昔、実家から大学へ通っていたことがある。その際はJRを使っていたが、まだ直通の列車は少しあった。片道2時間半ほどかかったが、それでもなんとか通っていた。
 帰り、I駅止まりに乗ったときは、待ち時間を使って駅前商店街を歩き、本屋を見つけて本を買ったりもした。
 そして当時はI駅から下りは喫煙可だったので、車窓を眺めながら一服したものだった。

 社会人となり車を持つようになると、いろんなルートを通っていった。
 東から、国道12号、国道275号、道道28号当別浜益港線、国道231号。基本は最短ルートで信号も少ない275号だが、ちょくちょく遠回りしていった。わざわざ日本海沿いの231号を使い、海を見ながらトンネルだらけの道を通り、濃昼という集落を下に見、元陸の孤島雄冬を経由したり。ちょっとしたドライブコースだ。
 道道28号は、狭い谷底平野を通る道で、集落はあるものの、人口は極端に少なく、廃校や離農の後が見られる道だ。車も本当に少ないのでスイスイと気分良く走れる。

 そして現在、車を持てない身分となり、帰省は基本JRだ。直通の普通列車もなく接続も悪いので、特急に乗っている。高いがしょうがないが、たった1時間で着くので、時間を買うという感覚だ。
 高速バスもあるが、これは2時間くらいかかる。JRもそうだが、石狩平野を北上するだけなので、見るべき景色というものはない。基本田んぼ、畑の中を走って行くため、車窓を眺めても退屈だ。2時間もかかると時間を持て余すので、あまりバスは利用しない。安いので本当ならバスを利用するべきなのだが。
 高速道路は国道に比べ非常に単調である。国道なら、街なり集落を通ったりするので、様子を見れてそれなりに面白いが、高速道路にはそれがない。だから飽きてしまう。

 8月の末に、親戚が集まって会食をするということなので、気が重く、更にどうやって帰ろうか迷っている。んー、面倒だ。