4月10日は、女性が初めて参政権を行使した日です。

75年前の1946年4月10日、戦後初めての衆議院総選挙が行われ、約1380万人の女性が初めて投票し、466人の内39人(8.4%)の女性国会議員が誕生しました。

 

パリテ・キャンペーン実行委員会は、4月10日を記念して、2016年からイベントを企画実施してきたそうです。

今年は、女性参政権行使75周年記念 オンライン・トークフェス

増やそう、女性議員! つなげよう、女性のチカラ!

というタイトルで、ウィメンズネットワーク・アクション(WAN)との共催で記念イベントが4月10日(土)13:30から行われ、視聴しました。17時終了予定でしたが、17時半頃終了しました。

長丁場ではありましたが、中身の濃いイベントでした。

 

開会の挨拶は、上野千鶴子さん(ウィメンズアクション・ネットワーク」理事長) 

趣旨説明は、三浦まりさん(パリテ・キャンペーン実行委員会代表)

 女性参政権行使はされたが、女性票は家族の票であり、個人票ではなかった。女性の投票率は高くなっているが、被選挙者率はいまでも低い。と強調されていました。

 2021年、衆議院での女性議員率は9.9%(465人の内46人)

 75年経ってもちっとも増えていませんね。

 2018年5月に成立した「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」(候補者男女均等法)があっても、2019年の参議院選挙では、反映されなかった現実があり、附帯決議にもある3年後の改正を視野に入れた内容でもありました。

 

セッション1:政党からの祝賀ビデオ・メッセージ

 社民党、日本維新の会、共産党、国民民主党、立憲民主党、自民党からありました。字幕があったのは、共産党と立憲でした。

 

セッション2:女性議員と語る「どうやって女性を増やすか?」

 立憲民主党から尾辻かな子さんが参加、他に5人の議員。

 結構本音トークを聴くことができたと感じました。

  自治体議員と違って、衆議院議員選挙は小選挙区でのたたかいです。ですので、「勝てる候補」が選ばれることになり、結局女性議員を増やそうにも女性の新人擁立には、なかなか動かないのが現実です。

 私も、一人しか当選しないので、オセロゲームのようにパタパタと替わっていく小選挙区制度には疑問を持っています。

 家事も育児も何もせずに、365日24時間国会議員をできる人しかできない、と言われている現状を垣間見ることができました。

 

セッション3:「各党幹事長への署名キャンペーン:どこの政党が本気だった?」 

 本気度はそれほど高くなかったようですが、その後数値目標を設定したりと、変わっているとのことでした。

 

セッション4:クォータはなぜ必要か?候補者男女均等法の改正をめざして

 政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟会長 中川正春議員を始め矢田わか子議員等が、改正のポイントや改正に向けての決意等を述べていました。まずは、数値目標の設定の義務化ですね。

 稲田朋美議員に対して、私はあまり印象が良くなかったのですが、寡婦控除の見直しなど自民党内で女性議員飛躍の会をつくり活躍していることがわかり、見方が変わりました。

 

セッション5:女性関連政策ロビー団体「やはり女性議員が必要!」

 打越さく良さん(第一次夫婦別姓訴訟弁護団事務局長)、北仲千里さん(全国女性シェルターネット共同代表理事)、周藤由美子さん(性暴力禁止法をつくろうネットワーク代表)、山本潤さん(Spring代表理事)、柚木康子さん(女性差別撤廃条約実現アクション共同代表)

 

セッション6:女性の声をつなぐ

岡野八代さん司会、北原みのりさん(作家・Love Peace Club代表)、福田和香子さん(学生アクティビスト)、松尾亜紀子さん(エトセトラブックス代表)、リボアルなみのさん(ミモザ演劇プロジェクト)、柳原恵さん(WANミニコミ図書館)、河野和代さん(徳島フェミニストカウンシル)・東條恭子さん(徳島県議)

 

セッション5・6は、それぞれ活動されている方の話で、関心があったのですが、時間の都合で深堀りされなかったので、それが残念でした。もっと聴きたかったです!特にセッション6の皆さん。

 

印象に残った言葉は、女性が意思決定の場に…と動いたとき、「ガラスの天井」があると言われています。アメリカでの女性大統領が誕生するんじゃないかと思ったとけど実現しなかったときに、実は初めて知った言葉でした。でも日本は、ガラスではなく「見えている天井」であり、男性が下駄を元々履いているのですが、それに気づいていない男性ばかりで、「ガラスの下駄」ですね、と言われたことでした。納得してしまいました。

 

最後に、パリテ宣言2021 を読み上げ、皆さんで確認をして終了しました。。

議長の仕事があったのですが、コロナ関係で、来賓として出席しないことになったので、最後まで視聴することができ、よかったです。有意義な時間でした。