3月6日(日)10:00~17:30

今年のテーマは、「性暴力とデートDV」で、知りたい、学びたいという内容に期待感満載のフォーラムでした。

ただ、長丁場でしたので、集中力の勝負のようなところもありましたが、開催レポートをも送られてきたので、資料がなかったものも、改めて確認することができました。

立憲の選対会議があったので、6番以降は聴けてないのですが、最後の伊藤詩織さんのお話を聴くことができなかったのが、ほんとうに残念だったので、レポートはありがたかったです。丁寧な対応が嬉しいです。

 

プログラムは…

1.行政説明

・内閣府男女共同参画局 内閣府男女共同参画局長 林伴子さん

性犯罪・性暴力対策の集中強化期間(2020∼2022年度の3年間)の政府全体のとりくみについて、調査結果も踏まえて報告されました。

相談体制の拡充のため、全国共通短縮番号「#8891(はやくワンストップ)」、SNS相談「キュアタイム」を2020年10月より夜間休日コールセンターを21年度より開設し、22年4月からさらに拡充予定、ということです。

女性に対する暴力をなくす広報活動の拡充、4月から成年年齢が18歳に引き下げられることから、AV出演強要や契約に関する注意喚起等に力を入れ、積極的に啓発を実施するということです。

 

・文部科学省 文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課長 石塚哲朗さん

文科省のとりくみの紹介「生命(いのち)の安全教育」教材・指導書の公開とモデル事業。保護者向けや一般向けの啓発資料も作成。今年度は指導事例集を作成をしたそうです。

ぜひ手に取ってみたいです。

学校教職員を対象に研修を実施、ということで、確認も必要ですね。

 

・警察庁 警察庁生活安全局 生活安全企画課 課長補佐 澤田あすかさん

DV事案の相談件数は、増加傾向が続いている。DV事案における警察の対応について詳細に説明されました。配偶者暴力相談支援センター等、外部との連携が欠かせないことから、顔の見える関係を築く努力を払っている、とのことです。

 

 

2.同意のない性行為を性犯罪へ
〜性暴力の実態に即した刑法改正を求めて

 講師:SANE(性暴力被害者支援看護師)山本潤 さん

 コーディネーター 斉藤秀樹(弁護士)

性暴力被害当事者・支援者として、加害者が適正に処罰される社会に向けて活動している山本潤さん、現在は刑法改正に審議会刑事法刑事法(性犯罪関係)部会に当事者・支援者の立場から参加されています。性暴力や性的同意に関する国際的な定義(YesMeansYes)や、法制審議会での議論について紹介され、被害者の立場に立った法制の必要性を強く訴えられました。

 

 

3.ユースプロジェクトからの報告

  デートDV防止全国ネットワーク理事 三浦結香

性教育プログラム作成のための事前アンケート結果から、学校での性教育とユース世代の性に関する実態や意識には、多くの人がもっと知りたかった、教えてほしかったことに性交や避妊などが挙げられていて、ずれが生じていることが見て取れ、これらの結果を踏まえた性教育プログラム作成にとりくんでいくとのことでした。期待しています。

 

 

4.子どもへの性暴力~取材の現場から

 講師:朝日新聞編集委員 大久保真紀さん

 コーディネーター 阿部真紀(認定NPO法人エンパワメントかながわ理事長)

朝日新聞では2019年12月から連載「子どもへの性暴力」が始まり、現在第6部となっています。私は朝日新聞をとっているので、なるべくスクラップをしています。この取材班を率いているのが社会部記者で編集委員の大久保真紀さん。

被害者がどんな思いでいるのか、何を望んでいるのかを読者と一緒に考えたいと、話を聴かせてくれる当事者を訪ね歩いて取材を重ねてきたそうです。その真摯な姿勢に心打たれました。であった当事者のお話には涙腺が緩みっぱなしでした。

周囲のおとな・私たちにできること、詳細に提示されました。

私の立場で何ができるのか、これからもしっかりと考えていきたいです。

 

 

5.国際セクシュアリティ教育における包括的性教育とは
~デートDV予防教育の可能性

 講師:宇都宮大学准教授 艮 香織 さん

 コーディネーター 染矢明日香(NPO法人ピルコン理事長)

ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスに照らしながら、デートDV予防教育のあり方を語っていただきました。

包括的性教育については、昨年も聴き、文科省の「生命(いのち)の安全教育」等デートDV予防教育が一つの切り口になることも示唆されました。

国際セクシュアリティガイダンスに示された包括的性教育とは、

「子ども・若者たちの健康と幸福、尊厳を実現することであり、尊重された社会的・性的関係を育てることであり、彼らの選択が、自分自身と他者の幸福にどのように影響するかを考えることであり、彼らの生涯を通じて、彼らの権利を守ることを理解し励ますことである」

学校現場に根付かせたいです。

 

 

6.デートDV予防教育効果測定調査報告

 合同会社コノベース代表 中島悠生さん    

7. デートDV予防教育とは
 NPO法人デートDV防止全国ネットワーク 代表理事 中田慶子

8.交流会(グループに分かれてディスカッション、全体共有)

9.(ZOOM Webinar)
特別講演 わたしがわたしであるために…性的同意

 講師:映像ジャーナリスト 伊藤詩織 さん

 コーディネーター 伊藤公雄(一般社団法人ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン共同代表)