スピリチュアル剤SPi 【16】


【分裂】


直和県を離れ、東京に戻り2日が過ぎようとしていた。


俺は国会で厚生省開発大臣として「スピリチュアル剤」「S P i」の進化バージョンを「ヤ・ミカエル」の要望から進めていたが…


「ヤ・ミカエル」は焦っていた…


「京介、国民はどうして…」


「考えることが出来ないのか?」


「…「S P i」の成分配合を変えるだけでは…」


俺が休んで直和県に行っていた間…



「ヤ・ミカエル」は総理と共にシンガポールのサミットに参加し、「スピリチュアル剤」「S P i」を服用義務化し、犯罪や高齢者の交通事故などが減少した成果を…


プレゼンテーションし…


国をアピールしたのだが…


今まで、我が国が行なっていた経済的活動や社会貢献活動などが、
出来ていない現状から…



総理は世界から遅れている事を感じていた…


その一つに過去…


この国は、機械設備やコンピュータなどの技術や技能において世界から注目を浴び…


先端を走り…


常に大きな信頼を得ていたからだ…


そんな、我が国が…


隣国…キタチョウセンと同じ目で見られいると…


総理は感じていた。


それは、アメリカ大統領から皮肉めいた言葉が…


「あなた達は、私を失望させた…」


「心を安定させる為、薬によって国民の自由を奪い….」


「まるで、君達の側にいる国のように、薬では無いが…」


「権力で国民の自由を奪う…キタのような…」


「辞めてくれよ…」


「ミサイルは…」


総理は、公然の場でアメリカ大統領からこんな言葉を浴びせられたのだった。


「スピリチュアル剤」「S P i」を服用義務化し国民を支配している事が…


服用義務を法令化して1年が過ぎ…


我が国は世界からおかしな国と思われるようになっていた?


