スピリチュアル剤SPi 【21】

【新内閣人事】
俺は戸惑っていた…
果たして俺がこの国の政策にどう寄与していくか…?
思案がまとまらないでいた。
元総理、「ヤ・ミカエル」が政財界を去って2か月が過ぎようとしていた。
元総理は実刑を受け留置場で生活していた。
この世を去った「ヤ・ミカエル」の肉体は損傷もなく犯罪者であるが…
「スピリチュアル界」において崇拝する人物が多いことから死因確認後…
ホロマリン漬けとなり保管されることになった。
「ヤ・ミカエル」のホルマリン漬けについては極秘で行われ…
警視庁地下にある極秘保管庫に冷凍保存することとなった。
「ヤ・ミカエル」の肉体保存等マスコミへの報道を控えていた。
国民が「スピリチュアル剤」「SPi」を完全に服用しなくなり半年が過ぎようとしていた。
おかしな高齢者の事件、両親からの虐待、自虐的通り魔殺人など犯罪が増加していた。
あとは…
代わることが無い高齢者への恩恵…
その為…
新しい世代若者への金銭的、精神的の負担が増加していた。
「岡田総理…」
「…「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務法令が廃止になり…」
「以前より犯罪が多発していますが…」
「今後、どのような施策を立てていくのですか?」
総理がマスコミから意見を求められていた。
そして…
新しい政府の閣僚…
総理に岡田が任命!
副総理に山田が…
官房長官に大吾が…
厚生省代表として「ヤンピー」が…
総務省代表としてなんちゃんが…
防衛省代表は警視庁第1捜査課 山神幕僚長に昇格され…
防衛省の幕僚長であった柳田は…
警視庁総長には柳田が就任した。
警視庁総長であった成島は裁判を強化することから…
高等裁判所の所長に任命し強化することとなった。
そして…
俺は幹事長として内閣に一因となっていた。
俺は幹事長となったが、岡田、山田、大吾が作り出す新しい政策に関して…
世代のギャップを感じているのか噛み合わない?
まず、早急に政策を立て直し‥‥
新しい政府の攻略は‥‥
1 ・犯罪を減少させること
・両親の虐待から子供を守ること
・モラルの無い高齢者のおかしな行動を減少させること
・自虐的若者を構成させること(身勝手な通り魔的殺人事件などを‥)
2 ・高齢者の恩恵を減少させること
3 ・新しい世代若者を活性化させること
4 ・経済確立すること
・各部門での研究開発力の技術を売り込みマーケットとすること
・環境事業をリードし各国との差別化を確立すること
・医療部門としての機材、各疾患の試薬開発を鮮明に打ち出すこと
以上大きな柱として1~4が上げられた。
そして、岡田総理、山田副総理、大吾長官、「ヤンピー」代表、なんちゃん代表と今後の政策において会議を行っていた。
「山田…」
「早急に行わなければいないのはやはり…」
「1 犯罪の減少なのか?」
「そうですね‥‥?」
「なんせ、マスコミが‥‥」
俺は以前の部下であった岡田、山田がこの国を動かす存在になったのかと…
変な感覚であった。
「大吾さんは‥‥」
「岡田総理、犯罪減少は最も重要なことですが…」
「今のところ柳田総長と成島所長に任せ強化してもらうしか無いと…」
「そうですね…?」
「…「ヤンピー」代表は…」
「…「ヤンピー」は2高齢者の恩恵低減と3新しい世代若者の活性化を対応すれば…」
「1 犯罪もなくなると思うんだー」
「ヤンピー」の発言は完全に今迄のようなラフな話し方となっていた。
「…なんちゃんは…」
「私はね、「ヤンピー」ちゃんと同じ後はダーリンに従うわ」
山田となんちゃんは夫婦仲が良いのだと感じていた。
「最後に…」
「京介さんは…」
やはり来たか…
俺は何とも言えない気持ちになっていた…
それは、この役職が俺に適しているのか?
俺がやりたいことなのか?
「岡田、どれを初めに進めるか俺には…」
「岡田総理のご判断で…」
俺は他人ごとのような返事をかえしていた。
【信念】
先週、閣僚で話し合った案を元に新しい政策案が創り出された。
この会合には、防衛省 山神幕僚長、警視庁 柳田総長、高等裁判所 成島所長も同席していた。
その前に…
岡田が総理となった背景は…
大吾が防衛省 山神幕僚長、警視庁 柳田総長、高等裁判所 成島所長との人脈があったことから…
元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を崩壊させる「劇画的ストーリー」を計画し実行し成功させた実績から大吾が閣僚、官僚へ働きかけ…
岡田を推薦し…
実績からリーダーシップが取れる逸材である事が評価され…
各閣僚、官僚が認め…
岡田が新総理に任命されたのであった。
影の貢献者はやはり山田である。
彼は、元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を崩壊させることから…
岡田が考えた「劇画的ストーリー」の役者として俺と共に実践していった。
俺は政権崩壊にあたり「劇画的ストーリー」を遂行していたが若干迷いがあった。
それは、心のどこかで元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を本当に崩壊させられるのかと?
