こんにちは。
今回は中村精密製品の小田急NSEの
動力更新について書きます。
運転会の準備と並行して進めてきましたが
肝心の運転会は中止になってしまいました。
NSEとDRC
運転会の目玉にする予定でしたが…
並ぶとNSEのほうが随分背が低いです。
(屋根の高さで6mmくらい)
箱
元になったのは中精の完成品です。
40年以上前の製品で、たぶん25年くらい
まえに中古で買ったもの。
旧型モーターとEN20
製品のオリジナルは旧型モーター付きで
あまり調子良くはありませんでした。
(写真左はエンドウのモハ72のもの)
そこでモーターだけEN20に交換した
だけで長らく運用についていました。
このむきだしのギアはクセ者で、整備し
て油を差すと 線路上に油を撒き散らし
ながら走行することになります。
レールの汚れや接触不良の原因にもなり
消費電流の多い旧型モーターは電蝕で
レールを汚すので、いずれ当鉄道から
撲滅しようと計画したわけです。
EN22とLN14
小田急NSEの三代目のモーターは
EN22高速型を採用しました。
動力車用の床板を準備する
谷川の旧客の床板を転用しました。
(本体の方はアルミ製に交換し軽量化)
そのため余分な穴が開いています。
NSEは車高が低いため一般的な取付け
よりも床下に食い込ませる必要があり、
かなり大仕事な穴あけになりました。
LN14モーターを採用していれば
こんな苦労は必要なかったのですが…
(手をつけたのがLN14発売以前)
実はこの辺で嫌になってしまい、
写真の状態で放置されること十数年!
昨秋、山さんからプラ製NSEを予約した
ので次の運転会に入線させるつもり、
とのメールをもらい、このままでは一生
日の目を見ないで終わってしまいそうで
あわてて工事を再開したような次第です。
仮配線・試運転
モーターのブラケットを作り、仮の配線
をして走行テストをしているところです。
+-で走る向きを確認しておかないとね。
モーターブラケットの様子
床下機器
縦割り、レリーフ状にします。
左のはローター、
あれ? ルーターだったっけ??
本体はプラ製の安物(プラモ)ですが
ビット(刃先)は歯科用で、ものすごい
切れ味でよく削れます。
これだけ切るのに糸鋸の刃1本(#00)
が犠牲になりました。
糸鋸や半田ゴテはしばらく使ってないと
へたくそになりますね。
工作が終わる頃にやっとコツを
思い出すような感じ。
参考資料
TMSの1970年2月号です。
もちろん発売当時に購入したのではなく、
後年 神田の古書店で買ったものです。
走行テスト
ウェイトを両面テープで仮止めして
車体をかぶせて走行テストします。
まずは単独1両から…
編成で走行テスト
連結して走らせるとカーブで支障あり。
2号車の車体と動力台車が接触している
ことが判ったので仮にワッシャを入れて
走行テストを重ねます。
編成テスト中
ワッシャのせいで1・2号車の間に段差
があります。
調整後
1号車のボルスターの形を修正して
ワッシャを外して再び走行テストです。
本番の運転会で思わぬ恥をかかないよう
この辺のテストはしっかりやっておかな
ければなりません。
(とは口実で、たっぷり遊んでおく)
クリアランス
苦労の甲斐あってモーターとレールの間
は1.5mmほどクリアランスが取れました。
連接部分
センターピンを長ネジに替えて、床から
5mmほど高い位置で2号車を懸架します。
2号車のボルスタもスペーサーを挟んで
5mm高くしました。
完成した動力ユニット
ウェイトが前方にしか付いていないのは
後方には2号車の重さが架かるためです。
少々不足ぎみでしたので、2号車に小さめ
のウェイトをひとつ積みました。
気温の低いこの時期、吹きつけ塗装は
困難なため(空気が乾燥した気温20度位
のときが塗装には良い)春になったら
床板を塗ってから座席を搭載して完成、
とするつもりです。
ロマンスカーとしては座席は最低限
必要だと思いますが、どうあがいても
プラ製完成品にはかなわないので、
ほどほどに切り上げるつもりです。
NSEの実車
冷房の強化でスマートさがスポイルされ
列車名表示もパネルから布巻きに改造。
模型はかっこいいままで良いと思います。
かっこいいアングル
模型でも撮ってみました。
正面がちに見るよりも、アウトカーブの
ローアングルがやはりかっこいいです。
私鉄特急競演
東武DRCは草加にあったセントラル模型
のキット(というより車体素材?)で
自分で言うのもおこがましいですが、一応
完成までもっていけた人は偉いと思います。
そのくらい手ごわい製品でしたので機会が
あれば紹介したいと思います。
52年前の雑誌を参考に40年前の製品を
ネタに工作する、なんていうのは鉄道模型
ならではなんじゃないでしょうか。
(こんな趣味はあまり他にないでしょう)
復活・快走したときの喜びも最高ですし
模型趣味の醍醐味かな。
ひとり虫干し運転会はまだまだ続きます。
また何かネタをみつけて書くつもりです。
本日もご乗車ありがとうございました。