書籍 『ねじの回転』 ヘンリー・ジェイムズ | 福玉本舗〜ノンジロウのブログ〜

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【イギリスの片田舎の古い貴族屋敷。そこに、両親と死別してひっそり暮す幼い兄妹。二人の家庭教師として赴任してきた若い女性が、ある日見たのは、兄妹を悪の世界に引きずり込もうとする亡霊の姿だった……。典型的な怪談のシチュエーションを用いながら、精緻な心理描写と暗示に富んだ文体で人間の恐怖を活写した、“心理主義小説"の先駆者ジェイムズの代表作である。(「BOOK」データベースより)】

1898年に発表されたヘンリー・ジェームズの作品です。
怪奇小説の古典的作品としては非常に有名な作品なんですが、実際読んでみて純粋な恐怖としてはそれほどでもなかったです。上のあらすじにもあるように異常状況下における登場人物の行動、駆け引きを描いた心理小説として認識されてるようです。
スティーブン・キングが傑作として大絶賛してることでも有名みたいですね。

ある屋敷を舞台に過去にそこで働いていた女家庭教師と下男の幽霊が出てくるんですが、特に襲ってくるわけでもなくただ窓辺や階段に静かにたたずんでいるだけです。100年以上前の作品なんで当時としては結構怖かったのかもしれないですね。

10回くらい映画化もされてるんですが作品によって解釈が違っていて、どういう話なのか?ラストはどういう意味なのか?と今も論争が続いてるらしいです。

いろんな出版社から文庫化されてるんですが僕が今回買ったのは東京創元社版で、これには心霊小説の短編が4つ併せて収録されてます。
ちなみに上のあらすじは新潮文庫版のものです。

とりあえず一度読んでみてその後いろんな人の解釈を知った上でもう一度読み直すとさらに楽しめるかもしれないです。