しかし、山田は違っていた…
山田の根底にあるものは「愛」で…
揺ぎ無く…
彼の心に根付いていた。
それは…
「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務が初めに直和県で施行されることになり…
「ヤンピー」のイベントとコラボして「スピリチュアル剤」「SPi」服用がスタートされた。
その時「ヤンピー」を崇拝する、現在山田の妻である「なんちゃん」はこのことがきっかけで直和県に移住したのであった。
そして、山田は「なんちゃん」と出会い「ヤンピー」を思う気持ちに打たれ…
山田は「なんちゃん」に「恋」をした。
しかし、山田の「恋」は…
「スピリチュアル剤」「SPi」を「なんちゃん」服用したことから…
心がおかしくなり…
山田の存在が分からなくなっていた…
しかし山田は「なんちゃん」を愛していることから…
自分の存在が分からない「なんちゃん」だったが…
山田は諦めなかった…
「絶対、「なんちゃん」を元に戻すと‥‥」
そして彼はこの時から…
「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務化法令の廃止…
元総理、「ヤ・ミカエル」政権の崩壊を強く意識していたのであった。
山田は、岡田が考え、計画した
「劇画的ストーリー」の前から元総理、「ヤ・ミカエル」政権を欺く為に…
自ら「スピリチュアル剤」「SPi」を服用したと見せかけ…
役者として芝居を続けていた…
それは俺をも欺いていたのだ。
そのような信念が通じ、「なんちゃん」は元に戻り…
山田と結婚し直和県で暮らすことになったが…
しかし、山田は「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務化法令を廃止させるために…
元総理に認められることを考え…
彼は役を演じ続け「スピリチュアル剤服用大臣」に就任したのであった。
そして、「劇画的ストーリー」を実行する為、国会内の閣僚、官僚の情報を集め…
俺、「ヤンピー」と直和県からテレビカメラにて岡田、大吾、「なんちゃん」と…
元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を崩壊させるため…
「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務反対派リーダー殺害の立証を裏付け…
「劇画的ストーリー」を完結させたのは…
山田であった。
山田は、ひょうひょうと「劇画的ストーリー」を完結させたかのように思えたが…
実際、愛する妻である「なんちゃん」を直和県に残し「劇画的ストーリー」を遂行するに当たり…
元総理、「ヤ・ミカエル」に裏切りがバレれば…
俺はその山田の心情が解らずにいた…
それは、この「劇画的ストーリー」を遂行し…
完結させたことにかけていたのだ!
だから、山田は決して愚痴や不平不満を一切口にしなかったからである。
俺の部下であった以前の山田とは…
しかし、愛する人を守るため、この国を変えるため…
山田の信念は強いものとなっていた。
そんな個性が強くなった新しい閣僚が新たに政策案を創り出した。
それが…
【新たな法令】
新たな法令案として概略は以下となっていた。
1. 経済促進法…国民の活性化を図っていく。
①高齢化に伴い労働力を強化していく。
背景:国民の平均寿命…男性100.8歳、女性102.2歳となり現在、5人に1人が100歳以上となっている。一方出生率は年々減少し僅か3%となり現役75歳までが負担する納税額が計り知れない。
施策:そのようなことから外国人労働者、高齢労働者の促進を実施する。
②この国の基盤となる新たな産業を確立する。
背景:未知の分野、誰も考えつかない産業・技術を生み出し、他国との差別化を図り、外貨を取り入れる。
施策:インフラ業、IT業、医療業、生産業を根本から見直し人の手がかからない産業を模索する。例えばバーチャル世界の実装化とし、最低限のエネルギー、食糧等を実現化する。
廃棄「0」の世界の現実化 (期限2120年まで)
2.犯罪抑制法…国民を犯罪者、おかしな人間から守る。
① ボケなのか?ありえない交通障害の抑制
背景:50年以上前から続いている高齢者の自動車運転による交通障害、地方での交通機関等不備があることから高齢者の自動車運転を黙認していた。
しかし、モラルがない高齢者、おかしな老人が増加したことから拍車をかけ幼い命、かけがえのない人の命を奪っていった。
施策:これは凶器でしかないと考え70歳で免許返納とする「高齢者免許改訂法」を定義する。
