12月17日(土) 於ラポールひらかた大研修室

「障害者権利条約」対日審査・総括所見と地域の課題を考える

研修会が標記の主催で開催されました。

 

講演:「国連障害者権利委員会の総括所見から見える地域の課題を考える」

講師: 崔 栄繁さん(認定NPO法人DPI日本会議 議長補佐)

崔さんは、DPI日本会議としてジュネーブでの活動の報告を。

 

本ユネスコのGEMレポート2020より

題に入る前に、質問を会場の参加者に世界中のすべてのひとが持っているものはな~んだ?」

〇〇〇三文字が正解だそうで…当たった私は、「けんり」と。他に「いのち」「じかん」とか・・・どれも間違いではないけれど・・・

私たちみんなが共通して持っているもの それは「ちがい」です。なるほど! 「みんなちがって みんないい!」だった。

正常と異常、特別

・何が正常なのか、何が異常なの、何が特別なのか、というのは、もともと決まっているものではありません。その国の社会や文化が都合のいいように決めているだけです。

・なので、特別なニーズという考え方をやめて、社会への参加や学びに、周りの環境を見て、何がバリアになっているのか、という考え方にすべきです。

インクルーシブ教育とは社会のインクルージョンのためのもの

・狭い意味での学校などの「教育」のためにインクルーシブ教育を行うのではありません。

・どこの国にも、障害のある人、障害のない人、男性、女性、性的マイノリティ、先住民、移民、違う民族の人、様々な人がいます。

・そうした様々な人がいる社会が当たり前で、誰も仲間はずれにあわない社会がインクルーシブ社会です。

・インクルーシブ教育は、インクルーシブ社会の実現のためにすべきことなのです。

以上のことからだけでも十分に得ることができますが、

国連障害者権利委員会での対日審査(建設的対話)を経て、総括所見が出されました。

総括所見の勧告(強い要請)が出された5条、11条、12条、14条、19条、24条、33条について勧告内容、主な課題、国や自治体に求められること、全体として総括所見と課題を述べられました。

多岐にわたり、詳細に説明され理解を深めることができました。

前日に、一般質問で支援教育について、「インクルーシブ教育とは」の質疑を行っていたのですが、自分の述べたことが間違っていなかった、と確認できホッとしました。

 

報告①「文科省通知に観るの本のインクルージョン教育と枚方のとりくみ」

報告者: 野村いくよ

これは、4.27文科省通知を受けた枚方市教委の乱暴な動きから、保護者を中心とする対応行動等、最終「支援学級での1/2以上授業時数」の運用は、期限を決めずに撤廃することになったこと、通級指導教室のとりくみ等をパワポを使って報告しました。予定時間をオーバーしてしまいましたが…

 

報告②「精神障害者の地域移行のとりくみについて」

報告者: 河野和永さん(NPO 陽だまりの会

1.大阪における精神の地域移行―隊員促進事業の経過

2.枚方市における「精神部会」の設立の経過

3.権利条約に基づく対日審査と日本への提言について

4.日本での精神科医療状況と権利条約に基づく指摘事項を踏まえて、地域で我々が取り組むこと

等、詳細に話されました。

 

終わってから声をかけてくださる方もおられ、ほっこりして、打ち上げにも参加しました。

崔さんが楽しい人で、おしゃべりのテンションも上がってしまいました。

パーソナルサポートセンターの長尾さんの考えで開催された学習会、気づきも学びも多く、有意義な半日となりました。

インクルーシブ社会の実現のためのインクルーシブ教育です。

この理解を広めていかなければならないですね。