UB-65は、第一次世界大戦中の1916年にベルギーのブルージュにある造船所で建造された。34人乗りの潜水艦で、この潜水艦は建造当初から不運な事故に見舞われていた。
①建設中の鉄骨の落下事故で2人が事故死。
②進水式の直前に機関室から有毒ガスが発生。隔壁の扉が開かずに3人死亡。
③潜水テスト中に水夫が転落。そのまま行方不明になった。
④そのまま潜水テストを開始するが、操縦不能になり海底に半日閉じ込められる。
以上の件ですでに6人が死亡しているので乗員から気味悪がられるのも無理もなかった。しかし、なんとか試験航海も終わり、実戦に投入される段階でまたしても事故が起きてしまう。
⑤初の任務で積み込んでいた魚雷が突如爆発。艦内と甲板で5人の死者が出る。
この事故の犠牲者の一人にリヒターという男がいた。日焼けした黒い顔からシュバルツ(黒いという意味)とも呼ばれていた男は、艦を襲う怪奇現象の主役になることが後に判明する。爆発事故で破損した箇所の補修作業をしていると、下士官がリヒターがタラップを上っていく姿を目撃したと報告してきた。最初はまったくとりあわなかった艦長と中尉は、何人もの人間がリヒターの姿を見ているという報告を受けます。リヒターが腕組みをしながら艦首に立っていたという話、そしてついには、艦長自身も出航の際に31名の定員より1人多い乗組員が乗船するのを目撃する。その32人目はあのリヒターという男だった。その後もリヒターの姿は幾度も現れ、恐れをなした乗組員が逃亡する騒ぎになった。
⑦敵機の襲撃を受け、艦長の首を切断するという残酷な死を迎える。
1918年1月21日、乗組員一同がもはやUB-65の忌まわしき呪いを疑い得なくなっていたその日、三人の見張り員は、艦橋に士官とおぼしき人物が立っているのを見つける。目を見張ると、やはり死んだはずのリヒターである。艦内は一瞬にして大騒ぎになり、皆が艦橋に駆けつけてきたが、見張り員以外の乗組員が来たときには既にリヒターの霊は消えうせていた。ただし、艦長だけはリヒターがいなくなってしまう前に彼は展望塔に到着して彼の姿をはっきりと目撃した。艦長の様子がおかしくなるのはこの頃からで、自らも他の将校や艦長たちに、この潜水艦は呪われていると公言するようになっていった。そして艦長自身が、その後不慮の事故に遭い死亡しまう。連合軍が投下した爆弾の破片によって首を切断されてしまうという痛ましい死に方だった。
此処に至り、軍当局もUB-65の対応に当たる。司祭も呼ばれてUB-65の悪魔払いの儀式が執り行われ、ほとんどの乗組員も入れ替わって新たに出航することになった。しかし、UB-65の運命はもはや誰にも変えられなかった。以後もリヒターの幽霊は幾度も現れて、事故が続発した。砲手は幽霊がいると叫びつつ、海に身を投げ、装填手は波にさらわれて溺死、機関主任は転倒して足を骨折等・・・。そして、ついにUB-65自体が行方不明になってしまう。1918年7月2日、ヘルゴラント島を出航したUB-65は、その航海を最後に消息を絶つ。アメリカ潜水艦AL2が、このUB-65の最期の姿を目撃しているのだが、彼らがUB-65を捕捉して今まさに攻撃しようと魚雷発射口を開いたときに、同艦は大きな水柱を上げて大爆発したという。爆沈してしまった原因は判明せずアメリカの艦長は、同時に奇妙なものを目撃したと言う。海上を航行していたUB-65の艦橋に人影が見えたと言う。それは、おそらくリヒターに違いない。呪われた潜水艦UB-65は、こうして姿を消した。その最後は、数々の謎めいた惨事にふさわしく、謎の爆沈という末路を迎えたのだった。
水柱を上げて大爆発したという。爆沈してしまった原因は判明せずアメリカの艦長は、同時に奇妙なものを目撃したと言う。海上を航行していたUB-65の艦橋に人影が見えたと言う。それは、おそらくリヒターに違いない。呪われた潜水艦UB-65は、こうして姿を消した。その最後は、数々の謎めいた惨事にふさわしく、謎の爆沈という末路を迎えたのだった。