その他自動車免許申請、更新等には高齢者に関わらず「モラル度チェック」「おかしな人間度チェック」を実施する。
②虐待禁止条例
背景:これも50年前から変わりなく起き続けている、人間として認めることが出来ない両親が行う虐待から子供を救う法案として施行される。
施策:虐待は遺伝されている事が実証されている。そこで、全国、おかしな言動を行った実績、通報、噂がある家族、家庭の調査を各県知事が実施する。
その遺伝があったものはモニターカメラを家に設置し監視する。
おかしな言動を行ったものは、そのような遺伝があることから「プライバシー」の権限はなく法令に従う。
③通り魔的突発殺人抑制条例
背景:比較的、新しい世代若者が起こす事件であり、多額な税金の支払いなど、この世に喜びを持てない人間が罪のない人を道ずれにする殺傷事件やこの世が自分の都合よく回らないと他人のせいにする人間による放火などが後を絶たないことからこの法令を定義する。
そして、三番目は廃止となった「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務化法令が網羅されていた…
3.健全で健康を維持する法令として…
かなり大胆な施策が出された‥‥
それは…
【強制法令】
副総理、山田からが進行となり…
1. 経済促進法、2.犯罪抑制法について審議が行われた。
経済促進法について、外国人労働者を強化することで素性が分からない人種や危険物、麻薬などの輸入品において…
国内の治安確保にどう対応するのか質問が出された。
すると…
警視庁 柳田総長から…
「輸入品はセキュリティを強化し余計なもの…」
「不必要なものは原則輸入禁止とします」
「余計なもの不必要なものとは‥‥」
「今後、この国はスリム化を目指すため…」
「必要最低限の物しか輸入しない方針です」
「今迄、多く輸入していた野菜、米、麦など国内生産で需要をまかないって行き‥‥」
「必要最低限の輸入とします」
「そのようなことから…」
「危険物は何でも輸入禁止とし持ち込めない仕組みを思案しています」
「そして、外国人労働者においては‥‥」
「体内…」
「左腕に…「認証チップ」を埋め込み管理監視していきます」
「左腕に埋め込む「認証チップ」
は労働者が簡単に取れないように…」
「橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃこつ)の間に「認証チップ」を埋め込むことで…」
「外部からメスを入れない限り…」
「自分では取り出すことが不可能となっています」
「その取り出しの手助けをした…」
「この国の人間は…」
「重罪となり…」
「最低でも禁錮10年となります」
その他、閣僚、官僚から…
犯罪抑制法について質問があり進行をしていた山田が答えた。
質問は…
ボケなのか?ありえない交通障害の抑制の「高齢者の処遇」…
虐待禁止条例の「虐待の要素があり両親のプライバシー」…
通り魔的突発殺人抑制条例は…
「即決死刑」という方針について意見が出されたが…
山田は…
「この国をドラスチックに変え…」
「国民が幸せになることを第一に考えたことから打ち出された最善の法令です…」
「もう後戻りはできません!」
「この法令に従ってもらいます」
「これは、総理‥他重要閣僚、警視庁総長、高等裁判所長の承認を得ています」
「よろしいですね‥‥」
俺はかなり山田が強引に法案を納得させたのだと感じた。
俺もこの法案を聞き了解はしたが‥‥
そして…
3.健全で健康を維持する法令の説明が…
山田の進行は続き…
「皆さん、この法令は1.経済促進法…国民の活性化を図っていくに関りがあります」
俺は、幹事長ではあるがこの法令案につき聞くのが初めて出会った。
「この法令は、今後、国民が生き生き暮らせるための法令となっています」
「約1年前、高齢者の増加に伴い税金の負担などが新しい世代若者へのしかかり…」
「将来を描けず、心の病を抱え暮らしていました」
「そこで、新しい世代若者の心を癒す錠剤として‥‥」
「…「スピリチュアル剤」「SPi」が開発されました…」
「そして、効果があったことから全国民に「スピリチュアル剤」
「SPi」は服用義務化されました」
「しかし…」
「それは、一時のまやかしだったのです!」
「根本の原因は何なのか?」
「それは労働力がない…」
「増えすぎた…」
「高齢者なのです」
「現在、平均寿命がとうとう100歳を超えました」
「なんと5人に1人が100歳なのです!」
「そこで、この国をドラスチックに変え改革として…」
「寿命制限法を政令致します…!」
俺は初め山田が何を言っているのか理解できないでいた…
そして俺が…
「山田副大臣…」
「端的に言うと…」
