スピリチュアル剤SPi【14】


【クーデター】


俺は不思議な事に「ヤ・ミカエル」からの報告を受け、問題としている「国民の異変」…


この事態を深刻に受け止めて居なかった。


それは…やはり…


「スピリチュアル剤」「SP i」が全国へ服用義務が発令され…


この国が「ヤ・ミカエル」の独裁国家になる事を受け入れたく無く…


迷いがなくなった、今の人格において、俺自身が「ヤ・ミカエル」の世界を拒絶し始めていたからだ…


「…「ヤ・ミカエル」国民の暴動…?」


「そんなに大袈裟なことか?」


俺はこの件につき、探りを入れてみた。


そして俺は、「SP i」が服用義務化され…


国民が彼の思うがまま…?


独裁国家として彼…


「ヤ・ミカエル」はどれだけ認識しているのか?


俺は聞いてみた…


「暴動…ありえない事だよなぁ?」


「お前が一番知っているはずだよなぁ?」


それは、まだ2ヶ月しか経ってはいないが、国民は「スピリチュアル剤」「SP i」を服用する事になり…


彼「ヤ・ミカエル」が言うように…


全ての国民が穏やかな心になり、争いが無くなったことをチャネラーで有る「ヤ・ミカエル」自身が知っていたからだ



そして…


「ヤ・ミカエル」からの俺への要望は…


「スピリチュアル剤」「SP i」の服用剤を能力別に分けることであり…


暴動を問題とする事では無いと感じていたが…


起き得ない事が起きた事に…


「ヤ・ミカエル」は敏感になり動揺していた…


「京介、国民は「SP i」を服用しているんだから…」


「暴動を起こすわけがないんだ…」


「それとも効き目が無くなったのか?」


「いやあ…それはあり得ない?」


明らかに本来の「ヤ・ミカエル」では無かった。


それは…


「ヤ・ミカエル」は、はじめ「SPi」を直和県にて施行した結果、異変が起き…


「SPiC型」と言う化け物生み出した事が…


まだ頭の片隅に残っていたのだった。


俺は何故かこの暴動を…


俺の中の第六感が察知できている事を感じていた…


そして、暴動を起こした本人からの犯行声明のタイトルは…


「人間は誰が作ったのだろうか?」であった。


そして以下犯行声明と繋がり…


「俺たちはこんな世界をぶち壊す!」


「それは、人間で有る事…」


「人間は個人が有り、それを抑制する事など出来ない…」


「そんなこの国を俺たち変える!」


「近いうちにクーデターを起こす!」


「覚悟しておけ!」


この声明は、総理および総理補佐として「総理参謀大臣」そう…


「ヤ・ミカエル」へ…


政府のホームページに掲載されていたのであった。



俺はこの暴動…クーデターは、奴らと感じていた…



【出来事】


政府ホームページにクーデターの予告を受け1週間が過ぎようとしていた。


俺はなんとか「ヤ・ミカエル」の要望…協力を避ける事を考えていた。


しかし、「ヤ・ミカエル」は独裁国家を確立する為に…


俺は不可欠な存在であり…


「S P i」の改良薬などの提案が寄せられていた。


「京介、俺の提案が不服なのか?」


俺は提案の答えるを避け…


「それより、クーデターの予告があり….」


「その後の進展はあったのか?」


「何も無いんだが…」


「どうして、デパートなどの商品略奪があり…」



「略奪とクーデターとの関係が…」


「私にも読めないだよ?」


「ヤ・ミカエル」はチャネラーであり、多くの未来を予言し的中させていた。


総理も「ヤ・ミカエル」の予言に従い、国の主人となったのであった…


「京介…国民は「S P i」を国の法律通り毎朝の服用している事は…」


「厚生省からの報告を受けていて、服用を忘れた場合など必ず、警視庁、服用強制部が各家庭に配布されている「S Pi」服用義務機にて監視して…」


「服用を怠ると警報が各交番に届くシステムになってるからなぁ?」


「あと…京介もわかっているが…」


「最近、改良した「S P i」は常習性を持たせ…」


「おい!」


「…「ヤ・ミカエル」なんだそれ…」


俺は今、聞いた話しは初耳であった。


「あ…京介に話して無かったか?」



「そうか…お前…」



「独房に入っていたから話していなかったんだなぁ?」


俺はとうとうここまで来てしまったかと…


「京介…わかるだろ…」


「1ヶ月前ぐらいから、新「スピリチュアル剤」「S P i」として…」


「国民の服用義務を絶対とするため…」


