新しいパソコンとの“付き合い”が始まって…
私とパソコンの付き合いは、「ブログを書く」「メールの
やりとり」「新刊本や缶ビールをアマゾンに注文」「借りた
い本を図書館に予約」「講演会の申し込みや展覧会のチケッ
ト購入」「物品購入に伴うカード精算のプリントアウト」…
…といったところです。ほかに、辞書の代わりや巷の案内係
をつとめるアイパッドを持ち、胸のポケットに収まる小型で
軽いガラケーの携帯電話も重宝しています。
ところで日々、これらの機器とはしごく親和的な“付き合い”をしているのですが、ただ「パソコン」のみは、ちょっと対応につまずくと、ご機嫌を直してもらうのにまる一日、いや二日も三日もかかってしまう。
ブラウザはウインドウズの「エクスプローラー」ですが、5月初めごろから立ち上がったトップページに“異変”がありました。画面には美しい湖が映っており、ブルーを基調とする「E」を模した立体図形が浮かんでいるのです。それは<エッジ>という聞き慣れない言葉の頭文字を表しているそうで、その横には「エクスプローラーは6月15日で終了します」という断り書きが。そして利用者には、その<エッジ>をダウンロードするようにと言っていました。
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えっ!「<エッジ>とはなんぞや」と遣り過ごし、「終了までにはまだ1カ月余もある。少し“勉強”してからにしよう」とその日はそのままにしてパソコンを閉じたのです。ところが、その後も対応を見送りダウンロードを怠っていると、どうしたわけか、日々パソコンの動作が鈍くなり、とうとう5月末にはまったく動かなくなってしまいました。「自己責任」とはこういうことを言うのでしょう。(しかし、これが原因とは考えられません。じつは最近、バッテリーが極端に減ってきていたことと関係があるのかも…)
でも、どうしようもありません。「うーん残念だ! ここまでか~」――。機種は相当古い<Windows7>です。購入以来8年。いちども故障せず、よく活躍してくれました。ありがとう。
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そこで仕方なく、新しいパソコンを導入することにしました。新機種は<Windows11>だとか。その変遷の速さには驚くばかり。
梱包をほどき、机の上に鎮座した真っ白のパソコン――
電源ON。画面は「スタートメニュー」に始まって、「デスクトップ」……何やらたくさんページがあって、どこをどうめくっていけばいいのか……思案に暮れて、日が暮れる……ここ2~3日。
それというのは、これまで使ってきた<Windows7>では「デスクトップ」をトップページに持ってきていたので、私に必要なのはその面に拵えた「アイコン」や「ファイル」だけあれば十分でした。しかし、こんどはかなりややこしそう。ページがあれこれあって、高齢者には「船頭(ページ)多くして船、山に登る」状態です。そのうち慣れるのでしょうが仕方なく、書店に出かけてマニュアルを一冊、買ってきました。
『サルでも分かるWindows11』ではなく、『Windows11 やさしい教科書』にしました。さてさて、衰えたアタマに理解できるでしょうか――。若い頃は「設定」などもすべて自分でやったものですが、不思議なくらい何もかも忘れています。あゝ
しかし嘆いてばかりいられません。そこでアタマに浮かんだのが、あの巫女さん姿の歌手・畠山みどりさんです。みなさん、ご存じですよね。「や~るぞ~みてお~れ口にはださず~……」
そして、新調したパソコンに向かって叫んで?いました――
そう、あの山本譲二が歌う「みちのくひとり旅」です。
(ちょっと不謹慎な?)歌謡曲がぴったり。
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たとえどんなに つめたく別れ~ても~
お前が俺には 最後の女~
たとえどんなに 流れてい~ても~
お前が俺には 最後の女~
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そして、のむらりんどうが歌う
「パソコンひとり旅」はこうなったのです。
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たとえどんなに つめたくされ~ても~
お前が俺には 最後のパ~ソコン
たとえどんなに 溺れてい~ても~
お前が俺には 最後のパ~ソコン
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(記 2022.6.11 令和4)