「国民の年齢…」
「寿命を制限することなのですか?」
そして山田が顔色を変えることなく…
「そのとおりです!」
「国民の寿命を90歳までとします!」
俺は間違いではないかと…
「お前、正気か?」
俺は心の声が口に出して述べていた。
「京介さん…」
「これは総理、大吾長官等皆が賛同した政令です」
「京介さんあなたは何かいい案でも…?」
「‥‥」
俺は絶句した…
その寿命制限法の背景と方針は‥‥
【寿命抑制法】
「岡田、山田…」
「そして大吾…」
「あと、山神さん、柳田さん、成島さん…」
「こんな法案が成立するのか?」
「失礼ですが…」
「先輩たちはもう僅か時間しか…」
山神は俺と同じ歳ぐらいで…
50を超えたところであるが…
柳田、成島は65を超えていた。
すると警視庁総長である柳田が…
「もうどうしようもなく高齢者が増え過ぎ…」
「財政が圧迫されている…」
「私は自分の心情よりこの国の将来を考え…」
俺だけが釈然とせずに…
「しかし、出生率は…」
「あ、それは…」
呆気ない表情で大吾が答えた。
「京介さん…」
「新しい世代若者…」
「30歳まで人達へ税金の軽減を図れば必然と出生率は上がりますよ…」
「今まで高齢者の負担から楽しみを見つけ出せなかった…」
「それは、アンケートの結果からわかったのと…」
「直和県を主体に「ヤンピー」さんの協力で新しい世代若者の活性化を図るイベントを開催したのです」
「この法案「寿命抑制法」が可決すれば僅かではありますが…」
「きっと来年度は伸びる予定とアンケート、データの裏付けがあります」
俺はこのことに関して…
報告を受けていなかったのであった。
「そうなのか「ヤンピー」…」
俺は少し強い口調で「ヤンピー」に問いかけた…
すると…
「京介さん…」
「そんなに苛立って…」
「イベントは開催して大盛況だったわ…」
「自分で言うのもおかしいのですが…」
「良かった、「ヤンピー」を通じて新しい世代若者がこんなに活気にあふれ…」
「この国を…」
「あと、すべてではないけど…」
「心に病を持った新しい世代若者から多く意見をもらい…」
「…「ヤンピー」の思想に共感を持ってくれたわ!」
「それに比べ高齢者は…」
「…「ヤンピー」も初め、少し考えたわ?」
「…「ヤンピー」はお年寄りを労わり、尊重することは必要と考えるの‥」
「でもね‥‥」
「どうしてなのか?」
「厚生省の代表として全国の高齢者のモラルや常識など調査をしたの…」
「その結果…」
「ありえない行動、言動が浮き彫りとなったの…」
「それは…」
「ここまで酷い交通障害…事故を起こしている現実を全く受け入れようとしないの」
「調査は、アンケート、都道府県別に集めての集会…」
「様々な方法で調査したわ…」
「回答は悲惨なもので…」
「意見として…」
「お前たちにとやかく言われる筋合いは無いし…」
「人からの指図は受けない…」
「そしてある男性は…」
「俺は85で右足が糖尿病で動かなくなったが…」
「何とか運転が出来る!」
「俺は頭の方はしっかりしている!」
「免許の返納…」
「ふざけんな!」
「集会でお話を聞いた男性がこの様な発言をして…」
「そのような人があとから、あとから現れ…」
「収拾がつかなくなったの…」
「まともな考え…」
「モラル、常識を持っている人は‥‥」
「各都道府県で行った集会で1%もいないの…」
「100人に1人ぐらいで…」
「まともな回答を発言した人は…」
「なじられ…」
「モラルがなく、おかしな人に感かされて…」
「アンケートも多額の「金」を受けていることから…」
「自分勝手な事ばかり…」
「未来の事を考えている高齢者はまったく…」
「俺達はもう末がない…」
「頂いた「金」をどう使うかなど…」
「お前たちが知る必要があるのか?」
「新しい世代若者…」
「生温いこと言ってんじゃねぇよ!」
「もっと稼いでこの国を良くしろ!」
「こんな風なので「ヤンピー」もこの法案「寿命抑制法」に賛成したの」
「京介さんもわかるわよね?」
俺は複雑な気持ちになっていた…
「しかし‥‥」
「この法令を打ち出し…」
「国民に理解させられるのか?」
すると今まで黙っていた岡田
が‥‥
「京介さん、あなたが言っていることはわかりますが…」
「山田と同じように…」
「もう後戻りはできないのです…」
「この法案「寿命抑制法」を国民に理解させるため…」
「この場に集まってもらったのが…」
「やはり、京介さんは…」
「岡田…俺にどうしろと…?」
「だから京介さん‥‥」
「この「寿命抑制法」は‥‥」
俺は岡田の次の言葉に耳を疑ったのであった。


【新内閣人事】
俺は戸惑っていた…
果たして俺がこの国の政策にどう寄与していくか…?
