まだ工務店を検討している段階から、間取りと配置については自分たちであれこれ考えていました。

 

どの工務店も混み合っていてなかなか打合せが進まなかったため(混雑の原因は、昨年コロナで購入を避けてた人たちが動き始めたからとのことで、偶然にもその波に呑まれてしまった形です)

自分たちでとりあえず出来ることをやっていた、というのと、

 

「木漏れ日のある庭」を作るため、建物の周り(いわゆる外構)についても間取りと並行して早い段階で考えたかったからです。

 

 

ざっとその過程を図にしてみました。

敷地は西側接道で、東西に長い台形です。

南側に庭、西側に駐車スペースを取り、延床30坪総二階の家(こちらの記事参照)となると、最大限建物を北東に寄せ、5間×3間とするほかありません。(庭の奥行きはほぼ4m。これは絶対に守ろうと決めました)

 

ここに下記の希望が加わります。

・1階に洗面所トイレ風呂LDKを集約したい

・リビングは広くしたい

・畳コーナー兼客間をリビングに隣接して作りたい(部屋干しスペースを兼ねる)

・リビング内階段にはしない

・収納を多く取りたい

 

→1階が30/2=15坪では収まらなくなるので、上手くバランスを取る必要が出てきました。

ここからは、プロの領域と判断。各社から、色々なアイデアを頂きました。

 

まず、北側斜線規制にかかるため、北側と東側の敷地境界からの離れは民法をクリアする50cmぎりぎりに作れず、また母屋下がりに(2階の一部の天井が低く)なるとのこと。

 

これに対し、北側については、1階の一部を下屋にして張り出すことで2階の母屋下がりを最小限に抑えるという提案をもらえました。

 

また東側については、半間西側にセットバックすることで母屋下がりを回避。

1階のボリュームを増やすことが出来たため、バランス良く居室が配置できました。

 

※防犯上の理由などから、詳しい間取りの掲載は割愛させて頂きます。

 

玄関位置は北西角しか選択肢がなくなったため、外部アプローチなどの配置もおおまかに想定。庭と居室との関係も整理が出来ました。

(外構は、改めて記事に起こしますね。)

 

 

今回、予め自分達で考えておいてよかったなと思ったのは、①から②に行く過程で、色々なご提案を頂き、その中には建物の間取りを優先し、南側の庭が狭くなってしまうようなものもありました。(最終的に契約に至った工務店さんもそうでした。)

 

要望シートに書いていたにも関わらず、です。(まあ、そういうものなのかもしれません。)

 

ただ、そこでブレずに「庭は4m取りたい、そのためにこの大きさの土地を買いました」と伝えることで事態を回避出来ました。外構の手書きスケッチを既に書いて渡していたので、イメージも共有出来たのも良かったです。

 

(プロに頼むのに必要な作業か?と自問自答もしていましたが、振り返るとやって良かったなと思います。)

 

自分達がある程度主導的に動くことで、失ったもの…たとえば風の通り抜けがあまり良くないかも、といった点もあるにはありますが、最終的には建築士の方が図面引いてる訳だし、優先順位を付けて考え抜いた結果なので、おそらく後悔はしないのではないかな、と。

 

 

※余談ですが、間取りをイメージするのに、住宅展示場には一切行きませんでした。どんどん欲が大きくなってしまうと思ったので。

参考になったのは近所の内覧中の建売住宅。現実的に手が届く住宅の仕様を体感できるので、予算に限りある方はおすすめです。

 

 

さて、こうして間取りが決まり、材料や素材の選定へと移ります。

 

家づくりは家族で取り組む大事業です。

ただ、自分の希望をなるべく叶えたい。

何を重視するかで工務店の選び方も変わってくるため、それなりに時間がかかりました。

 

話し合った内容をざっとまとめると、

①自然素材の扱いに長けている

②アフターフォローを含めてお任せできる大工さんが在籍している

③会社が居住地から近くアフターフォローに安心できる

④コストパフォーマンスが良い

 

これらから自然と大手ハウスメーカーは候補に入らず、住宅展示場には足を運びませんでした

中小規模の工務店などに、個別に問い合わせ、資料請求。

 

各社とも定期的に現場見学会や自社セミナーを開いていて、施工中の家にもお邪魔させて貰いながら、(コロナ禍ということもありましたが)ほぼマンツーマンで話を聞かせてもらいました。

 

会社によって「まずは無料で間取り作成します」というところ、「うちは初めに設計料を頂き、精魂込めて作成します」というところなど対応は様々。

 

後者のような会社は、「ここで家が建てたい」という迷いのない人だけを受け付ける、強気な所なのでしょう。自然と候補からは外れていきました。

 

 

さて、最終的な決め手ですが、②を満たす、つまり自社で大工を抱えている会社がなかなか少ない。

かつ③の立地条件を満たす会社は1社だけ。

 

その会社からの提案は予算オーバーでしたが、思い切って最後は価格交渉。

何とか努力して頂け、契約の運びとなりました。

これから宜しくお願いします。

 

 

色々な工務店さんと打合せを重ね、時間と労力もかかりましたが、それぞれに学ぶものが多く、話を聞けて良かったなと思います。

契約に至らなかった工務店さんに対し、申し訳ない思いもありますが、それぞれに素晴らしい提案を頂き、感謝しています。

 