「…人体に影響を及ばない程度の「麻薬」を混入させたんだよ…」


「成分は「ヘロイン」系の医薬品に「大麻」….「マリファナ」をブレンドした物だ…」


「お前…」


「まあ、まあ京介…そう苛立つなよ…」


「…「ヤ・ミカエル」しっかりした立証が取れているのか!」


「ああ…成分分析をしっかりやり…」


「猿で実験しているよ…」


俺は呆れた…


過去、立証が不十分であった事から、化け物である「S P iC型」を生み出し…


大吾、岡田…


そして山田は、改良された「スピリチュアル剤」「S Pi」の立証のため自ら服用する事となり…


血の滲むような努力をして特効薬を開発し来た俺達の想いを…


「ヤ・ミカエル」総理、この国の政府機関は全く理解していない…


懲りていなかったのだ…


「デパートの商品略奪はそのせいではないと思うが…」


「ヤ・ミカエル」は歯切れが悪く…


俺に言い訳的に話しかけてきた。


「…「ヤ・ミカエル」デパートの略奪事件で犯人が残した物があったのか?」


「その鑑定で推測がつくんじゃあ無いのか?」


「それが、わからないから…」


「….「S P i」を服用している国民では無いと…」


「すると…他国者?」


「しかし、他国者は容易にこの国は入れないのだが…?」


この国は、「スピリチュアル剤」「S P i」を服用義務化され、治安を強化する事から…


この国に入国できる他国者は、知名度が高い人物しか…


入国出来ない法律が確立していたのだ…


俺は自分自身の人格を取り戻した事から…


この国に未来は無いと感じていた。



【逃亡】


デパートの略奪が起こり…
政府のホームページにクーデター予告があってから1ヶ月が過ぎようとしていた…


政府はこの事態に対し、関心が薄れていた。


俺は、「スピリチュアル剤」「S P i」新薬などの関与を避けていたのだが…


「ヤ・ミカエル」はやはり、俺の意見を聞かず…


今後の「S P i」新薬及び改良薬について話して来るのだが…


「S P i」を改良し「麻薬」の混入に対して…


俺に対して、後ろめたさがあるようだ…?


現時点で俺を必要としているのは…


「S Pi」改良薬について、国民を抑制する事は出来たが…


直和県のような異変が起きるのでは無いかと…


「ヤ・ミカエル」は改良薬に対して確信が欲しいのであった。


しかし俺は、それに対して…


「勘違いした感性」と「後悔の念」の人格から迷いが生じ、「ヤ・ミカエル」に心を支配されていた。


そして…


内閣人事として、厚生省研究大臣なる変な役職を勝手に押し付けられ…


この国…「ヤ・ミカエル」に協力していたのだが…


俺は自分自身の人格を取り戻した事から…


この国の政策…


「スピリチュアル剤」「S P i」の服用義務化…


「ヤ・ミカエル」の世界…


独裁国家への協力、加担は出来ない意志が固まっていた。


しかし…


「ヤ・ミカエル」には俺が必要である事がわかっている…


俺は逃亡し、他国へ亡命しか道が無いと決めていたが…


「スピリチュアル剤」「S P i」の服用義務化が全国民に施行され…


他国者の受け入れや観光での入国に対し政府は厳重に注意していた。


そして、「S Pi」の服用義務が無い政府関係者の海外出張、海外旅行など…


他国への逃亡を避ける為、新たに「外交省 入出国課」を設け「警視庁 」と連携を図り監視していた。


こんな事から、海外逃亡は容易でない事がわかり…


俺は思案をしかねていた…


あと…


今更ではあるが、岡田、大吾と連絡が出来ればと考えていたが…


すると、直和県知事である山田からメールが届いた…


その内容は、厚生省研究大臣である俺に…


「スピリチュアル剤」「S P i」


服用…


異変…


特効薬で改善…


と直和県が「スピリチュアル剤」「S P i」を服用して3ヶ月が過ぎた事から…


視察の要請であった。


山田からの条件は…


「京介さん、元気ですか?」


「今回の視察は内密にして下さい」


「そして休暇を取って国内旅行に行く事にして下さい」


「決して政府関係者…特に「ヤ・ミカエル」さんに直和県に行く事は御法度です…」


俺は山田が何を言いたいのか、わからなかったのだが…


何故か…


このメール文からクールで頭の回転が速かった…


あの頃…そう…


山田が「S P i」服用前の文体である事に気づいたのであった!