思案がまとまらないでいた。
元総理、「ヤ・ミカエル」が政財界を去って2か月が過ぎようとしていた。
元総理は実刑を受け留置場で生活していた。
この世を去った「ヤ・ミカエル」の肉体は損傷もなく犯罪者であるが…
「スピリチュアル界」において崇拝する人物が多いことから死因確認後…
ホロマリン漬けとなり保管されることになった。
「ヤ・ミカエル」のホルマリン漬けについては極秘で行われ…
警視庁地下にある極秘保管庫に冷凍保存することとなった。
「ヤ・ミカエル」の肉体保存等マスコミへの報道を控えていた。
国民が「スピリチュアル剤」「SPi」を完全に服用しなくなり半年が過ぎようとしていた。
おかしな高齢者の事件、両親からの虐待、自虐的通り魔殺人など犯罪が増加していた。
あとは…
代わることが無い高齢者への恩恵…
その為…
新しい世代若者への金銭的、精神的の負担が増加していた。
「岡田総理…」
「…「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務法令が廃止になり…」
「以前より犯罪が多発していますが…」
「今後、どのような施策を立てていくのですか?」
総理がマスコミから意見を求められていた。
そして…
新しい政府の閣僚…
総理に岡田が任命!
副総理に山田が…
官房長官に大吾が…
厚生省代表として「ヤンピー」が…
総務省代表としてなんちゃんが…
防衛省代表は警視庁第1捜査課 山神幕僚長に昇格され…
防衛省の幕僚長であった柳田は…
警視庁総長には柳田が就任した。
警視庁総長であった成島は裁判を強化することから…
高等裁判所の所長に任命し強化することとなった。
そして…
俺は幹事長として内閣に一因となっていた。
俺は幹事長となったが、岡田、山田、大吾が作り出す新しい政策に関して…
世代のギャップを感じているのか噛み合わない?
まず、早急に政策を立て直し‥‥
新しい政府の攻略は‥‥
1 ・犯罪を減少させること
・両親の虐待から子供を守ること
・モラルの無い高齢者のおかしな行動を減少させること
・自虐的若者を構成させること(身勝手な通り魔的殺人事件などを‥)
2 ・高齢者の恩恵を減少させること
3 ・新しい世代若者を活性化させること
4 ・経済確立すること
・各部門での研究開発力の技術を売り込みマーケットとすること
・環境事業をリードし各国との差別化を確立すること
・医療部門としての機材、各疾患の試薬開発を鮮明に打ち出すこと
以上大きな柱として1~4が上げられた。
そして、岡田総理、山田副総理、大吾長官、「ヤンピー」代表、なんちゃん代表と今後の政策において会議を行っていた。
「山田…」
「早急に行わなければいないのはやはり…」
「1 犯罪の減少なのか?」
「そうですね‥‥?」
「なんせ、マスコミが‥‥」
俺は以前の部下であった岡田、山田がこの国を動かす存在になったのかと…
変な感覚であった。
「大吾さんは‥‥」
「岡田総理、犯罪減少は最も重要なことですが…」
「今のところ柳田総長と成島所長に任せ強化してもらうしか無いと…」
「そうですね…?」
「…「ヤンピー」代表は…」
「…「ヤンピー」は2高齢者の恩恵低減と3新しい世代若者の活性化を対応すれば…」
「1 犯罪もなくなると思うんだー」
「ヤンピー」の発言は完全に今迄のようなラフな話し方となっていた。
「…なんちゃんは…」
「私はね、「ヤンピー」ちゃんと同じ後はダーリンに従うわ」
山田となんちゃんは夫婦仲が良いのだと感じていた。
「最後に…」
「京介さんは…」
やはり来たか…
俺は何とも言えない気持ちになっていた…
それは、この役職が俺に適しているのか?
俺がやりたいことなのか?
「岡田、どれを初めに進めるか俺には…」
「岡田総理のご判断で…」
俺は他人ごとのような返事をかえしていた。
【信念】
先週、閣僚で話し合った案を元に新しい政策案が創り出された。
この会合には、防衛省 山神幕僚長、警視庁 柳田総長、高等裁判所 成島所長も同席していた。
その前に…
岡田が総理となった背景は…
大吾が防衛省 山神幕僚長、警視庁 柳田総長、高等裁判所 成島所長との人脈があったことから…
元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を崩壊させる「劇画的ストーリー」を計画し実行し成功させた実績から大吾が閣僚、官僚へ働きかけ…
岡田を推薦し…
実績からリーダーシップが取れる逸材である事が評価され…
各閣僚、官僚が認め…
岡田が新総理に任命されたのであった。
影の貢献者はやはり山田である。
彼は、元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を崩壊させることから…
岡田が考えた「劇画的ストーリー」の役者として俺と共に実践していった。
俺は政権崩壊にあたり「劇画的ストーリー」を遂行していたが若干迷いがあった。
それは、心のどこかで元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を本当に崩壊させられるのかと?
