みなさんこんにちは。劇団NoN-SpoiL30期ペルヴです。

 

 

先月、7月16日に文教大学越谷キャンパス二号館、2305教室にて行われた

 

とおぼえ公演「フランダースの負け犬」

 

が、YouTubeにて1ヶ月限定公開されています!

8/21までの公開ですので、ご覧になりたい方は上のリンクよりお早めにお願いします!!

(公開されてすぐこういったことを投稿すればよかったのですが、膨大なテストや課題に押しつぶされ…)

 

 

 

 

ということで、ここからはこのとおぼえ公演を

今回ミヒャエル・ヒュンケル役を演じましたわたくしペルヴが、振り返っていこうと思います。

ブログを書くのは約1年振りですので、どうか温かい目で見守ってください

 

 

この公演を振り返る上でとても大切な言葉があります。

 

それは、「本気=本当の気持ち」です。

 

この言葉は、僕がヒュンケル役が決まった後

部員の前で挨拶をさせていただいたときに使った言葉です。

 

今回演出を務めたサバヨミさん(以降サバさん)は

劇団柿喰う客さんの大ファンで、ノンスポに入部したときから

「フランダースの負け犬がやりたい!」と言っていたそうです。

 

この公演は、そんなサバさんの「本当の気持ち」が無ければ実現しなかったと思います。

 

多くの部員がサバさんの熱意に動かされ、ありえないほどの熱量でこの公演に挑んでいました。

 

僕もそのうちの一人です。

他にも多くの部員が、この公演でやりたいことや実現したいことに取り組みました。

 

広報さんの制作物をこれまでと違う形にしたり

 

衣装メイクさんは今回の衣装で汚しやダメージ加工を施してみたり

 

照明さん音響さんは今回の演出で限りなく本家の柿喰う客さんを再現するための創意工夫を行っていました

 

多くの人の想いが、今回の公演を完成させたのだと切実に思います。

 

 

ここでは代表して

僕の「本気=本当の気持ち」について書かせていただきます

 

正直ここからは、僕の個人的なことになってしまうのでこのブログを半ば私物化してしまうのは重々承知しています。

 

けれど、僕の「本当の気持ち」をここに残したいと思いました。

 

拙い文章ですがお付き合いください。

 

 

僕の「本当の気持ち」

それは、

もう一度舞台に立ちたいです。

 

僕は一年前の夏公演にキャストとして出演させていただいて以降

キャストをやるどころかオーディションすら受けていませんでした。

 

大学入学と同時に一人暮らしを始め、慣れない環境だったこともありますが

演劇に対するモチベーションを完全に失っていたことが大きかったです。

 

自分のやりたいことがわからなくて、部活に所属する意味すらも見失い

キャストを一度やって以降、部活にも積極的ではなくなりました。

 

勉強を真面目にするわけでもなく、バイトを頑張っているわけでもない。

何に対しても必死になっていない自分自身が嫌いになっていました。

 

高校生の頃は演劇部に所属し、演劇に打ち込んでいました。

 

「高校生の時の自分がいまの自分を見たらどう思うだろう」

 

そんなことをかんがえていました。

そして、その答えは至って明白

 

「良くて幻滅、悪くて絶望する」でしょう

 

演劇に必死だった当時の僕は、必死になっていない他の部員を許せませんでした。

(正直やりすぎだったと今では反省していますが)

そして、そんな人達と自分が同じになっている姿を見たら、そうなるのは容易に想像ができます。

 

そう思うと、ますます自分が嫌いになりました。

 

 

けれど、そんな僕に転機が訪れました。

 

それは、新入生歓迎関連のイベント

 

つまり、現在の31期生を勧誘するためのイベントです。

 

今年の3月ごろだったでしょうか

 

この頃は生活にも慣れ始め、同期とも打ち解けたことで

部活動へ積極的になっていました。そして、演劇に対する気持ちを思い出し始めていました。

 

そんな中で、新入生歓迎関連のイベントを30期が中心となって行うことになりました

 

まずは

新入生に見せるステージイベント「きてみな祭」です。ここでは短い劇を新入生に見てもらいました。ここで僕は役者としてキャスティングされました。その時、脚本を書いた作者から

 

「君の役には私が伝えたいことを全て言わせてるから、よろしくね!」

 

と言われました。

これまで、部活動に積極的でなかった僕に対してここまでの気持ちを託してくれたことがとても嬉しかったです。

ここから徐々に僕は、「僕の本当の気持ち」に気づくことになります

 

次に、新入生に対して部活ごとにブースを設けて、一人ひとりに部活の説明や履修の相談をする「くるべき祭」です。

 

この時、ある新入生から

 

「高校の時、私が所属していた演劇部は人が少なく規模も小さかったので、大学ではもっとステップアップして演劇がしたいです。」

 

という話を聞きました。

僕がノンスポに入った時、同じことを思っていたことをこの話で思い出しました。僕も最初は、「まだ演技がしたい、高校で出来なかったことをしたい」と思ってこの部活に入りました。

 

僕と同じことを思っていたことをうれしく思う反面、僕と同じような思いはさせたくないという決意ができたように思います。

 

他にも多くの新入生の話を聞き、演劇がしたいという気持ちを沢山聞けました。このことで、自分の演劇への気持ちにも向き合うことができました。

 

 

これらの出来事を経て、僕は僕の「本当の気持ち」

 

もう一度舞台に立ちたい

 

という想いを抱き

とおぼえ公演「フランダースの負け犬」のキャストオーディションを迎えました。

 

 

これが僕の「本当の気持ち」です。

 

そこからは、これまでの失った時間を取り戻すために、必死になってミヒャエル・ヒュンケルに、自分の演技に、とおぼえ公演に取り組みました。

 

その結果、今まで見えなかったものが多く見えるようになりました。

 

他のキャストの演技への取り組み、演出さんの考え、そして何より

スタッフさんたちの働きです。演劇はキャストだけでなく、スタッフも含めたチーム全体で創り上げるものだと改めて感じることができました。

 

 

 

本気と簡単に言っても、本気を出すのは難しいと思います。

 

だからこそ僕は、自分が「本当の気持ち」でやっていることが「本気」なのだと思っています。

 

それは誰かに強制されてやる事でもないし、自分がやろうと思って簡単にできるものでもないでしょう。

 

しかし、「本当の気持ち」は自分にしかわかりません。だからどこまでも自分の勝手で決めていいものでもあります。

 

自分の「本気」自分だけのものです。

 

どんな気持ちだろうと

その気持ちに噓偽りのない本当があればそれは「本気」なのだと思います。

 

 

 

その上で、僕はこう言います。

 

僕はとおぼえ公演に本気でした

 

沢山の仲間とこの公演を走り抜けられたことが本当に嬉しかったです。この仲間と、今後も舞台を創っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

これらが、このとおぼえ公演を通した僕の「本当の気持ち」です。

ここにこれを残すことが、僕の座長としてできる最後の仕事だと勝手に思ってこのブログを終えます。

 

 

 

↑僕が稽古で使っていた台本です

(通称デスノート)

 

ここまで読んでくださった方、長くて拙い文章に最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。

 

劇団NoN-SpoiLが大好きです