【ヤンピー】


政府関係者は「スピリチュアル剤」「SPi」の服用義務はなかったのだが…


服用義務が発令されないのは、与党の官僚だけであり、全ての野党議員は服用義務が課されていた。


「ヤ・ミカエル」が政策に関わるようになってからは、野党の発言権は事実上、無くなり…


野党は「SPi」を服用する事により、闘争心が薄れ…


立ち向かう気力が無くなり…


「ヤ・ミカエル」の言いなりになっていた。


そんな中…


独裁色が強くなり始めた総理、「ヤ・ミカエル」政権において…


他官僚議員の不満を耳にするようになっていた。


不満を露わにしているのは、かつて「ヤ・ミカエル」を崇拝していた…


「スピリチュアル剤服用大臣」である…


「ヤンピー」であった。


「ヤンピー」の不満は、「スピリチュアル剤服用大臣」であるのだが…


「ヤ・ミカエル」は「スピリチュアル剤服用大臣」である「ヤンピー」の意見を取り入れる事無く…


勝手に「SPi」の改良薬を作り全国展開させていた…


「ヤンピー」が最も激怒している事は、「スピリチュアル剤服用大臣」でありながら、改良薬の成分を知ることが出来ない事だった…


成分について知っているのは、総理「ヤ・ミカエル」それと薬品会社で東日本担当「ヤンケル」取締役社長及び西日本担当「ヨリヒロ」取締社長となっていて…


俺は独房に入っていた事から「SPi」改良薬の成分を知ったのは発令してから1ヶ月後であった。


しかし、俺から言わせれば改良薬に「麻薬」が使われている事は「ヤンピー」に言う事は出来ない…


「ヤ・ミカエル」は完全に独裁者としてこの国を変えようとしているが…


政治家になっても…


「SPi」を服用しても…


そしでも「ヤンピー」のファンは離れる事無く…


「ヤンピー」を支援、応援し…


そして何よりファンは「ヤンピー」の事が大好きであった。


それを一番知っているのは…


「ヤンピー」自身であるからだ!


