全国フェミニスト議員連盟の会員にずいぶん前からなってはいましたが、オンラインではないセミナーに初めて参加しました。

ウィンターセミナーin 埼玉 2024
「進め!ジェンダー平等~自分らしく生きるために~」

 @八潮メセナ・アネックス
1月27日(土):
基調講演「日本の女性認識」安藤優子さん(ジャーナリスト・キャスター)
ご自身の学生アルバイトの時代から報道の仕事に就き、周囲はおじさんばかりの職場で、どのように対処してきたかの話から始まりました。報道の社会でキャリアを積むために「女性」であることが障害であると思った、と。そのいびつな生き方をしてきたことを振り返り、研究の結果として著書「自民党の女性認識」を出版されました。
「家庭長」ということばの紹介がありました。初めて聞いた言葉です。
女性は妻として、家事を切り盛りし夫を職場に送り出す役目を担う。また、母として子どもたちの育児を担い、親たち(高齢家族)の介護を引き受ける。いずれも無償のケア全般を家庭内において「つつがなく」行う「家庭長の役割」-結果として「家庭内安全保障が完遂されれば、国家の福祉予算が軽減される」日本型福祉社会論政策として1970年代に明文化されたそうです。
育児の社会化として保育所ができ、介護の社会化と介護保険制度ができたわけですが、「家庭長」の考え方は、性別役割分業意識の定着につながった。
半世紀以上を経ても、その意識に変化があまりないのが現実であり、政治家をめざす女性にとっての障壁となっているわけです。
暮らしている私たちにとっての道具(ツール)が政治であるはずなのに、政治との距離が乖離している。平場でともに話すことによって距離を縮めていかなければならない。

日本は人権に対する考え方が甘すぎる。
自己肯定感が低いと自分の中にガラスの天井をつくっている。
自己受容が高いと違いは違いとして認め合い、差別分断は生まれない。人権に対しての感度を高めていかなければならない。
人権尊重を何度も強調されました。
すべて同感であります。

以上は、私なりの解釈もあるのですが、特に残しておきたかった内容です。安藤さんのお話は、女性部の時代から今も変わらず考え、確認せざる内容ではありますが、「自分の中にガラスの天井を作っている」ということは、自分の限界を作ってしまう。また、自分に自信がない、ということなんだろうと思います。そう思って前へ進まないのか、「その枠の中に入れば、それまで男性のようにトレーニングを受けていなくても、必ず成長していくのだから、どんな役割でも果たしていける」というHさんの言葉に背中を押されて、一歩を踏み出した私にように、前に進もうとするのか、そこからがスタートなのかもしれませんね。

 

パネル講演

埼玉県内の草加市長、和光市町長、長瀞町長、いずれも女性の首長です。

有権者の「変化や新しい流れを望む気持ち」の高まりが女性首長を誕生させたことは、時代の変わり目とも言えますが、大阪府内では、太田元府知事以外には、女性首長は誕生していません。三人とも、自分の思いをはっきりと述べられ、首長であっても、市民と変わらない普通の生活者を体現されていること、職員を味方につけながら仲間を作っていくことの大切さを十分に分かっておられるところが、いいなあ、と思いました。

 

1月28日(日):

第1分科会 会計年度任用職員の現状と課題 瀬山紀子さん(埼玉大学ダイバーシティ推進センター准教授)

第2分科会 埼玉県のオーガニック給食推進と有機給食 今井ゆかりさん(埼玉県学校栄養士研究会会長)

第3分科会 俺たちのジェンダー入門 清田隆之さん(恋バナ収集ユニット桃山商事代表)

 

私は、第1分科会に参加しました。

「会計年度任用職員制度」は、以前から存在していた地方自治体の非正規職員の任用根拠の明確化、処遇の改善等を目的とし、2020年度に国が新設した制度です。

「公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)」の2022年度調査結果の報告とそこからわかる現状と課題について、どう考えていけばよいのか、を示唆されました。

処遇の改善等を目的に、といいながら、制度の導入から4年を迎えても会計年度任用職員と正規職員との間には大きな処遇格差が存在しています。また、会計年度毎という不安定雇用で、雇い止めのリスクがあります。そこに女性が多いというのも大きな問題です。公共サービスを維持・向上させていくためにも会計年度任用職員の在り方をしっかりと考えていかなければなりません。

 

セミナーの帰りは、国立西洋美術館により、キュビズム展を鑑賞しました。

第一次大戦前後の作品で、ピカソがアフリカ美術から、平面ではなく立体的に絵を描こうとした原点が理解できたかな?て感じでしたが、良かったですよ。

西本議員、西川議員と3人での研修。一緒に行くと楽しいことがいっぱいありますね。