私は双極性障害で気分安定薬と抗うつ剤、非定型精神薬を飲んでいる。

 その前は抗うつ剤オンリーで結構な種類を飲んでいた。その頃は頭がぼんやりしてて、落ち着いてはいたのだが・・・。診断が双極性障害になってからは抗うつ剤を止めて気分安定薬になった。すると離脱もあったのかもしれないが、酷い鬱状態になってしまい、主治医の薬処方もいろいろと変わっていった。立ち直るまで1ヶ月以上かかったと思う。

 主治医も変わり、最終的には今の処方、ラモトリギン、デュロキセチン、オランザピンになった。デパケンはこれといって効いた感じはせず、その後リチオマールになったが、副作用で手先が震え、感受性が著しくなくなった。好きな音楽を聴いても何も感じなくなった。怖くなりラモトリギンに落ち着いた。

 一度デュロキセチンを断薬しようとして、長期間かけて自分なりに減薬して中止してみたが、ほんの些細な事で涙がぼろぼろとなり、こりゃダメだと断薬中止となった。

 現在の処方で落ち着いているが、なんとなく感情が失われている感がある。易怒性は少し残るが、悲しいという感情がなくなっている感じがする。父が亡くなっても全然悲しくなかった。まあ父とはいろいろあったため、少し恨みのようなものがあるのだが。

 感動することもなくなった。良い演奏聴いても背中がゾクゾクするようなこともない。ドラマや映画はまだ観る気力もなく、せいぜいアニメの30分が限度だが、ドラマティックな展開になっても、特に感情が動くことは無い。

 

 日常生活を普通に送るのには問題はなく、波風立たないよう生きるのにこれらの薬は必要なのだけれど、人間らしい感情が失われるのはなんだか淋しい。

 独り暮らしでも淋しくもない、ただ退屈という感じで、そして人を好きになるという感情も希薄だ。若いうちにちゃんと恋愛しておくべきだったと後悔している。

 

 この先、母や妹が亡くなったら果たして私は泣けるのだろうか。可愛がってくれた伯父とか叔母も。冷たい人間だと思われるのだろうな。

 薬は感情を無くす。よく考えると怖いものだ。