「ヤ・ミカエル」さん…」


「…「ヤンピー」は「スピリチュアル剤服用大臣」ですよね…」


「それなのに、知らない事が多過ぎます…」


「ヤンピー」はストレートに「ヤ・ミカエル」に問いかけた…


「…知らない事ってなんだ!」


「…ヤンピー…」


「とぼけないでください…」


「…「SPi」の改良薬を知らぬ間に、国民に提供しましたね…」


「…「ヤンピー」の立場である「スピリチュアル剤服用大臣」に話も無く…」


「ヤンピー」は完全に口調が変わっていた。


「…「ヤンピー」お前は国民の幸せを考えているんだろ…」


「だったら、私に従っていればそれで良いんだ!」


「改良薬は、厚生省の受け持ちだ…」


「…「ヤンピー」大臣は国民を幸せにする事だけを考えるんだ!」


「…「ヤ・ミカエル」さん…お言葉ですが、「ヤンピー」は…」


「貴方を崇拝していましたが…」


「しもべになる事はありません…」


「それは、国民も同じです…」


すると「ヤ・ミカエル」はニャリと笑い…


背筋が凍りつくような表情で…


「国民は、私のしもべとなりたがっているんだよ…」


「わかるだろ…」


「…「ヤンピー」大臣…」


「ヤンピー」はその悍ましい「ヤ・ミカエル」の表情…言葉に返す言葉が無かった…


俺はこのやり取りを聞いて…


スピリチュアルが崩壊して行く事を感じた…



【辞任】


「ヤンピー」は「ヤ・ミカエル」に従う事は無かった…


それは、「ヤンピー」には「スピリチュアル剤」「SP i」の服用をファンに進め…


「ヤンピー」に従いファンはなんちゃんのように幸せになった…


ファンは「ヤンピー」のしもべではなく…


敬愛があり…


「ヤンピー」を心から慕い続けるファンを…


裏切る事はできない…


仮にも「ヤンピー」はスピリチュアルを自分の野心の為に使い…


ファンを騙す事は出来なかった。


「ヤンピー」は「ヤ・ミカエル」の悍ましい表情に怯んだが…


気持ちを入れ替え…


「こんな地位「スピリチュアル剤服用大臣」なんて…」


「ヤンピー」は「ヤ・ミカエル」のやり方について行く…


意味が無いとを感じていた…


「…「ヤ・ミカエル」さん総理に伝えて下さい…」


「…「ヤンピー」は「スピリチュアル剤服用大臣」を辞任します…と…」


「そうか…「ヤンピー」お前の志しはこんなものなのか…?」


「ヤンピー」は唇を噛み締めながら…


涙を堪え…


上を向いていた。


もう…「ヤンピーには「ヤ・ミカエル」に言い返す意志が無くなっていた。


「ヤンピー」は心の中…


崇拝していた「ヤ・ミカエル」がこんなに人が変わり…


自分の野望、野心により国民を操り…


しもべにしたいのかと…


「ヤンピー」は「ヤ・ミカエル」から教わったチャネラーのあり方…


それは、決して欲を持たない事との教えであったのに…


「ヤンピー」はこの国を…


「ヤ・ミカエル」の世界を変えようと考えていたのだが…


「…「ヤンピー」…」


「総理に伝えるよ…」


「しかし、辞任には一つ条件がある…」


「…「ヤンピー」お前は、大臣でありながら、個人的理由で勝手に辞任した…」


「…「ヤ・ミカエル」に逆らい…総理の趣旨に従わなかった…」


「この国の新たな法令である「スピリチュアル剤」「SP i」服用義務….」


「本日から「ヤンピー」お前に適用されること…の」


「理解はあるんだなぁ?」


「ヤンピー」は言っている意味が理解出来ないでいた。


なぜ、「ヤ・ミカエル」は…


この薬「スピリチュアル剤」「SP i」を与党、政治家に服用させなかったのか…?