しかし、山田は違っていた…
山田の根底にあるものは「愛」で…
揺ぎ無く…
彼の心に根付いていた。
それは…
「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務が初めに直和県で施行されることになり…
「ヤンピー」のイベントとコラボして「スピリチュアル剤」「SPi」服用がスタートされた。
その時「ヤンピー」を崇拝する、現在山田の妻である「なんちゃん」はこのことがきっかけで直和県に移住したのであった。
そして、山田は「なんちゃん」と出会い「ヤンピー」を思う気持ちに打たれ…
山田は「なんちゃん」に「恋」をした。
しかし、山田の「恋」は…
「スピリチュアル剤」「SPi」を「なんちゃん」服用したことから…
心がおかしくなり…
山田の存在が分からなくなっていた…
しかし山田は「なんちゃん」を愛していることから…
自分の存在が分からない「なんちゃん」だったが…
山田は諦めなかった…
「絶対、「なんちゃん」を元に戻すと‥‥」
そして彼はこの時から…
「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務化法令の廃止…
元総理、「ヤ・ミカエル」政権の崩壊を強く意識していたのであった。
山田は、岡田が考え、計画した
「劇画的ストーリー」の前から元総理、「ヤ・ミカエル」政権を欺く為に…
自ら「スピリチュアル剤」「SPi」を服用したと見せかけ…
役者として芝居を続けていた…
それは俺をも欺いていたのだ。
そのような信念が通じ、「なんちゃん」は元に戻り…
山田と結婚し直和県で暮らすことになったが…
しかし、山田は「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務化法令を廃止させるために…
元総理に認められることを考え…
彼は役を演じ続け「スピリチュアル剤服用大臣」に就任したのであった。
そして、「劇画的ストーリー」を実行する為、国会内の閣僚、官僚の情報を集め…
俺、「ヤンピー」と直和県からテレビカメラにて岡田、大吾、「なんちゃん」と…
元総理、「ヤ・ミカエル」の政権を崩壊させるため…
「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務反対派リーダー殺害の立証を裏付け…
「劇画的ストーリー」を完結させたのは…
山田であった。
山田は、ひょうひょうと「劇画的ストーリー」を完結させたかのように思えたが…
実際、愛する妻である「なんちゃん」を直和県に残し「劇画的ストーリー」を遂行するに当たり…
元総理、「ヤ・ミカエル」に裏切りがバレれば…
俺はその山田の心情が解らずにいた…
それは、この「劇画的ストーリー」を遂行し…
完結させたことにかけていたのだ!
だから、山田は決して愚痴や不平不満を一切口にしなかったからである。
俺の部下であった以前の山田とは…
しかし、愛する人を守るため、この国を変えるため…
山田の信念は強いものとなっていた。
そんな個性が強くなった新しい閣僚が新たに政策案を創り出した。
それが…
【新たな法令】
新たな法令案として概略は以下となっていた。
1. 経済促進法…国民の活性化を図っていく。
①高齢化に伴い労働力を強化していく。
背景:国民の平均寿命…男性100.8歳、女性102.2歳となり現在、5人に1人が100歳以上となっている。一方出生率は年々減少し僅か3%となり現役75歳までが負担する納税額が計り知れない。
施策:そのようなことから外国人労働者、高齢労働者の促進を実施する。
②この国の基盤となる新たな産業を確立する。
背景:未知の分野、誰も考えつかない産業・技術を生み出し、他国との差別化を図り、外貨を取り入れる。
施策:インフラ業、IT業、医療業、生産業を根本から見直し人の手がかからない産業を模索する。例えばバーチャル世界の実装化とし、最低限のエネルギー、食糧等を実現化する。
廃棄「0」の世界の現実化 (期限2120年まで)
2.犯罪抑制法…国民を犯罪者、おかしな人間から守る。
① ボケなのか?ありえない交通障害の抑制
背景:50年以上前から続いている高齢者の自動車運転による交通障害、地方での交通機関等不備があることから高齢者の自動車運転を黙認していた。
しかし、モラルがない高齢者、おかしな老人が増加したことから拍車をかけ幼い命、かけがえのない人の命を奪っていった。
施策:これは凶器でしかないと考え70歳で免許返納とする「高齢者免許改訂法」を定義する。
