2020年。

東京五輪を目前に控えた都内で、

連続爆発テロが起こる。

犯行に及んだのは、

若者で結成された【焔の命】という小さな劇団。

彼らはどのようにして日本を震撼させる事件を起こすに至ったか?

真相を追い、一人のライターが主犯の足跡をたどる。

 

女は回顧する。

希望に満ち、新しい仲間と共に夢を語った日々を。

演出家のもと、社会をよくすると誓い合った日々を。

集団心理に呑まれ、暴走していった自分たちをーー。

 

「命の燃やし方は自由だ」

 

ここは青春の最果て。

暴力も宗教も関係ない平和なあなたへ。

すぐそばにいる。わたしから告ぐ人間劇場。

 

上演中なので

これから観る方

ネタバレありありなので

ご注意を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女優と言えど

おどおどとした真理子には

そういう女性が持つたくましさや強さ

オーラや華やかさは微塵もない

風水に頼り切った母は

世間体が悪いと早く就職することを望んだ

そこそこ頭が良かったのに

大学で演劇に出会ってしまい

劇団にしがみつく生活となった

恋人はいるが稽古に忙しく

なかなか会うことも出来ない

夜のバイトと劇団の稽古で日々過ぎていく

 

演出家の森

小難しい言葉を並べ

自分はひとつ上にいることを誇示したいタイプ

それは演技指導と言うより思想的でもある

それを崇拝している女優の永田

新しく入団した小嶋

二人にとって森は絶対の存在だった

逆に純粋に演じることだけを望む坂口

楽しければいいと思っている遠山・山田

世界を放浪して日本人離れした感覚の加藤

抜け目ない制作の重信

この劇団メンバーの暴走が

日本中を震撼させる事件を起こす

 

もともと劇団の経営は行き詰っていた

それでもしがみついたものたち

離れることのできない者たちは

悪あがきをし

さらに言い訳をし

それを正当化させるための手段を考える

放浪していた加藤

化学に強い重信がいたことが

思い付きで終わらない原因となった

どうしても芝居がしたい坂口が死に

爆発犯になりたくない遠山は脱走の上殺された

 

小さな集団の心理というものは怖いものだ

先導するものがいて

それに賛同するものがいる

それが全体の正義になる

他社会では有り得ないことが

閉鎖された世界では是とされ

逆らうものは反逆者とされる

そしてその異様な熱はどんどん過熱する

犯した罪の割に

その考えや行動は薄っぺらい

積み重ねたものではなく衝動

その過程がざわざわするほど伝わってくる

時々言葉が詰まったり

とつとつとした語りは妙なリアリティを産んだ

 

彼女だけを舞台に残し

照明が下手・上手に移動する

場面転換としてはなかなか上手いやり方

主役の真理子を中心に

話が廻っているのがよくわかるし

ストーリーの緊張が途切れない

 
怯えと不安
緊張と孤独
怒りとあきらめ
生きていること事体が重くなっている真理子
こうなってしまったのは持って生まれたもののせいか?
過大な期待を親はしていなかったか?
その重みなのか?
母サイドとしてはそんなことを考えていた
いずれも親が子に背負わせたもので
その重みが彼女に
“何かにならなくてはならない”という
追い詰める結果を生んだのではないかと
否定や拒絶ではなく
理解という行動を親はしなくてはならなかった
と切に感じた
 
ちなみに車音痴の私だが、
ほぼ毎日息子君の仕事の話を聞いている
休みの日は彼と一緒に車関係の番組を観ている
息子の仕事・興味を少しでも理解したいからだ
母にはかなり難しいことだが
わからんことには彼がどういう状態なのか?
知らない事には大変な時に労わってやることも出来ないし
これを逃したらきっと会話もなくなっていくだろう
 “お母さんに話してもわかんないでしょ”ではなく
こちらが聞く気でいれば
 “お母さんには難しいと思うけど”と
わかりやすく説明しようとしてくれるものだ
それと同時に彼の会社での状態やものの考え方も
一緒に見えてくる
出来た親ではない私は努力するしかない
またそうやって息子と話すことがとても楽しい
親よりも吸収するものが多い時期
ずっとおんなじ“僕ちゃん”ではないことを
親は知らなくてはならない
一緒に成長していくつもりで付き合っていかねば
 
すんません
また
わたし話でした
 
 
真理子の孤独感と焦り
観る側をジリジリさせるものがあり
たどたどしい台詞の爆発は突き刺さるようだった
全体の醸す異様な緊張感と熱
人はこんなにも容易いものかと
悲しくなった
 
あっけない終わりは
観客をその世界に放り出して終わった
 
 
 
個人的には
お勧めです
かなり見応え有かと思います。
 
恵比寿エコー劇場4/13まで