「ヤンピー」は、やっと理解し始めたが…


もう遅いと感じとれた。


この薬…「スピリチュアル剤」「SP i」は「ヤ・ミカエル」が国民をしもべにする薬なのだと…


そして…


「ヤンピー」は自ら、政府議事堂の屋上から飛び降りたのであった…



【直和県】


「ヤンピー」は政府議事堂屋上から飛び降り自殺を図ってから…1ヶ月が過ぎようとしていた。


「ヤンピー」は命を落とす事は無かったが…


下半身付随となり車椅子生活を送っていた。


余りにも衝動的な「ヤンピー」の行動にマスコミ…


そして「ヤンピー」ファンから政府へ問い合わせが殺到していた。


しかし、マスコミも「ヤンピー」ファンも「スピリチュアル剤」「S P i」を服用している事から…


政府の担当者レベルの回答で終結していた。


「ヤンピー」辞任につき、総理、「ヤ・ミカエル」から声明が出されて…


国民は、「ヤ・ミカエル」の肉声を聞く事により…



「スピリチュアル剤」「S P i」を服用している事から…


疑問を持つ心が暗示的に無くなるのであった。


今になって…「ヤンピー」はこの世界を怨んでいたが…


もう遅いと感じ…


屍として生きていく事を決めていた。


俺は、「ヤンピー」の事があり…


山田から直和県視察の打診を保留していた…


俺は山田の支持に従い、明日から休暇を取り直和県に向かう事にした。


再度山田に確認したところ、やはり…


不思議な事に政府関係へお伺いをせずに…


観光としてきて欲しいとの要望であった。


山田は「ヤンピー」の事件を知っているのだが…


取り乱す事なく…


直和県視察の詳細内容を俺に伝えるため


以下内容のメールが送られてきたのであった。


「京介さん、「ヤンピー」ちゃんの件で大変だったんですね?」


「明日から、お越し頂ける事とご返事があり感謝致します」


「明日お越しの際は前にもお話しした通り…」


「絶対政府関係者へお話ししないでください…」


「メールを読み終わりましたら、自動的に削除されます…」


「絶対政府関係者にわからないようにしてください…」


「あと、直和県に来られる交通は、電車でお願いします…」


「それも、経路を通常と違う…」


「ルートでお願いします…」


「それは、絶対政府関係者に足どりを知られないためです…」


「あと…」


「明日、家を出てから郵送で送られている…」


「東京のブティックに行って下さい…」


「郵送された東京のブティックは、宣伝広告としての通達である事から…」


「政府関係者は嗅ぎつけていません…」


俺は山田がここまでする事…


俺を「ヤ・ミカエル」から決別させる目的が理解出来始めたのだが…


しかし、山田は「スピリチュアル剤」「S P i」を服用しているのに…


山田のメールは続いた…


「そして、そのブティックで衣服、カツラ、帽子で変装し…」


「別人になった気になって下さい…」


「あとは、政府関係者の尾行、監視などくれぐれもご注意して下さい…」


「京介さんが直和県にいく事が政府関係者に分かれば…」


「私、なんちゃんの命が危なくなる事を理解して下さい…」


「なんせ無事に直和県にお越しください…」


「詳細内容及び今後の…こと」



「重大な事をお話しします…」


「このメール内容が頭に入ったと思います…」


「このメール文はあと1分で消去されます…」


「しかし、この事に関して機密漏洩を防ぐために…」


「京介さんの携帯を破壊し廃棄して下さい…」


「破壊して廃棄品も業者から通達が来ていて…」


「その業者に渡して下さい…」


「私がメール連絡する前の新しい携帯を贈られているか、確認して下さい…」


「よろしくお願いします…」


「それではまた…」


ここまでで、メール文は終わり、1分後にメール内容は全て消え去り…


俺は言われるまま携帯を破壊し…


公衆電話から業者を呼んで回収して貰った…


業者の手配も全て山田からの指示で行なったのであった。


俺は、「ヤンピー」件で家を留守にしていたこともあり、「東京のブティック」の郵送物と新しい携帯が届いていた。


俺は…


山田の抜け目無い…周到な準備にあっけにとられていた。


山田はやはり…きっと…


俺は確信…出来…


この世界が…


いままでの様に…


戻れるのでは無いかと…


一筋の希望が観えたのであった。




【就任】


俺は直和県に行く支度をする為、山田の指示である…


東京のブティックに向かっていた…


すると、ビルのモニターに映し出されたニュースには…


「ヤンピー」に代わる「スピリチュアル剤服用大臣」の人事であり…


スピリチュアル界においてナンバー2であった…