その他自動車免許申請、更新等には高齢者に関わらず「モラル度チェック」「おかしな人間度チェック」を実施する。
②虐待禁止条例
背景:これも50年前から変わりなく起き続けている、人間として認めることが出来ない両親が行う虐待から子供を救う法案として施行される。
施策:虐待は遺伝されている事が実証されている。そこで、全国、おかしな言動を行った実績、通報、噂がある家族、家庭の調査を各県知事が実施する。
その遺伝があったものはモニターカメラを家に設置し監視する。
おかしな言動を行ったものは、そのような遺伝があることから「プライバシー」の権限はなく法令に従う。
③通り魔的突発殺人抑制条例
背景:比較的、新しい世代若者が起こす事件であり、多額な税金の支払いなど、この世に喜びを持てない人間が罪のない人を道ずれにする殺傷事件やこの世が自分の都合よく回らないと他人のせいにする人間による放火などが後を絶たないことからこの法令を定義する。
そして、三番目は廃止となった「スピリチュアル剤」「SPi」服用義務化法令が網羅されていた…
3.健全で健康を維持する法令として…
かなり大胆な施策が出された‥‥
それは…
【強制法令】
副総理、山田からが進行となり…
1. 経済促進法、2.犯罪抑制法について審議が行われた。
経済促進法について、外国人労働者を強化することで素性が分からない人種や危険物、麻薬などの輸入品において…
国内の治安確保にどう対応するのか質問が出された。
すると…
警視庁 柳田総長から…
「輸入品はセキュリティを強化し余計なもの…」
「不必要なものは原則輸入禁止とします」
「余計なもの不必要なものとは‥‥」
「今後、この国はスリム化を目指すため…」
「必要最低限の物しか輸入しない方針です」
「今迄、多く輸入していた野菜、米、麦など国内生産で需要をまかないって行き‥‥」
「必要最低限の輸入とします」
「そのようなことから…」
「危険物は何でも輸入禁止とし持ち込めない仕組みを思案しています」
「そして、外国人労働者においては‥‥」
「体内…」
「左腕に…「認証チップ」を埋め込み管理監視していきます」
「左腕に埋め込む「認証チップ」
は労働者が簡単に取れないように…」
「橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃこつ)の間に「認証チップ」を埋め込むことで…」
「外部からメスを入れない限り…」
「自分では取り出すことが不可能となっています」
「その取り出しの手助けをした…」
「この国の人間は…」
「重罪となり…」
「最低でも禁錮10年となります」
その他、閣僚、官僚から…
犯罪抑制法について質問があり進行をしていた山田が答えた。
質問は…
ボケなのか?ありえない交通障害の抑制の「高齢者の処遇」…
虐待禁止条例の「虐待の要素があり両親のプライバシー」…
通り魔的突発殺人抑制条例は…
「即決死刑」という方針について意見が出されたが…
山田は…
「この国をドラスチックに変え…」
「国民が幸せになることを第一に考えたことから打ち出された最善の法令です…」
「もう後戻りはできません!」
「この法令に従ってもらいます」
「これは、総理‥他重要閣僚、警視庁総長、高等裁判所長の承認を得ています」
「よろしいですね‥‥」
俺はかなり山田が強引に法案を納得させたのだと感じた。
俺もこの法案を聞き了解はしたが‥‥
そして…
3.健全で健康を維持する法令の説明が…
山田の進行は続き…
「皆さん、この法令は1.経済促進法…国民の活性化を図っていくに関りがあります」
俺は、幹事長ではあるがこの法令案につき聞くのが初めて出会った。
「この法令は、今後、国民が生き生き暮らせるための法令となっています」
「約1年前、高齢者の増加に伴い税金の負担などが新しい世代若者へのしかかり…」
「将来を描けず、心の病を抱え暮らしていました」
「そこで、新しい世代若者の心を癒す錠剤として‥‥」
「…「スピリチュアル剤」「SPi」が開発されました…」
「そして、効果があったことから全国民に「スピリチュアル剤」
「SPi」は服用義務化されました」
「しかし…」
「それは、一時のまやかしだったのです!」
「根本の原因は何なのか?」
「それは労働力がない…」
「増えすぎた…」
「高齢者なのです」
「現在、平均寿命がとうとう100歳を超えました」
「なんと5人に1人が100歳なのです!」
「そこで、この国をドラスチックに変え改革として…」
「寿命制限法を政令致します…!」
俺は初め山田が何を言っているのか理解できないでいた…
そして俺が…
「山田副大臣…」
