![A bientot ! ~また会いましょう!~](https://stat.ameba.jp/user_images/20111108/00/non-tan-kissy/3a/34/j/o0345025011598140835.jpg?caw=800)
宮部みゆきさんの物語は、ただのミステリーじゃないと思う。
日常の中に起こるちょっとした非日常、いつも通りの暮らしの中のちょっとしたおかしな事件。
ただそれだけじゃない。
その非日常を起こすことになってしまった原因が、どの彼女の物語もすばらしいと思う。
そこには、お互いを思うのにすれ違って取り返しのつかないことになってしまう悲しさや、人の汚さ、綺麗さ、憎しみ、愛情、いろんなものが織り成す物語な気がする。
人はみんなきっと、汚い部分を持っていて、
それをそのまま外に出して、堕ちるだけ堕ちてしまう人、
それを必死に隠しながら、そんな矛盾や葛藤に苦しみながら暮らす人、
いろいろいると思う。
そういう、人間の悲しいところや温かいところが、突然の非日常によって表に出たりする。
人間のいろんな面が描かれていると思う作品。
みんな悲しみを背負いながら、未練を思い出の中に残しながら、心の中に暗いものを持ちながら生きてる。
そういう人に、笑い坊のおじいちゃん、玄之介さま、おみつさん、お梅ちゃん、おどろ髪たちが見えるのかもしれない。