ドビュッシーの夜想曲第一楽章「雲」に出会ったのは中学の頃だっただろうか。作曲家に師事している友人がいて、いろいろとテープに入れてもらったなかにあった。
当時の印象は茫洋としていて、さして気にもせず聴いていた。
そして大学生となり、件の友人がクラシックマニアということで、いろいろとテープにダビングしてもらった。それ以前に、「北杜夫:幽霊」を読んで、ドビュッシーに興味を抱いていて、改めてじっくりと聴いてみた。
タイトルが示すので情景を思い描くのは容易ではあった。それ以上に「雲」の抒情性にハマってしまった。演奏はクラウディオ・アバド、ロンドンだったと思う。弦の音の重ね方、中間部のフルートの旋律。これが非常に美しかった。
自身の体験とも照らし合わせることも。私が幼稚園に入る前、広場でおもちゃの車にまたがって遊んでいるとき。季節は春、天気は晴れ、上空で強い風が吹いているのか、雲がどんどん流れていく。こんな体験があったような気がする。
その他、「三つの交響的素描 海」の第一楽章「海の夜明けから真昼まで」というのも情景が目に浮かぶ。日の出前の波のざわめき、太陽が昇り海を照らす。昼になり太陽はその輝きを増し、強烈なエネルギーとして降り注ぐ。ラストがdim.で、引くように、余韻をのこして終わるのも良い。
このように想像力を働かせて聴いてみると、非常に面白い。参考音源のリンクを貼っておくので、興味があったら聴いてみてください。
ドビュッシー 「夜想曲」より第1曲「雲」 マルティノン指揮フランス国立管弦楽団
当時の印象は茫洋としていて、さして気にもせず聴いていた。
そして大学生となり、件の友人がクラシックマニアということで、いろいろとテープにダビングしてもらった。それ以前に、「北杜夫:幽霊」を読んで、ドビュッシーに興味を抱いていて、改めてじっくりと聴いてみた。
タイトルが示すので情景を思い描くのは容易ではあった。それ以上に「雲」の抒情性にハマってしまった。演奏はクラウディオ・アバド、ロンドンだったと思う。弦の音の重ね方、中間部のフルートの旋律。これが非常に美しかった。
自身の体験とも照らし合わせることも。私が幼稚園に入る前、広場でおもちゃの車にまたがって遊んでいるとき。季節は春、天気は晴れ、上空で強い風が吹いているのか、雲がどんどん流れていく。こんな体験があったような気がする。
その他、「三つの交響的素描 海」の第一楽章「海の夜明けから真昼まで」というのも情景が目に浮かぶ。日の出前の波のざわめき、太陽が昇り海を照らす。昼になり太陽はその輝きを増し、強烈なエネルギーとして降り注ぐ。ラストがdim.で、引くように、余韻をのこして終わるのも良い。
このように想像力を働かせて聴いてみると、非常に面白い。参考音源のリンクを貼っておくので、興味があったら聴いてみてください。
ドビュッシー 「夜想曲」より第1曲「雲」 マルティノン指揮フランス国立管弦楽団