「腹中 浄」が就任した、


スピリチュアル界では「ヤンピー」の後を追って「腹中 浄」「すずき ごろう」であり「スピリチュアル剤服用大臣補佐」を2人が務めいた。


しかし、「腹中浄」は「ヤンピー」のやり方について理解は無かった…


それは、「腹中 浄」において、スピリチュアルを通じて金儲けをすることが一番の要因と言われていたからだ…


「腹中 浄」は保険会社の営業部長を任されていた…


しかし、来る日も来る日も営業ノルマによる売り上げをどうするかばかり考え…


部下への叱咤激を行なっていた事から、彼の心は、生活の為に我慢することだけを考え…


彼は、いつでもゆとりが無く常に、緊迫感、切迫感だけが…

彼の心を支配するようになり…


家庭は崩壊していった…


彼がスピリチュアルを知るようになったのは「ヤ・ミカエル」の「あの世のススメ」であり…


彼の心を解放させたのであった…


「ヤ・ミカエル」により、彼は気づいた…


それは、彼自身が…
勝手にこの世を作り上げた結果…


会社に入り、家族を養って行く事だけが人生と思い込んでいたのだ…


挙げ句の果て…


心から楽しめる事無く…


家庭が崩壊し…


妻と離婚…


最愛の一人娘と別れることとなった。


「ヤ・ミカエル」の教えは、この世を超越した…


あの世の世界…


「あの世のススメ」であった。


彼は「ヤ・ミカエル」により、スピリチュアルを…


「あの世のススメ」を知り…


心の解放を知った。


「あの世のススメ」は簡単に言うと見える物だけが…


現実では無いこと…


見えない世界、霊や魂…宇宙…地球外生物…など、この世を超越した思想であり…


一番は、皆んなが幸せになる事であった…


そんな「ヤ・ミカエル」の教えにより心を解放させ…


「あの世のススメ」からスピリチュアルを理解し…


職業にし…
スピリチュアルで生計を立てる事を考えるようになった。


そして、彼に大きなチャンスがやって来た…


それは、芸能人の心の鑑定であり…


過去の辛かった事やトラウマなどを聴き出し少しでも悩み…


心の解放を目的としていた…


心理療法を用いて、芸能人の心を探る番組が出来、そこにレギュラー出演した事から売れっ子になった。


彼、「腹中 浄」が優れていたのは、テレビ…
マスコミを通して…


心理療法をパフォーマンスとし茶の間に届けたところであった。


それは、芸能人が彼の問いに素直に答え…


言葉を反復させる事から…

過去の辛かった事や後悔などの気持ちを答えさせ…


納得させる事であった。


ある芸能人は歓喜あまり…


嗚咽しながら彼の言葉に頷き…


受け入れていた。


テレビを観ている…


お茶の間の視聴者が関心を持ち…


マスコミはこの番組に大きな関心を寄せ…

彼…「腹中 浄」は話題となり…


一躍…スピリチュアル界での有名になり、心の浄化による心理療法で彼のファンが増えていき…


生計…

いや金持ちとなっていた…


その頃から「ヤンピー」そして「腹中 浄」「スズキ ゴロウ」はスピリチュアル界で有名になっていた。


「スズキ ゴロウ」はマスコミを嫌い独自の詩やメッセージ・ソングなど地道にファンを作り上げていた。


しかし、パフォーマンス能力で上回った「腹中 浄」が「スピリチュアル剤服用大臣」に任命されたのであった。


俺は、東京のビルのモニターで「腹中 浄」の「スピリチュアル剤服用大臣」になった事知り…


彼の生い立ちが頭によぎったのであった。



俺は、ブティックに到着し…


変装するため、薄暗い路地をに入っていった…


そこは想像していたよりディープな店であった。



【ブティック】


薄暗い路地の奥に山田から指示されたブティックが存在していた。


そこは、湿気があり…


いつの間に、汗ばんでいる事に気づいた。


そのブティックの扉を開けると、店内には衣装は無く、ファイルに入った写真がいくつか、見本であろうか?


展示されていた。


すると、奥から店主と思われる男が…


俺の前を素通りし…


ブティックの扉の鍵を閉めた。


「迎田 京介さんですね?」


訪ねて来た…


その男は30代手間であり、山田と同じぐらいでは無いかと…


「はい…」


俺は素っ気なく応えた。


「山田さんから依頼を受けています…」


俺はこの時「アッ」と身の危険を感じた…


それは、国民は「スピリチュアル剤」「SP i」を服用している事から、「ヤ・ミカエル」に服従している…


政府関係者なら…


俺がこんな事を考えていると…


「迎田さん…」


「この度は、申し訳有りませんでした…」


「えっ…」


俺はなぜ謝られたのか…?