そんな事から、「ヤ・ミカエル」は経済を立て直すために…


総理から早急に服用している今の「S P i」の成分を変更又新薬の措置が必要だと…


「ヤ・ミカエル」に、指示してた。


そして、俺に「ヤ・ミカエル」が成分配合の変更又は新薬を開発して欲しいとの要望があったが…


俺はこの国を変えるため…


岡田、大吾そして山田らが考えた、第三段階計画を進める事から国会で情報を集めていた…


そして…

我が国が世界から取り残されている事を知り…



「ヤ・ミカエル」の今の政権は総理と共に終わりであると感じ…



俺は「ヤ・ミカエル」に…



「…「ヤ・ミカエル」国民はお前の配下になり…」



「そして、国民は考える力を持ち….」


「そんな薬….」


「出来るわけ無いだろ!」



俺は芝居じみた言葉で「ヤ・ミカエル」伝えたが…


これは本心であった。


すると「ヤ・ミカエル」は眼の焦点が合わず…


迷いがある事を俺は感じ…


俺は「ヤ・ミカエル」に案を提示する事にした。


「….「ヤ・ミカエル」少し危険だが…」



「俺の考えた案…」


「総理に内緒でやってみるか?」


「京介…」


「おい、上手く行くのか?」


「お前がやる気が、無いのなら…」


「俺の案は無しだ…!」


俺は内心ドキドキしていた。


俺の案を「ヤ・ミカエル」に拒否されたら…



第3段階計画が水の泡になるからである。


しかし…


「京介…その案を教えてくれ!」


俺は心の中で「ヨシ」とつぶやいた。


そして、俺はニャリと笑い「ヤ・ミカエル」にその案を教えてた…



【策略】


「ヤ・ミカエル」は行き詰まっていた。


総理は「ヤ・ミカエル」の助言でここまでの地位を築いき…


「ヤ・ミカエル」が考えた世界…


「スピリチュアル剤」「S P i」服用義務化法…


全国民が服用する法律…


それは、高齢者がモラルを持ち、新しい世代若者の心が癒され…


犯罪が無く…


父親、母親からの虐待が無く


おかしな考えや歪んだ思想を持つ事が無く…


全ての国民は、清い心を持つための法律であったのだが…


しかし、総理は「ヤ・ミカエル」と共に築いた世界を…


否定し始めたのであった。


それは、総理にはこの国が世界から取り残される事が…


彼は自分の能力を棚に上げ…


己の野心を…


都合を…


この政策を作り上げた「ヤ・ミカエル」に不満をぶつけていた。


「京介、私が人からアドバイスを受ける事は初めてなんだ…」


「私は、スピリチュアル界…」


「仮にもチャネラーとして確立しているが…」


「政策を通じて私の心に邪念が生まれ迷い…」


「ねじれを生じている…」


「京介…」


「これから聞く京介からのアドバイス…」


「私が考え出したものという事にして欲しい…」


俺は、「え」と思った…


これは好都合であり…


これから俺の意見ではあるが…


政策においては、「ヤ・ミカエル」の一存で実施する事になるのだと…


しかし…


「ヤ・ミカエル」が俺の意見に賛同するかだ…?


