ここで改めて記・紀の記述を参考にして三種の神器の由来を整理しておきたい。

【珠:誓約における天照大神の物実】

前回も記述したように、

記では伊邪那岐命から受け取った珠(八尺勾璁之五百津之美須麻流之珠)を

「誓約」で天照大神からわたされた須佐之男命が

口に含んで吐く息から天の忍穂耳命以下五柱の男児が誕生した。

紀では神代上六段(本文)で、

素戔嗚尊が天照大神の八尺瓊之五百箇御統を受け取り

天眞名井ですすいでかんだ後にふきだした息から

天忍穂耳命生まれたと記されており、

記と同様な記述となっている。

天照大神のもつ珠によって

天孫降臨するニニギノミコトの父天忍穂耳命が生まれる設定は

記・紀共に共通である。