理解出来ず、素っ頓狂な返事を返した。


「翔太さんだけを犠牲にして…」


「え、翔太の事…」


「知っている…だ!」


「私も翔太さんと一緒「SP i」服用義務化に反対していたのです…」


「本当に申し訳なく…」


「どうして俺のこと…」


「山田さんからの連絡で…」


「山田から…」


俺はまだ理解出来ないでいたが…


「翔太さんと私そしてもう一人は…」


なぜかもったいつけた言葉を投げかけ…


「私の名前は、矢田 陽一…」


「息子さん…迎田 翔太さんと「スピリチュアル剤」「SP i」服用義務化法案に反対していました…」


「そして、我々は政府のみならず…」


「あらゆる団体にも了解を得るため掛け合って来ましたが…」


「高齢者ドライバーが引き起こす悲惨な交通事故、身勝手な親から受ける子どもへの虐待…そして…死」


「あまりにも悲惨な事が多すぎた…」


「この世の中は、どうしようも無くなっていった…」


「国民の目は、政府の意見に多くが賛成していた…」


「…「スピリチュアル剤」「SP i」を国が作り全国民に服用義務化させようと…」


「しかし…私と翔太さんはこの制度に納得しなかったのです」


「そして…翔太さんはかなり悩んでいました…」


「それは、絶縁状態では有りますが父親が「スピリチュアル剤」「SP i」を推進する…」


「政府の大臣であることに…」


俺は言葉を返すことがてきなかった。


「あれは…」


「…「スピリチュアル剤」「SP i」服用義務が正式に決議され法令化される前日…」


「結果は虚しいものでした…」


「…「SP i」推進派の圧力…」


「おかしな人間に殺められた人々の…家族、恋人、親族…が反対派を制圧していったのです」


「そんな中、翔太さんはやり切れない思いがあったのですが…」


「ひるむ反対派の人々を賛同させる事が出来ずに、推進派の行動に押し返された…」


「その時…」


「翔太さんひとりで…」


「推進派の中へと突進していったのです…」


俺は翔太の無念が徐々に心に浸透していき…


止めどなく涙が頬を伝い流れ落ちていた…


そして、この後の矢田の話を…


俺の心が拒んでいた…


だが…


その悲劇は起きていた…


「翔太さんの突進を止めるため…」


「誰が…」


「翔太さんに銃弾を撃ち込んだのです…」


俺は以前の「勘違いした感性」は心から無くなっていたが…


「後悔の念」が心を締め付けていた。


「翔太さん…ひとりが犠牲になったのです」


「翔太さんが殺され…」


「多くいた反対派の人々は「SP i」服用を認めました」


「しかし…私は「SP i」服用を認めたくなく…」


「翔太さんの後を追う事を考えましたが…」


「そんな時…」


「直和県知事である山田さんから連絡が入ったのでした…」


「それは…」


この後話す矢田の話に…


隠された信じられない事実を知る事になった。




【矢田 陽一】


「迎田さん…」


「翔太さんは大学時代のサークルの先輩なんです…」


翔太は、山岳サークルに所属している事を知っていた。


「大学を出てからも良くしてもらっていました…」


「しかし…葬儀に出れずに申し訳なく…」


俺は矢田が、翔太の葬儀に来れなかったのは「スピリチュアル剤」「SP i」服用義務化…


反対派である事から政府にマークされていた、からだろうと感じた…


「翔太さんを亡くし私は…」


「生きる事を…」


「生きる意味を失い…」


「自殺を考えました…」


「自殺を考えた一番の理由は、翔太さんを無くした事もありますが…」


「政府が義務化した「スピリチュアル剤」「SP i」は服用すると人格を失うって…」


「翔太さんも…」


「そして…翔太さんの友人である…」


「…「スピリチュアル剤」「SP i」が全国展開される前…」


「施行段階…」


「テストとして服用義務を行った…」


「直和県での出来事を知る人から聞いていたからです」


「だから、私は絶対「スピリチュアル剤」「SP i」を服用しないと決めていましたが…」


「しかし…」


「服用義務化がスタートされるよになり…」


「戸籍を抹消し…」


「私は死んだ事として、死亡届を国に提出したのでした…」


「そのアドバイス…」


「服用しないで生きて行く事を教えてくれたのが…」


「直和県知事である山田さんなのです」


「え、山田?」


俺は何となく感じではいたが…


しかし、山田はなんちゃんを救う為に「スピリチュアル剤」「SP i」を服用した…


山田の人格は全て変わることは無かったが…


「SP i」を服用していれば「ヤ・ミカエル」に服従する事から…


このようなアドバイスが出来るはずが無いと…


「迎田さん…」


「矢田くん悪いが京介って読んでもらえるかなぁ?」


「わかりました…京介さん」


「亡くなった翔太さんの無念…」


「あと….」


「直和県で精神的に追い込まれ自殺した…」


「冴島夫婦…」


「なに!」


「冴島….」


俺はこの名前を聞き頭を殴られたような衝撃を受けた…


俺は黙っている事が出来ずに…


「矢田くんどう言う事なんだ?」