これから「ヤ・ミカエル」に指示する内容は…


お前「ヤ・ミカエル」が創り出した世界…


「スピリチュアル剤」「S P i」を服用させ…


国民の心の浄化として法律を確立したのだが…


「…「ヤ・ミカエル」根底を覆すが…」


「法律化された「スピリチュアル剤」「S P i」服用義務化法を改訂するんだ…」


「それは、画期的な新薬が出来た事…」


「実際は、来月から「S P i」錠剤カプセルの中身は空で…」


「おい、京介…」


「なんだそれは…!」


「どうした…「ヤ・ミカエル」…」


「京介がふざけたことを言うから…」


「俺はいたって普通だぜ…」


俺は内心ヤバイと思っていたが…


弱みを身ぜずに言い切ってた。


「…「ヤ・ミカエル」解って無いなぁ?」


「しかし、国民に空カプセル「S P i」を服用させるのか?」


「俺は、厚生省開発大臣だぜ…」


「…「スピリチュアル剤」「S P i」を服用して1年が過ぎ…」


「データから心の浄化はもう充分….」


「京介…本当か?」


「俺が信じられないのなら…」


「この得策辞めるか…?」


「だから、総理には俺が開発した画期的新薬を来月から全国展開すると…」


「お前から伝えるんだよ!」


「俺がでっち上げた新薬の成分を説明してやろうか…?」


「あとは、来月からの国民への投与は…」


「今迄は、製薬会社で…」


「東日本は「ヤンケル」西日本は「ヨリヒロ」が行なっていたが…」


「それを俺に任せてくれ…」


「ヤ・ミカエル」は少し不安そうな顔をしていたが…


俺を観て頷いたのであった。


「ヤ・ミカエル」は心の迷いと邪念から以前とは違い威圧的オーラが無くなり…


俺が常に彼に怯えていたが…


まったくそれが感じなくなり…


俺達の第3段階計画が実行されようとしていた…


計画はまず全国民を「ヤ・ミカエル」の洗脳から救い出す事…


「スピリチュアル剤」「S P i」服用の中止…


そして、以前、政府ホームページに掲載した犯行声明を実行することであった…


【劇画】


俺の考えも入っていたが、この構想…


第3段階計画は岡田がストーリーを考えていた。


そして、絶対失敗出来ない事から監修は大吾が行い…


この計画は劇画的ストーリーから展開され…


原案・原作が岡田…


監修・監督が大吾…


主演が俺…京介


助演及び演技指導が山田となっていた。


この細かい計画を俺は直和県でレクチャーされ


今…


政府参謀大臣である「ヤ・ミカエル」に初めの罠…


俺の意向に従わらせることまで進んでいた。


そして、これから即座に俺が行うのが…


今迄は製薬会社「ヤンケル」と「ヨリヒロ」が行なっていた「スピリチュアル剤」「S P i」の製造を俺が自ら行う…


「S P i」の中身は空である事からカプセルを大量発注するだけでいい事から…


俺は矢田陽一にカプセルの発注を依頼した…


そして、総理にこの計画の内容を「ヤ・ミカエル」が説明する事になっていたが…


今迄は、そのような事は無かったのだが…


総理は、「ヤ・ミカエル」に不信感を抱くようになり…


「スピリチュアル剤服用大臣」である腹中 浄に相談を持ちかけていた。


そして、俺を同行させ改訂する「スピリチュアル剤」「S P i」の中身を説明する事になったのであった。


日本武道館で行われた「スピリチュアル剤」「SP i」服用義務…


全国法令化式典において俺は総理から国民栄誉賞を受けていたが…


受理の最中、途中で頓挫した事から…


俺へのイメージは良いものと思えない…


「…「ヤ・ミカエル」腹中くんから聞いたんだが….」


「画期的な「S P i」の新薬が出来たと…」


総理は落ち着いた口調で、腹中と共に「ヤ・ミカエル」に話しかけてきた。


「はい、総理…」


「ヤ・ミカエル」が返事をして俺と打合せ通りの内容を話し始めた。


「心の洗浄においては今迄の「S P i」と同様ですが…」


「成分を変更しました…」


「端的に言うと脳へα波を出す成分を配合したのです」


「詳細は厚生省開発大臣である、迎田君が説明します」


「ヤ・ミカエル」はなんとかでっち上げした成分を説明し俺に話しを繋げたのであった…


俺は、持っともらしくα波を出す周波効果がある…


アミノ酸の一種であるテアニンを成分としている説明を回りくどく話し…


了解が得られ…


なんとか成分についての了解を得ることが出来た。


すると「スピリチュアル剤服用大臣」である腹中 浄から…


「成分変更指示は製薬会社が了解していますね?」


俺は腹中の参戦は予想していない事から…


少し惑い…


「成分変更の実験を実施し…」


「解析データはこのようになっています」


俺は事前に用意したでっち上げデータを腹中に観せ最もらしく説明したが…


「わかりました…」


「製薬会社の「ヤンケル」さん、「ヨリヒロ」さんに対応してもらえるんですね?」


俺は…


「今回から新しい製薬会社にしました…」


「それは、この成分テアニンを成分とする事から…」


「精選が難しく…」


俺の返事の歯切れの悪さから…


腹中が…


「なんか、おかしいですね?」


「我が国、トップクラスである製薬会社が精選出来ないなんて…」


俺はヤバイと感じ黙り込んでいると…


扉を開けて山田が打合せ場所に現れた。


『あれ?』


『山田…どうしたんだ?』


俺は心の中で呟いていた。


「総理、腹中大臣お久ぶりです」


山田は、芝居染みたゆっくりした口調で挨拶した。


「直和県知事である山田くんじゃあないか」


総理はニコニコしながら山田の訪問を歓迎しているようであった。


「山田県知事、今日は…」


腹中が山田に声をかけた。


「今日は、「S P i」改訂を聞き、直和県での進め方を…」


「なんせ、我が県、直和県が「S P i」服用をスタートさせた島ですから…」


「…「S P i」改訂の同行はいち早く知っておきたくて…」


するとアドリブ的に「ヤ・ミカエル」が情報を伝えたのは私だと、腹中に答えたのであった。


「勝ってながらここに来て申し訳なかったんですが…」


「京介さんと「ヤ・ミカエル」さんに逢いたくて…」


総理は山田を感謝していた。


それは、山田が「S P i」の推進に直和県知事として尽力し…


総理から絶大な信頼をあったからだ…


一番は「S P i」を服用し成分の分析をした事だったが…

(総理は事実を知らないでいたのだが…)


