ガリヴァー旅行記 4 | 野村孝博のブログ

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 続きです。

 

 馬の国を追われてしまったガリヴァーですが「ヤフーのところになんて戻りたくない」と無人島で一人生きて行こうとします。しかし、親切な船長の船に拾われて、ポルトガルに向かいます。その道中でも、自殺を図るなどしますが、船長の説得により、ポルトガルに到着、しばらくは船長のところに身を寄せて暮らし、最後は故郷に帰ってガリヴァーの長い長い旅は終了となりました。

 

 巻末には「ガリヴァー船長より従兄シンプソンへの書簡」と「出版社より読者へ」という後日談のような文章があり、タイトル以後、ここで2回目の「ガリヴァー」という文字が登場しました。本文中は一人称でストーリーが進んでいき、「著者は、、、」と表記されていたので、一度も「ガリヴァー」は出て来ませんでした。そんな感じだったので、最後に「著者≠ガリヴァー」の大どんでん返しがあるのかとも想像しながら読み進めましたが、そんなことはありませんでした。

 

 遭難して小人の国に迷い込んだ後に、巨人の国に迷い込むくらいであれば、何となく想像がつく展開ですが、その後、空飛ぶ島なんていう発想がどこから来るのやら。また、不死人間や馬の国で展開される、哲学的な対話は興味深く読み進めることができました。一方で、やっぱりこんなこと思いつくのは並大抵ではないなと思います。こうした発想に対して、私はいい意味で「イカれている」と表現するのですが、あとがきによれば、スウィフトは若い頃からメニエール病に悩まされており、晩年は狂っていたとありましたので、ちょっとシャレになりませんでした。

 

 オックスフォード大学修士号を受け、アイルランド教会の司祭となり、聖職者でありながら奔放な恋愛遍歴を綴ったのちに作家となり、政治活動で敗北した後に書かれたのが本書「ガリヴァー旅行記」でした。著者の凄まじい人生の一端を読み取れる作品なのでしょう。今まで「ガリヴァー=デカい」という印象しかなかった私は浅いなぁ。読むことができてよかったです。また、この作品について「文芸漫談」で語られるのが楽しみです。