【あいつ】

名前はMとしておこう






もともとMとは

私が中学生の時に付き合っていた

元彼Yの友人だ…




いわば同級生でもある




中学生時代の私と

Mは、あくまで



《彼氏の友達》の関係






Mは無免許でﾊﾞｲｸを乗り回したり

悪い事を悪いと思わないどうしようもない奴だったが



人への気遣いや

社交的さ、おもしろさ…



顔はさておき


人を楽します、いつも人に囲まれている…


不思議な存在…



何故か女からの人気も高い





そんな人だった…




だからといって





当時の私は




《彼氏の友達》

の関係を崩さなかった





男とも思えなく




時にはうっとうしいとも思った…

夢

今朝方

夢を見た…





うっすらとしか覚えてないけど




これだけは覚えている…





【あいつ】が夢にでてきた…







自分の中では忘れていた存在…





頭の記憶から排除したいくらいの存在…



｢なんで今更…忘れたいのに夢にでてくるの？｣


自分で自分に問いかける…





夢から覚めた私は目覚めが悪く



体も心も重く起き上がれない…






そして遠くから


｢おはよう！寝坊だぞ｣






穏やかで優しい声…





そして笑顔…





この日常的な夫の会話に励まされ





立ち上がる事ができた






そして私も





｢おはよう｣