山田の訪問があった事から、腹中の質問が薄れ…


俺がでっち上げの製薬会社を総理、腹中に伝え…


了解を得る事が出来た…


通達は厚生省開発大臣である俺から製薬会社である「ヤンケル」「ヨリヒロ」の取締役社長に連絡を入れ了解を得たのだが…


今迄の「S P i」錠剤に関して質問があり…


錠剤は廃棄処分…


金銭の補償は国…政府が受ける事で納得してもらった。


そして、初めの第3段階計画はなんとか上手く行き…


「ヤ・ミカエル」と別れた…


俺は厚生省開発大臣の部屋に戻り…


山田を部屋に招いた。


「山田…助かったよ!」


「京介さん…この部屋盗聴とか大丈夫ですよね?」


「大丈夫だ!」


「俺がこの部屋へ移る際、全て確認してもらっているよ…」


「でも、なんであんなにタイミング良く来れたんだ?」


「京介さん、僕の役割は助演及び演技指導ですよ…」


「忘れたんですか?」


「あ!そうだった(笑)」


「でも、お前、凄すぎるぜ!」


「ありがとうございます!」


「でも、京介さんには言わなかったのですが…」


「またか…」


俺は少しがっかりしたが…


「まあ聞いてください…」


「今や京介さんも「ヤ・ミカエル」さんも総理への信頼が薄れているんです…」


「京介さんには失礼でしたが、僕がアシストするって話したら….」


「総理への説明が雑になると感じたんですよ…」


「そこで、京介さんが苦境に立たされ…タイミングを見計らって…」


「出て行ったのです…」


「直和県知事になり、それなりに「S P i」の成果があった事から…」


「総理、腹中大臣にも少し信頼されていたからです…」


そんな話しを山田と交わしていた。


そして…


これから…


俺達は劇画的ストーリーでこの国を元に戻す…


計画を実行する事に…


そして始めの計画である「S P i」成分の改訂が終了したのであった。


【演技】


初めの第3段階計画が終了して3ヶ月が過ぎようとしていた。


俺達は劇画的ストーリーでこの国を元に戻す事を決めていた。


3ヶ月の間、俺は主演として勝手にテーマ「現、政府崩壊作戦」と名付け総理の行動を政府参謀大臣「ヤ・ミカエル」から聞いていたが…


総理は「SP i」を画期的成分に変えた事から効果などを…


直接俺に聞くようになっていた。


それは、やはり総理は政府参謀大臣として「ヤ・ミカエル」を認め無くなったのだからなのか?


総理と「ヤ・ミカエル」の関係がギクシャクしているのを感じていたからだ…


俺にとって、危険ではあるが「SPi」に関して総理から直接意見が聞け…


第3段階計画を成功させる為…


総理の意向が直接解り…


総理の行動の裏を考える事が出来…


「現、政府崩壊作戦」を上手く進められ…


政府の情報を劇画的ストーリーの…


原案・原作者である岡田…


監修・監督である大吾に…


素早く報告する事が出来たからだ。


その事から


助演及び演技指導者の山田にも素早い報告と…


演技指導及び今後、助演のお願いも考えられるようになっていた。


絶対失敗出来ない第3段階計画から劇画的ストーリーを例えて進めていた…


俺は「SP i」の成分を画期的にしたなどと嘘をつき…


総理を欺き、空の「SP i」を国民に服用させていたが…


総理は気がつく事無く…


「…開発大臣、大学の研究者達…」


「今迄と違い面白い発想が出て来たなぁ…」


総理は俺にこんな事を話し始めた…


「スピリチュアル剤」「SP i」服用を辞めて3ヶ月…


こんなに早く効果が出て来たのか?


俺にも理解出来ないが…


主演者として芝居を続け…


「総理…」


「この画期的「SP i」成分理解頂けましたね…」


俺は心で笑い…


『コイツ本当にアホだ!」


と心の中で呟いていた。


しかし、それの事も…

まだ総理は気付いていないが…


いい事ばかりでは無かった…


それは…


その事である…



【都合】


これから都合が悪い…


その事とは…


「SP i」の服用を止めた事から…


元々心が正常で浄化されている人間には考える力や発想力等があり…


服用前の人格に戻り….


