スピリチュアル…虫…SPi


第128章 多重人格ダウンダウンダウンダウンダウンドンッドンッドンッドンッドンッ



俺はどうしょうもなく疲れきっていた…



俺は俺自身が作り出した「スピリチュアル剤」「SP i」を服用して…



今の自分から逃れたかったのだが…




「ヤ・ミカエル」の野望は留まる事無く、5年後…10年後のこの国を考え…



「スピリチュアル剤」「SP i」…薬を進化させるため…



薬の開発者である俺に、服用の許可は降りなかった。



それは、服用する事で俺の人格が変わる事を「ヤ・ミカエル」は恐れてたからだった。



俺を独房に入れる前…



「ヤ・ミカエル」は…



「京介…まだ国民が「SP i」を服用して1ヶ月しか経っていないが…」



「こんな画期的に効き目が有るとは…」



「だから、先の事を考えると…」



「犯罪も事故も無くなり…」



「人口が増え続ける…」



「有能な人物は外貨を稼ぐことなど出来るが…」



「無能な人物や年金で暮らす高齢者など…」



「増えていき、この国の経済は暴落して行く…」



「その為に今から考える必要がある事…」



「京介…わかるよなぁ?」



俺は「スピリチュアル剤」「SP i」薬の進化を求められていた。



まだ、はっきりした事は言わなかったが…



今後の「スピリチュアル剤」「SP i」に求められる事は、有能な人物が飲む薬「SP i」と…



無能な人物が飲む薬「SP i」の成分を変え…



開発する事だと…



遠回しに無能な人物、高齢者は「死」を意味する…



恐ろしい「ヤ・ミカエル」の考えを察知したのであった。



そんな中…



俺は独房の中で考えていた…



それは…



俺の中の違う人格が現れ…



俺を苦しめる…



俺の決断を彷徨わせるのであった。



俺を苦しめる、二つの人格が強く身体の中に住み付き出したのは…



息子、翔太の葬儀からだった…



俺は、息子を撃ち殺した奴ら…



総理、政府官僚そして「ヤ・ミカエル」であり…



息子を殺した奴らと仲間である



俺は…



俺の中にある二つの人格「勘違いした感性」と「後悔の念」が常に争うようになった。



俺は多重人格であるが…



多重人格は、例えば…



二人の人格があり、「凶暴な人格」が突然現れ今までの「穏やかな人格」を一掃する。



本来は「穏やかな人格」であるが…



突然、トラウマなどから「凶暴な人格」になり回りの人に危害を加える…



多重人格者は、それを繰り返すのだか、俺の場合は常に二つの人格が俺の身体の中で言い争いをしていることだ…



それが如実に現れたのは、息子、翔太の葬儀…



翔太が火葬場で焼かれた瞬間…



俺の頭の中で…



何かが弾け…



身体が得体の知れない者に、支配されている事を…



感じとれたのであった。



それは、俺が俺自身では無くなる…



変な錯覚に襲われ…



それが今…



暗い独房で頭を抱え…



身体の中で争い続ける人格…



「勘違いした感性」と「後悔の念」に襲われた錯覚に堕ちて行きながら…



俺は俺自身をどこかで傍観していた。