という映画があり、以前通っていた事業所の所長に観てみろ、とビデオを貸してくれた。
 虐待された子供とその母親。その母親を探す、という話で復習のためというわけではなかった。
 観ても私には良く解らなかった。

 ところで、私は異性愛を知らないと思う。もちろん同性愛者ではない。
 好きな人と心を通わせたことがないからだ。意識していない人から好意を受けても、私は朴念仁、鈍感であるからいつも「?」と思う。そしてそのうち相手は離れていってしまう。
 この齢になっても解らない知らないって、情けなくて笑えてくる。世の人は私のことを、どこか欠陥があるとか、変人だとか思うだろう。
 中高は部活に命をかけ、大学ではいい子は皆友人の彼女になり、社会人となっては、会社では特におらず、バンドではなんだかんだで離れられ、まあとにかく縁がなかった。
 30代前半で鬱(後に双極性障害)発症し、退職、バンドも辞める。そうすると出会いが極端に減ってくる。利用者同士での付き合いは基本禁止だ。まあ無視していた人もいたが。
 そんなわけで、私もいい歳であるし、出会いもないので、このまま独りなのだろうと思う。せめて茶飲み友達くらいは欲しいと思うが。

 ・・・なんだかんだで、好きな人は離れていく。これもさだめか。