総理は俺が作った「SP i」改良剤のおかげで発想力が戻ったと喜んでいた…


すると今後、起こりうる事は…


「SP i」服用により心が浄化された連中…


おかしな人間、モラルがない人間、犯罪者予備軍などによる…


痛ましい事件の復活…


まあ、この様な事は岡田原案で俺達が創り出した…


劇画的ストーリーにて予想されていたが…


まだ、「SP i」の服用を止めて3ヶ月しかたっていないのに…
(国民へ空カプセルの提供)


「SPi」の効き目がこんなに早くなくなる事を…


予想していなかったのだ。


しかし、考えてみれば「スピリチュアル剤」として全国民に服用させ…


1年が過ぎたばかりであるのだが…


今や、犯罪及びモラルがない人間が犯す…


おかしな事件、父親・母親から子供への虐待など全くなくなっていた。


「ヤ・ミカエル」はこの作戦「SP i」服用停止(空カプセルの提供)につき、不安を隠せない状況であった。


俺が、総理から言われた大学などの研究者の発想が戻り…


再び世界へ我が国の技術など…


アピール出来たと連絡され、同じ事を「ヤ・ミカエル」から聞くことになった。


「京介…お前…流石だ…」


「空のカプセルでこんな効果が…?」


「…「ヤ・ミカエル」「SP i」には、かなり長い時間…」


「効果が持続するんだ….」


「前にも話したが、正常な人間は心の洗浄がいらないことから元に戻る…」


「考える力、発想力など早急に現れるんだ!」


「そこで、京介…」


「心の洗浄、浄化が必要な…おかしな人間達が…」


「…「ヤ・ミカエル」お前…」


「何、ビビってるんだよ!」


これも岡田が原案したストーリーであるシナリオ通りとなっていた。


俺と「ヤ・ミカエル」の立場が代わり…


以前、俺は「ヤ・ミカエル」に威厳などから心が萎縮していたが…


「ヤ・ミカエル」は俺に萎縮はしているのではなく…


総理を欺く事が不安となり…


心が萎縮し…怯えている様だ。


俺は岡田のシナリオ通りに…


「…「ヤ・ミカエル」少し覚悟が必要だ!」


俺は探りを入れることから…


「ヤ・ミカエル」に叱咤した。


「エッ…どう言うことなんだ…京介!」


「…「SP i」の空カプセルを国民に飲ませているなんて…」


「俺は、とても言えないぜ!」


そして、俺は意地悪く「ヤ・ミカエル」に問いかけた。


「…「ヤ・ミカエル」どうしたんだ!」


「既にお前はこの国、総理を欺いているんだから…」


「腹を据えるんだ…!」


「この件については、これから多少おかしな人間が以前の様に戻り….」


「犯罪や虐待、おかしな事件が起きる…」


「そんな事…」


「当たり前だろ!」


「…「SP i」を国民が服用していないのだから…」


「なに…京介!」


「ヤ・ミカエル」は冷静さ失っていた。


「まあ、落ち着け…」


「犯罪や虐待、おかしな事件が起きたら…」


「俺が総理に説明してやるよ…」


「その説明は…」


「これは架空な話しででっち上げだが…」


「俺が考えた画期的な「スピリチュアル剤」「SP i」服用剤の改訂薬は…」


「服用すればおかしなは「心が浄化」と総理、「ヤ・ミカエル」の政権に従う」


「しかし、正常な人間で「心の浄化」を必要としない…」


「考える力、発想力がある人間は、お前達、総理、「ヤ・ミカエル」の政権に従うが…」


「考える力、発想力などを失う…」


ここで、俺はこれまで総理、「ヤ・ミカエル」がやってきた事に…


うんざりしていた。


そして、俺は「ヤ・ミカエル」に本音をぶちまけた!


「…お前達は本当に勝手だな!」


総理も「ヤ・ミカエル」も俺達が今迄やって来た「スピリチュアル剤」「SP i」の改良剤など…


血の滲むような努力をして来たがまるで理解していない!


「だから、俺がでっち上げた画期的な「SP i」改訂薬には多少のリスクがあり…」


「おかしな人間が若干…」


「おかしな行動、犯罪を犯す事もありうると…」


「お前もわかるだろ…」


「この世の中に、完璧なものなど存在しないのだと!」


俺は「ヤ・ミカエル」を怒鳴りつける様に言葉を発した!