「端的に言うと…」
「国民の年齢…」
「寿命を制限することなのですか?」
そして山田が顔色を変えることなく…
「そのとおりです!」
「国民の寿命を90歳までとします!」
俺は間違いではないかと…
「お前、正気か?」
俺は心の声が口に出して述べていた。
「京介さん…」
「これは総理、大吾長官等皆が賛同した政令です」
「京介さんあなたは何かいい案でも…?」
「‥‥」
俺は絶句した…
その寿命制限法の背景と方針は‥‥
【寿命抑制法】
「岡田、山田…」
「そして大吾…」
「あと、山神さん、柳田さん、成島さん…」
「こんな法案が成立するのか?」
「失礼ですが…」
「先輩たちはもう僅か時間しか…」
山神は俺と同じ歳ぐらいで…
50を超えたところであるが…
柳田、成島は65を超えていた。
すると警視庁総長である柳田が…
「もうどうしようもなく高齢者が増え過ぎ…」
「財政が圧迫されている…」
「私は自分の心情よりこの国の将来を考え…」
俺だけが釈然とせずに…
「しかし、出生率は…」
「あ、それは…」
呆気ない表情で大吾が答えた。
「京介さん…」
「新しい世代若者…」
「30歳まで人達へ税金の軽減を図れば必然と出生率は上がりますよ…」
「今まで高齢者の負担から楽しみを見つけ出せなかった…」
「それは、アンケートの結果からわかったのと…」
「直和県を主体に「ヤンピー」さんの協力で新しい世代若者の活性化を図るイベントを開催したのです」
「この法案「寿命抑制法」が可決すれば僅かではありますが…」
「きっと来年度は伸びる予定とアンケート、データの裏付けがあります」
俺はこのことに関して…
報告を受けていなかったのであった。
「そうなのか「ヤンピー」…」
俺は少し強い口調で「ヤンピー」に問いかけた…
すると…
「京介さん…」
「そんなに苛立って…」
「イベントは開催して大盛況だったわ…」
「自分で言うのもおかしいのですが…」
「良かった、「ヤンピー」を通じて新しい世代若者がこんなに活気にあふれ…」
「この国を…」
「あと、すべてではないけど…」
「心に病を持った新しい世代若者から多く意見をもらい…」
「…「ヤンピー」の思想に共感を持ってくれたわ!」
「それに比べ高齢者は…」
「…「ヤンピー」も初め、少し考えたわ?」
「…「ヤンピー」はお年寄りを労わり、尊重することは必要と考えるの‥」
「でもね‥‥」
「どうしてなのか?」
「厚生省の代表として全国の高齢者のモラルや常識など調査をしたの…」
「その結果…」
「ありえない行動、言動が浮き彫りとなったの…」
「それは…」
「ここまで酷い交通障害…事故を起こしている現実を全く受け入れようとしないの」
「調査は、アンケート、都道府県別に集めての集会…」
「様々な方法で調査したわ…」
「回答は悲惨なもので…」
「意見として…」
「お前たちにとやかく言われる筋合いは無いし…」
「人からの指図は受けない…」
「そしてある男性は…」
「俺は85で右足が糖尿病で動かなくなったが…」
「何とか運転が出来る!」
「俺は頭の方はしっかりしている!」
「免許の返納…」
「ふざけんな!」
「集会でお話を聞いた男性がこの様な発言をして…」
「そのような人があとから、あとから現れ…」
「収拾がつかなくなったの…」
「まともな考え…」
「モラル、常識を持っている人は‥‥」
「各都道府県で行った集会で1%もいないの…」
「100人に1人ぐらいで…」
「まともな回答を発言した人は…」
「なじられ…」
「モラルがなく、おかしな人に感かされて…」
「アンケートも多額の「金」を受けていることから…」
「自分勝手な事ばかり…」
「未来の事を考えている高齢者はまったく…」
「俺達はもう末がない…」
「頂いた「金」をどう使うかなど…」
「お前たちが知る必要があるのか?」
「新しい世代若者…」
「生温いこと言ってんじゃねぇよ!」
「もっと稼いでこの国を良くしろ!」
「こんな風なので「ヤンピー」もこの法案「寿命抑制法」に賛成したの」
「京介さんもわかるわよね?」
俺は複雑な気持ちになっていた…
「しかし‥‥」
「この法令を打ち出し…」
「国民に理解させられるのか?」
すると今まで黙っていた岡田
が‥‥
「京介さん、あなたが言っていることはわかりますが…」
「山田と同じように…」
「もう後戻りはできないのです…」
「この法案「寿命抑制法」を国民に理解させるため…」
「この場に集まってもらったのが…」
「やはり、京介さんは…」
「岡田…俺にどうしろと…?」
「だから京介さん‥‥」
「この「寿命抑制法」は‥‥」
俺は岡田の次の言葉に耳を疑ったのであった。
