柳家さん喬さんの独演会へ。
わたしの好きな噺家さんは後にも先にも単独首位で喜多八師匠。亡くなられて以来なかなか落語を聴きに行けなかったのですが、最近ようやく持ち直した気がします。喜多八師匠の落語、もっと生で聴きたかったですねぇ。
さん喬さんは古典落語がお得意の方で、しみじみとした語りと力演のメリハリが素晴らしい方です。
あの時代にただ足抜けしておいてそのまま近辺で暮らすなんてあり得んとか、ぼんぼんの方も2人で暮らせるよう算段をする訳でもなし。ハナから瀬川に一目会えればそれでいいとか言っていて、元々その覚悟だったのでは?など理屈もありつつ。さん喬さんの語り口自体がそうなっていたように思います。そして、それがとても良かった。
実は道行とか心中ものが苦手なわたしですが、さん喬さんのはあまりにも美しかったので…。哀しい気持ちにはなりますが、余計なことは考えず、じっと情緒に浸ることができました。