すると「ヤ・ミカエル」は俺の話しを聞き…


うなだれていたが吹っ切れたように…


「わかった、京介…」


俺を観て頷いた。


俺はこれから岡田が考えた劇画的ストーリーに従い、この政権を崩壊させ…


前と同じような政権に戻すために…


そのためには「ヤ・ミカエル」を…?



【振り返り】


こんな世界に「ヤ・ミカエル」は変えてしまったが…


俺は「ヤ・ミカエル」を全て許せないわけではなかった。


でもどうして…


スピリチュアルにおいて、チャネラーとして地位も名誉も築いた人間が…


愛する家族を奪われ、この世の悪を正して…


自分の世界を築いた…


この世の悪とは、行き着くところ…


「モラルがない高齢者」その一つに、多発する高齢者ドライバーによる悲惨な事故(ブレーキとアクセルの踏み間違えや高速道路での逆走)…


動物以下である人間「自分の子供を虐待死させる父親・母親」…


あとは「自分の人生を悲観的に捉える通り魔」そのような考えである…


青年、中年…


人生を悲観していることから…


勝手に自殺でもすれば良いのに?


被害にあった人はこれから楽しい人生、輝ける未来があり…


素敵な出会いに夢を膨らませていたのに…


親族のやり場の無い悲しみ…


何にも罪がない人を巻き込み…


挙げ句の果て…


「誰でも良かった」


「人を殺したかった」


「刑務所に入りたかった」


など…


勝手過ぎる…


この世に存在しなくていい人間!


「ヤ・ミカエル」はそんな人間が全て許せなかったのだろうか?


