、イタリアの女性についてなんですがね・・・」 と私。

「ほほォ~・・・」

 

「イタリアに入って、何日か過ごしているうちに、フッと感じたことなんですが、

イタリアって意外と美人が少ないんじゃないか・・・、という印象なんですよ」 と私。

 

「イタリアは美人が少ない? ええ・・・?? 多い、じゃないんですか?」 と U さん。

「そう思うでしょ?」 と私。

 

「だって、昔から、ソフィア・ローレンとか、モニカ・ヴィッティとか、最近では51歳で007のボンドガールに抜擢されて史上最年長のボンドガールと話題になったモニカ・ベルッチとか、その他、美人で名高い女優がイタリアにはいっぱいいるでしょ・・・?」 と U さん。

 

「そうですよね。 私も何となくそう思っていたんですが、実際にイタリアに行って何日か経つうちに、意外と美人が少ないんじゃないか、という風に感じ出してきたんですわ・・・」 と私。

 

「日本よりも少ない、と?」 と U さん。

 

「ええ、まあ・・・。

ただ、そんなことばっかりを考えて、真剣に観察したり数えたりしていた訳ではないんで、単なる私の勘違いかも知れないし、第一、美人不美人の判断なんてのは主観的なものなので、単なる好みの問題に過ぎないのかも知れないんですが・・・。

 

でもまあ、何となくそんな感じを受けましてね。 

で、その感じは基本的にずーっと、イタリアにいる間中、あまり変わらず続いていましたねぇ・・・」 と私。

 

「へぇ~、それは意外ですねえ・・・」

「そうなんですよ。 それで、私も何となく意外な感じを持ったまま、日本に帰って来ましてね・・・。

そこで、ああ、そうか、と気付いたことがあるんですよ・・・」 と私。

 

 

 

この夏はあまりにも暑く、さらにそれが延々と続いた。 もう今年は夏が終わらずにいつまでも続くんじゃないか、と すら思ったほどだった。 が、それでもやっぱり 11月ともなれば季節は移ろい、秋の気配となってきた。

 

空も よく晴れ、気温も過ごしやすく、朝晩には肌寒いくらいのこともあり、やはり季節はめぐっているのだなぁと、当たり前ながら感じている今日この頃だ。

散歩の帰り道、ご隠居カフェに顔を出してみた。

 

「こんにちは~」

「やあ、いらっしゃい」

 

「ようやく過ごしやすい気候になってきましたネ」

「そうですね、行楽日和、という感じですね」

 

「旅行にでも行きたくなりますね」 と私。

「まったくですね。 最近、どこかに出かけられましたか?」 と店主のU さん。

 

「いや~、ここんところ、ちょっと出かけてないですねぇ・・・。一番最近、とあえて言えば、もう1年近く前になりますがね、イタリアに行ってきましたけどネ・・・」 と私。

 

「ほぉ~、イタリアですか。 いいですねぇ・・・。 ツアーか何かですか?」

 

「いや、個人旅行ですわ、家内と。 

私はツアーというのが、どうも苦手でしてネェ・・・。 ツアーというやつは、費用的にも時間的にも、とても効率が良いことは確かなんですけど、何か効率が良過ぎて、じっくりと味わう余裕が持てないような・・・」 と私。 

 

「確かにそういう面はありますよね。 私もそうなんですが・・・。 しかし中には上手にツアーを使いこなして、結構深いところまで味わっているように見える人がいますけどね・・・」 と U さん。

 

「あ、それはそうですね、中には・・・。 しかし、少なくとも私にはなかなかできないですネェ・・・。

次々と有名な観光名所などを訪れ、いろいろ見せてもらえるんですが、なかなか味わいや印象が体にしみ込んで行くヒマがないうちに、次へ次へ、となって・・・。 

何年か後から思い出すと、あれはテレビで見たのか現地で実物を見たのか、どっちだっけ・・・なんてこともありますゎ」 と私。

 

「ハハハ・・・。 で、イタリアはどこへ?」 と U さん。

「ええ、いくつか行きましたよ。 ミラノから入りましてね、そのあと ヴェニス、フィレンツェ、ローマ、ナポリ、と南に下ってアマルフィ海岸とか・・・」 と私。

 

「ほォ~、かなりあちこち行かれましたなァ。結構長く・・・?」

「ええ、およそ1ヵ月間位、行ってました。 ツアーだったら半分くらいの日数でこなしてしまうんでしょうが、やっぱり個人で行くとなると・・・」 と私。

 

「移動は飛行機で?」

「いや、国内はほとんど鉄道でしたね。 イタリアも結構鉄道が発達していましてネ、国内の大都市間移動はたいてい鉄道が便利ですね。イタリア縦貫の高速列車といったところが・・・。

 

(イタリアの高速列車「フレッチャ・ビアンカ」、ミラノ駅にて)

 

気象の話によく出てくる「気圧」と「気温」は、逆関係にある、というそのワケは、単純なことなのだ。

 

「気圧とは何かっていうこと考えるには、海底での水圧のことを考えたら分かりやすいですよね。

 

ある場所での気圧というのは、その場所からまっすぐ上にず~っと立っている空気の柱を考えると、その柱の中の空気の総重量が気圧となる訳ですよ。水圧の考え方と同じですわ。

 

気温が高くなると空気は膨張して密度が下がり、いわば希薄になりますよね。 このため、柱内の空気の総重量は軽くなり、結局、気圧が低くなる、ということになる訳ですわ。

 

気温の低い所ではその逆で、空気が縮んで重くなり、気圧は高くなりますね。

 

つまり気温の高いところは低気圧、 気温の低い所は高気圧、ということになり、『気温と気圧は逆関係』 になる訳ですわ。

なんか中学生の理科の授業みたいな話ですが、考えてみれば当たり前みたいなことでしょ?」 と私。

 

「なぁ~るほど、確かに・・・。言われてみればその通りですね」 と店主のU さん。

 

この関係を頭に入れておくと、天気図なんかを見るとき、いろいろ想像が働いて面白いですね」 と私。

 

「気圧、と言えば『熱帯性低気圧』 なんて言うのが代表的な現象ですよね。

だから台風は熱帯地方で発生するのですね・・・」 と U さん。

 

「そうですね。熱帯は気温が高いので、逆関係にある気圧は低い。 だから熱帯性低気圧と呼ばれるものが発生し、それが強力なものとなると台風となる・・・。

 

その他に、『冬型の気圧配置』 とか、『西高東低』とか言われるものも、この考えから眺めると分かりやすいですね。

 

西高東低とは、日本から見て西方面が高気圧、東方面が低気圧、という気圧配置のことですが、さっきの『逆関係』 から言い換えると、気温については『西低東高』、つまり西方面が低気温、東方面が高気温、となりますね。

 

西方面には中国やロシアといった大陸があり、東方面には太平洋という大海がありますが、冬になると陸地は寒くなるのに比べて海水は比較的温度が下がりにくいので、結果として西方面が低気温、東方面が高気温、という温度分布となり、それを気圧で言うと西高東低となる、ということなんですね」 と私。

 

「天気図の気圧配置を見てもあまり具体的なイメージは湧いてきませんが、『逆関係』のルールを使ってこれを気温分布図に置き換えて眺めると、なんかイメージが膨らんできて、想像を楽しむことができそうな気がしますね。 天気図を見るのが少し楽しくなってきますね・・・」 と U さん。

 

「そうですね!

オッと、もうこんな時間だ。 じゃ、今日はこの辺で・・・」 

ということで、本日のご隠居カフェはお開き、となった。