ようやくラストです!
対局中に病に倒れ
闘病生活となっても将棋への熱を失わない棋士
将棋から離れ解放されたことで圧迫から解放され
自分の将棋にたどり着くもの
この二人を軸に
あ夫婦の愛や
老人ホームの有り方が描かれる
主軸をふたつ
実に対照的
そしてそれにかかわる人々
脇役であるにも関わらず
誰もがイキイキと描かれている
(正直“またこのネタかい?”と
作品の内容を聞いた時にはうんざりしたが
良い意味で裏切られた
“くそーっ!井保ちゃん、あんた一生このネタだけでもいいよ”
とさえ思わされてしまった)
これだけの要素があっても
どれもご都合や添え物にならずに舞台に存在する
登場していないキャラさえイキイキと舞台上に存在する
どこかでつながっているラビット番長の作品たちが
大きな財産となってそこに存在するのも感じられる
過去ネタが絡んでも違和感や不快感がまったくなく
むしろホッとさせる要素となっている
あの小さなステージに
三つの場
いやいや四つ
上下二段
上に二つ
下にも二つのスペース
こう書くととても狭苦しく感じるかもしれないが
実にスムーズに話が展開していく
これは見事!
メイン・サイド・全体の使い分けが上手く構成されていた
どれもつぶれることなくしっかり場面が活かされている
話の流れもだれることなくスムーズに流れていたのも
何気に凄い事だ
全面から溢れてくる
“温かさ”“思いやり”“向き合う姿勢”
それらにも演出の持ち味が出ていたと思う
またこの劇団
チームワークがイイ
これがラビット番長の強みなのかもしれない
今まで観てきて
誰かがではなく
誰もが少しづつではあるがステップアップしている
誰かが特化しているのではなく
劇団として全体が成長しているのが強みの一つ
そしてテーマの「介護」と「将棋」
このテーマを続けてきたことが役への理解力を
深くしていることは間違いない
とここら辺までは審査表の抜粋
で井保さんにも言ってない感想をひとつ
対局中に倒れた大原九段
井保さんが演じたその中に
胃がんで亡くなった父を感じてしまった
自分の体が思い通りにならず
言葉もまともに話せなくなった父
しかも“隠し子”なるワード
以前書いたことがあるが
私の父は仕事も頑張ったが
女性の方も頑張ったようで
私が知っているだけでも両手で足りない
長く愛人さんとお妾さんの二人
その時々の女性たちという具合
そんな調子だから心配していたが
案の定
お妾さんとの間に男の子がいた
俗にいう“隠し子”
と言っても世間には堂々と“息子”と紹介していたので
言葉として当てはまるかどうか?
(私以外の家族が知ったのはかなり遅い時期)
二十歳過ぎてからその事実と弟に遭遇した
さすがにショックではあったが
私としては父の被害に遭った同志みたいな感覚で
弟と接することに問題はなかった
が
母は彼の顔を見ると卒倒するくらい拒否感が強く
私が彼と親しくすることを嫌がった
身内ほぼ全員からつきあいをやめるよう言われ
やはり母の反応が大きいので
彼と距離を置くしかなかった
父が亡くなった時
その枕元には愛人さんと彼がいた
(なぜかわからないがお妾さんの子である彼と愛人さんは仲が良かった)
妹たちは近づくことが出来ずに廊下で泣いていた
(これもなんとはなくちらと舞台の中に感じた部分)
この弟が背が高くなかなかイイ男で
どう見ても四六のガマのような父とは似ているようには思えない
重ねて言うならその母親であるお妾さんとも似ていない
しかもあの義理と人情に弱い父が認知していない?
という不思議!?
それがずっと気になっていた
後から知ったことだが(40代になってから)
私が中学の時に父は母と別れて
お妾さんと一緒になろうとしたらしい
周りの反対に遭ってあきらめたらしいが
(これも少女期ファザコンだった私には大きすぎるショック!)
この事実からするとやはり父の実の子か?
ずっと気になる父の置き土産だ
これがこの作品の中にも感じさせるものがあり
なんとも言えない気持ちになっていた
またわたし話で申し訳ない
これは個人的な感想
見事にツボにはまって切なく
井保ちゃんに父を見てしまった
やりたい放題で
人を振り回して
散々頭の痛いことを押し付けてきた父だったが
あれはあれで可愛い男だったんじゃないかと
また少し父に対する怒りが薄められたような気がした
井保ちゃん
ありがとう。