国民は「スピリチュアル剤」「S P i」を服用するようになり、心の癒し、ゆとりは取り戻せたが…


それ以上のことを考える事が出来なくなり…


「ヤ・ミカエル」に従うだけの人間になっていた。


だが、総理は「ヤ・ミカエル」と共に築いた世界は隣国、北と同じとみられ…


かつて経済大国であったこの国は地に落ちたと…


そんなことから総理は、歴代総理が築いてきた輝かしい実績を少しでも…


取り戻すことを思っていたが…


人間は意志があり考えを持ちこの国をかつての様に…


総理「ヤ・ミカエル」は「S P i」服用で心を癒しこの世の悪を退治して…


都合よく「考える力や発想力」も求めているが…


所詮そんな事は出来ない。


根本が間違っていたのだ、今、2075年…


この国の最後年齢は150歳を超え…


平均年齢は100歳となっていた。


しかし、出生率は3%であり新しい世代…

若者への税金等負担が増加し…


若者は心を伏せたまま生きているのが現状であった。


そんな時、若者は僅かな喜びを「ヤンピー」の世界に見出していた。


そして、若者がスピリチュアルの考えを「ヤンピー」から学ぶ崇拝していた。


その「ヤンピー」がスピリチュアルとしてチャネラーとして尊敬し崇拝していたのが「ヤ・ミカエル」であった。


彼、「ヤ・ミカエル」は怨念と野心から総理と手を組みこの国を…


「スピリチュアル剤」「S P i」服用義務化法案を確立して、この世の悪を排除し…


若者の心を癒しは出来たのだが…



高齢社会であることから経済は上手く回らないでいた。


人手不足は、2030年頃から起き…


A Iを駆使したロボット及びR P A(ロボティックス・プロセス・オートメーション)を活用する事によるソフト面もハード面も補っていたのだが…


無能な高齢者の高税金支払など多くの問題が多発していた。



【危うし】


岡田が計画した劇画的ストーリーを俺は遂行していた。


現在、第3段階計画において「ヤ・ミカエル」を俺達の目論見に巻き込み…


奴の思考を停止させる…


かつて「スピリチュアル界」において絶大な人気と支持を得ていた…


「ヤ・ミカエル」を陥れ…


総理…


そして今の政権を崩壊させる為に…


既に国民へ「スピリチュアル剤」「 S P i」服用を停止して約2ヶ月が過ぎようとしていた。


その間、俺は直和県にいる岡田、大吾に連絡を取り…


重要な案件に関し気づかれないよう直和県知事である山田を呼び寄せ…


第3段階計画の途中経過報告…


今後の劇画的ストーリーの確認などを行なっていた。


現時点において、問題になっている事は…


「総理参謀大臣」である「ヤ・ミカエル」を総理は更迭しようとしていた。


その内容は「スピリチュアル剤大臣」である腹中 浄から内密情報を聞くことが出来き…


情報の説明と今後のストーリーの確認をしたく直和県から山田を呼び寄せた。


「山田、忙しいところ…」


「電話では話せないことで…」


「来てもらった!」


「京介さん…」


「…「ヤ・ミカエル」さんが「総理参謀大臣」を更迭させると噂が流れていますが…」


「山田!」


「その事なんだ…よ」


やはり、もうその噂は直和県まで届いていたのだ…?


「山田…どこまで知っているんだ?」


「京介さん、直和県でも「 S P i」服用を実質行っていない事から、少しずつおかしな人間が元に戻り…」


「高齢者の交通事故…逆走…」


「青年の婦女暴行がここ1ヶ月で数件起きたのです」


「そんな事から「スピリチュアル剤服用大臣」である腹中さんから…」


「電話でそれとなく、国民の変化が無いか聞いてみたんです…」


「あと、官僚で変わった事は無いかを…」


「すると、腹中さんは以前「ヤ・ミカエル」さんを崇拝していましたが…」


「この頃、総理と折り合いがつかない…」


「そうなれば、腹中さんは野心があり「総理参謀大臣」の座を狙っているようで…」


「そんな事から、総理は腹中さんに話している見たいです…」


「山田、そこまで知ってるんだ…」


腹中が山田にそこまで話すという事は…


俺は、山田がいかに総理に気に入られている事がわかった。


「山田、今後どうする…」


「今日、お前を呼び寄せたのは…」


「完全に総理は「ヤ・ミカエル」を更迭するのか?」


「その対応をどうするのか…」


俺はこのまま何もしないと、多分「ヤ・ミカエル」は「総理参謀大臣」を更迭され…


解任となるだろう…


「京介さんは「ヤ・ミカエル」さんが更迭されたら…」


「僕達の計画が上手くいかなくなりますよ…」


「それは何故だ…」


俺は素直に山田に聞いてみたが…


「京介さん、それは僕達のカモフラージュがいなくなるからです…」


「この官僚で京介さんと「ヤ・ミカエル」さんが「 S P i」が空のカプセルである事を知っている…」


「そして、これから徐々に「 S P i」の効果が薄れて…」


「たぶん、犯罪などが増えてきます…」


「その際…「ヤ・ミカエル」さんがいないと面倒な事はきっと京介さんに仕向けられます…」


「それは、僕達が考えた第3段階計画…」


「劇画的ストーリーシナリオが崩れてしまいます…」


「さっきも言いましたが…」


「これから前のように犯罪が増えます…」


「しかし、経済は上昇すると思われます…」


「だから、今迄の「 S P i」服用義務化の功績が消える…」


「総理の思う壺です…」


「僕は「ヤ・ミカエル」さんだけ悪いような…」


「しかし、最大の悪は総理だと思うんです…」


「これは、僕だけじゃあなく…」


「岡田さんも大吾さんも言っていました…」


俺は山田の言っているとが理解出来き…


「山田「ヤ・ミカエル」を更迭させない方法どうしたらいいかなぁ?」


すると、山田が俺を真っ直ぐ見て…


「京介さん…」


「…「スピリチュアル剤」「 S P i」服用義務化を進めた功労者…」


「…「ヤ・ミカエル」さんを認めてあげましょうよ…」


俺は山田のその言葉に…


今迄と違った山田を感じ…


背筋に寒気を…


感じた…


【改革】


山田がここまで用意周到であるとは…


俺が総理「ヤ・ミカエル」が作り上げた世界に参画した…


おかしな人間、モラルがない人間の心を浄化し、犯罪や事件、事故を無くす世界だったのだが…


俺は精神がおかしくなり、独房に入り己を知り覚醒し…


本来の自分を取り戻す事が出来たのだが…


岡田、大吾、山田そして…

死んでいった冴島夫妻、我が息子、翔太は「人間は人間を抑制することが出来ない」…


その信念をしっかり持ち「ヤ・ミカエル」の世界…


「薬による人間の抑制」を根底から受け入れなかったのだ!