「木漏れ日のある庭」をつくる事が戸建住宅の最たる動機とも言って良かった私。
夫婦+子ども1人で暮らすのに過不足ない大きさの家、坪単価や予算など、あれこれ研究していくうちに

漠然と「土地50坪、延床30坪の総2階」という大きさの条件が見えてきました。

 

場所の条件は都下の某市一円。エリア内のおおまかな地価は下記の国土交通省のサイトで把握しました。

駅から離れた郊外から駅に近い住宅街まで幅広く確認。やはり価格差は大きいです。

 

しかし、実際に色々な会社のHPを検索し、資料請求してみるも、50坪前後の土地がなかなか出て来ない。

というのも、同市では敷地面積の最低限度がおおむね40坪に設定されているため、50坪で取引に出されるケースはごく稀ということでした。

 

(ネットに出回らない秘蔵物件があるのではないか…と、googleの航空写真で空き地を見つけて現地を確認することもしました。

大抵、問合せ先の掲示もなく、何の手掛かりも得られませんでしたが。)

 

公開されている物件情報は「〇〇町△丁目」までで、詳しい場所は通常公表されていませんが、

数をこなすうちに、資料内の情報を頼りに場所を突き止められるようになって来ました。

 

下記、独自に編み出したやり方ですが、参考になればと思い、メモしておきます。

 

①「〇〇小学校から徒歩●分」等、案内されている場所を中心に、地図上に円を書く

②①を複数の場所(スーパー、駅など)に対して行い、交差する場所をだいたい特定する

③②の周辺で、物件資料の写真に写っているものをもとに、航空写真やgoogleストリートビューで絞り込む(道路、背景に映る建物もしくはゴルフ練習場や高圧電線など背の高い施設、川や線路など。既存家屋有であれば屋根の色をチェック。影の方向からおおまかな方角も推定できます)

④他、資料内の標語や接道状況(西側に道路があるなど)を頼りに絞り込む

 

これで大体の土地の場所が特定できました。

コツは、物件資料の写真を事細かに観察することです。何かしらヒントが得られると思います。

※土地の内部には無断で入らないようにしましょう。不法侵入罪に問われます。

 

 

さて、こうして場所を特定した土地を実際に見て気に入ったのですが、駅に近く予算オーバーということもあり、勉強がてらの軽い気持ちで不動産屋(仮にA社)に問い合わせをし、資料をもらいました。

その後、周りの生活環境など改めて検討していたのですが、ある日「別のお客様の申し込みが入りました。その後如何でしょうか」との電話が入りました。

 

申し込みもしていないのにどういう事か?

…後々分かりましたが、実は私たちが問い合わせしたA社の専任媒介の物件でした。

他方の申し込みは別の不動産屋を通じて行われたので、もし買い手がそちらに決まった場合、A社がもらえる仲介手数料が半分になってしまうため、私たちに買ってもらいたいと、進捗確認の連絡をした、ということでした。

 

急遽の話し合いを行い、すったもんだありましたが、土地は巡り会うもの、後々後悔しないようにと思い切って前に進むことにしました。

 

ポイントは

・駅から平坦な幹線道路にほど近く車通りの少ない幅広の路地に面している

・学校への通学路も危険が少ない

・土地の南側、さらにその南側の2敷地が旗竿地のため、建物が建てられず、将来にわたって日当たりが確保される

 

ほか、資金援助の話もあり、申し込みを実施。

無事、私達が買い手に選ばれ、思ってもいない駅徒歩圏内に家を構えることになりました。

 

 

とは言え、辺りは閑静な住宅街。

木漏れ日のある庭づくりを目指し、ここから家の検討を本格的に進めていきます。

 

ご訪問ありがとうございます。

 

私はもともと緑が好きで、都内に住みながらも自然を身近に感じられる暮らしがしたいと思っていました。

 

そして30代半ばにして、「自然素材の家」と「木漏れ日のある庭」を実現させる運びとなりました。

このブログには、家を建てるまでの過程、その後の暮らしの中から得られた「気づき」や「実感」などを書き留めていけたらと思っています。

 

 

長男の誕生とほぼ時を同じくして始まった住まいづくり。初めは無印良品や北欧風の木の家など、温かみのある家にしたい、という漠然としたイメージを持っていました。

その後色々と調べるうちに、自分が求める共通点は

 

・建売り住宅のように工業製品で囲まれた家にはしたくない

・(集成材ではなく)日本の気候に合った無垢木を使う

・経年変化による味わいを感じられる

・化学物質が含まれず、風と光が抜け、調湿作用があり、素足で歩きたくなる「健康」な家

 

このあたりにあることが分かり、「自然素材」というキーワードに至りました。

自然素材は気候の影響を受けたり、こまめなメンテナンスも必要となりますが、それらを含めて「丁寧な暮らしをしたい」と思いました。

 

この記事を書いている時点では「新居」と呼んでいますが、趣味である音楽、ガーデニング、日曜大工なども楽しめる空間になる予定です。

自分が望む「暮らし」の実現に向けて試行錯誤を続けていこうと思います。

 

「こんな暮らしがしたいな」と思ってくださる方が現れたら良いな、と願いながら。