矢田は俺の捲し上げる言葉に驚いた表情で…


言葉を返した…


「どうしたんですか?」


「矢田くんどうしてそんな事を知っているんだ…?」


「それは、翔太さんが銃弾を撃ち込まれ倒れこんだ時…」


「翔太さんの側にいて救助を求めていました….」


「お話ししませんでしたが、「SPi」服用義務化反対派は翔太さんがリーダーで私が副リーダーをしていました」


「そんな時…」


「私にこの場から離れるように教え…」


「連絡先が書いてあるクチャクチャの紙が手渡されたのです…」


「それで山田さんの事を知るようになり…」


「山田さんの指示に従い…」


「自分は死んだ者となり…」


「…「スピリチュアル剤」「SP i」の服用をま逃れたのです…」


「そして、このブティックでひっそり暮らし…」


「矢田くんは…」


「山田に会った事あるの?」


「会った事はありませんが…」


「直和県知事であり…」


「…「スピリチュアル剤」「SP i」を服用して成功した人物…」


「かなり政界やマスコミで取り上げられてたので顔は知っていました….」


「矢田くんに連絡先を教えた人物は山田なの….?」


俺はそれはかなり危険であると思ったが…


「京介さん、違う人ですよ…」


すると何処からか、4〜5歳の子どもがニコニコしながら俺の前に現れ…


「こんにちは」と挨拶をした。


「矢田くんこのお子さんは…」


「私を助けてくれた人から預かったお子さんです…」


「そして、助けてくれた人が…」


「この国を元に戻す…変える子どもだと言ってました…」


「その言葉から私も協力して…」


俺はだんだんわかって来て…


希望が…


「冴島の息子…か?」


「生きていたんだ….」


俺は感極まり…


嗚咽していた…


「大きくなったなぁ!」


「うん!」


その子どもが笑顔で頷いた!



【新たな問題】


この国の情勢は総理、「ヤ・ミカエル」により安定しているように思えていたが…


全国民は「スピリチュアル剤」「S P i」を服用するようになり…


「ヤ・ミカエル」に服従するものは多くなったが…


新しい発想…


経済をリードする者が、今の与党国会の議員に打ち出すことは出来なかった。


それは、国会の議員は大方「ヤ・ミカエル」の言いなりであり…


「Yes」マンしかいないからであった。


そして、政府が裏で進める国民の使い分け…


「無能な人間」が服用する「スピリチュアル剤」「S P i」の成分…


「有能な人間」が服用するスピリチュアル剤」「S P i」の成分…


その改良…


開発が上手く進まないようだ…


「ヤ・ミカエル」の世界は現実となった…


全国民が彼に服従し…


「犯罪」も「悲惨な事故」も…


おかしな人もいなくなったのだが…


しかし、この国は明らかに先進国では無くなっていた…


総理、「ヤ・ミカエル」の事に従う…


国民は下部となっていた…


かつて…


最新技術の先取りをしていたこの国は…


「スピリチュアル剤」「S Pi」を服用する事になり、穏やかではあるが…


バイタリティーや活気溢れる人間がいなくなり…


発想力のある人間はまれであり…


穏やかで無能な人間が多くなっていた。



今後、「ヤ・ミカエル」が俺に「スピリチュアル剤」「S P i」の改良剤を求めて来るのは…

わかっているが俺は…

「ヤ・ミカエル」とは決別したのであり…



俺は、ブティックの矢田に変装として衣装を用意してもらっていた…


衣装は、ジーンズにカーデガン中はTシャツで奇抜な格好を抑えシンプルな組み合わせとなっていた。


今まで俺が着たことごないファッションであった。


顔の変装は映画の特撮で使用するような…


まず、俺の顔の型を作るために…
シリコンの液体が用意された…


「矢田くん凄い事になったね?」


俺は少し不安であり…


その顔の変装の液体シリコン…


お面が?


外れなくなるのではないかと…?

思っていたが矢田は躊躇なく…

俺の顔を…

液体シリコンに入れ…

顔の型を作ったのであった。


液体シリコンは5分もしないうちに…


固まり…



顔面変装の土台が完成した。


変装マスクを作るために…


肌色に着色した人口樹脂を型に流し込み…


7分放置し変装マスクが完成した…


そして、設定を高齢者としたことから、肌色に着色した色に…


日焼けした要素を加え…た


高齢者である事から…


シミやしわ…


老人イボなど…


そして…


首の色と違和感なく…


矢田は、丁寧に丁寧に変装マスクに色を着けていた。


まるで俺の顔がアートとして描いているように…


矢田は細心の注意払い…


俺を別人に仕上げたのであった。


俺は矢田にまた会う事を約束して…


ブティックを後にした。


そして、直和県に先ず向かわず…


軍馬県に立ち寄り…


わざと逆方向に進みそれから直和県に向かう事とした。


それは、政府に気づかれないよう、細心の注意を払っていたからだ!


乗り物は軍馬県までは、空圧モノレールで行き…


軍馬県から直和県手前の単咲県までリニア線で行き…


単咲県から直和県までホバークラフトで向かう段取りとなっていた。