全国民が「スピリチュアル剤」「 S P i」服用義務化され…


服用者との違いから精神的におかしくなり自殺した冴島夫妻…


そして「スピリチュアル剤」「 S P i」服用義務化を反対した事から射殺された我が息子…翔太


きっと、多分…

政府は発表を控えているが…

翔太と同じように苦しみ「 S P i」を拒否した事から殺害された…


人がいるのではないか?


俺はふと今迄の事を回想していた…


すると山田から…


「まず、京介さんは「ヤ・ミカエル」さんを擁護して下さい」


「わかった…」


「絶対「ヤ・ミカエル」を更迭させないこと…」


「そのために、今迄での「ヤ・ミカエル」さんの功績をマスコミにアピールして下さい」


「そして、僕から総理にお話しておきますさが…」


「…「スピリチュアル剤服用大臣」である腹中さんを利用するのです…」


「山田…どう言うことなんだ?」


「腹中さんは野心の塊です…」


「大臣の位を、挙げ句の果てには….」


「山田、腹中のこと…」


「どうしてそこまで…」


「それは…」


「前にも腹中さんの事 少し話しましたが…」


「腹中さんはマスコミを通じてスピリチュアル界に君臨し…」


「金儲けをして生計を立て…」


「政界に入りました」


「しかし、スピリチュアル界では「ヤンピー」ちゃんを超えることが出来なかった…」


「それは、腹中さんは「ヤンピー」ちゃんと違い…」


「皆んながしあわせになることより…」


「皆んなを幸せにしてやっているって…」


「端的に言うとお金ねがあることと、心の癒しがあることが…」


「幸せなんだと…」


「…「ヤンピー」ちゃんと根底が違うのです」


俺も腹中の生い立ちなどわかっていたが、山田がここまで言うのは何故なのか?


「…「ヤンピー」ちゃんが失脚してここぞとばかりに大臣に任命され…」


「僕は「ヤンピー」ちゃんが大臣なら仲間に引き入れるつもりでしたが…」


山田はやはり「ヤンピー」のことを崇拝していた。


「京介さん…余談を言いました」


「腹中さんはお金と名声が欲しいのです」


「そこで、京介さんは「ヤ・ミカエル」さんの今迄の功績をまとめておいて下さい」


「…「ヤ・ミカエル」さんには総理の意見に従い…」


「今は少し我慢してもらって下さい」


「そして、全く考えていませんが…」


「…「ヤ・ミカエル」さんを我慢させるため、京介さんと僕が「 S P i」の新薬を開発中である事を話し…


安心させて下さい。


「山田、岡田のシナリオ通りなのか?」


「少し、アドリブもありますが大筋はこんなもんですよ!」


「ハッ、ハッ、ハッ…」


俺と山田は顔を見合わせ笑った。


そして、山田が間髪入れずに腹中について話し始めた。


「腹中さんにも今のところは…」


「いい思いをさせてあげましょうか…?」


この時、俺は腹中を利用する?


いい思いをさせるその意味がよくわからなかった。


「京介さん….なんかキョトンとして…」


「山田、正直に言うと腹中をどうしたいのか…」


「俺にはさっぱりわからない…」


「だから京介さん…」


「…「スピリチュアル剤服用大臣」より上の位で総理の側近である大臣職を作るのです…」


「僕が総理に話すメインはこの話なんです…」


「内閣閣僚大臣改革案を総理に提案するつもりです…」


「その人事において…」


「外堀を固め…」


「京介さん、この政権を崩壊させるため…」


「絶対、失敗は許されない…」


山田は俺が知っている劇画的ストーリーシナリオを超越した考えがあり…


それは、岡田、大吾と共有しているかは定かでは無かった。