ずいぶん前の議員研修のことを報告します。

11月11日(水) 枚方市議会議員研修を行いました。

枚方市では、計画的に教育におけるICT機器の整備を進めてきたところです。

国は「2023年度までに全学年の児童生徒一人ひとりがそれぞれ端末を持ち、十分に活用できる環境の実現をめざす(GIGAスクール構想の実現)」ことを示していましたが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言に伴って、子どもたちの学びを保障する観点から、「GIGAスクール構想の実現ロードマップ」を前倒しすることを示しました。

国の示す方針を踏まえ、枚方市は「枚方市学校教育におけるICT活用の方針を」策定しました。タブレットPCを教員全員から、中3、小6から順次導入し、今年度中には、全小中学生に配布されることになりました。

 

そこで、ICT機器の活用がどのようにされているのか、を議員としても知りたいという要望があり、研修会という形になりました。

 

第1部:教育委員会からの報告

 報告「ICT機器の活用による新たな学校教育の実現に向けて」教育指導課主幹永山宜佑さん

 講評 園田学園女子大学教授 堀田博史さん(枚方市教育アドバイザー)

始めは、子どもたち(小・中)のタブレットを使いながらの授業中の様子を見せていただきました。タブレットドリル、小学生はロイロノート、中学生はミライシード

教員の推進ワーキングチームを中心に、1人よりもチームで、1校よりも市全体で、正解はない問い、未知の問い チームひらかたで!! とカッコよく報告していただきました。

 

ICT教育推進計画案 ①学力向上・授業改善 ②子ども支援・家庭連携 ③働き方改革・業務改善 ⇒ 枚方版教育モデルを作成する 

課題は、教員間でのICTの格差がありますが、「待ったなし」ということで、全員でカバーすること。一斉授業ではなく個別対応も…ですね。

 

講評は、枚方市教育アドバイザー 堀田博史さん(園田学園女子大学教授)

枚方市は、文科省のGIGAスクール構想で、iPad・ロイロノート・LTEを選んだということで、大阪府内では現在トップに位置しているということでした。

日本は、授業・家庭でインターネットを使うということではOECDの中では最下位で、チャットの利用では1位という数字が出ています。⇒1人1台端末が必要であるのか、ということには、情報活用能力をつけることが重要である、ということです。

枚方では、1人1台の端末で、高速ネットワーク環境、クラウドにデータを保存

個々の習熟度に合わせた学びに転換=個別最適化 いつでもどこでも学習できる環境が必要ということでLTEモデルになりました。(家庭学習時間の増加)

授業の達人を増やし、公開授業や実践を重ねている→授業改善を市全体でめざしていることに高評価をいただきました。

 

第2部:講演

演題「ポスト・コロナの学びを求めて」

講師(株)情報付新総合研究所 ICTリサーチ・コンサルティング部

   特別研究員 平井聡一郎さん

タブレットを使った模擬授業を行われました。私たちが児童です。問題を解く、発表するなど、先生のタブレット画面に感想や答えなどが映し出される。それが、また面白く、とにかく楽しかったです!

 

いきなり、将来なくなる職業が画面いっぱい出てきました。

知識集約型は⇒AI、技能集約型は⇒ロボットへと。

 

「コミュニケーション・クリエイティビティ・スペシャリティ」

今までに上記の3つの力が育つ授業をしてきましたか? 

知識伝達型の授業で身につきますか? など、多くを投げかけられました。

社会の求めるスキルが変わる ➡主体的、社会的、深い学び(アクティブ・ラーニング

問題に対して単に答えを出すだけではなく、考え方を考えていく。

国語が読解力のベースになる。生活に重ねて考え、発信できる。

社会とリンクし、プロセスを重視していく。

勉強から学びへ この言葉気に入りました。

 

COVID19の影響を受けたこと 働き方改革

臨時休業から見えた多様な学びの姿 一律の学び⇒多様な学び 

臨時休業中の学び:技能 AIドリル 知識 オンデマンド 探究 オンライン

学校再開後の学び:技能 AIドリル 知識 オンデマンド 探究 対面での授業(やっぱり大切!) 

学ぶ場所の多様化

オンラインの2つの場面(緊急事態・日常使い)

オンラインの2つの目的(授業支援/学習支援・校務支援/ペーパレス)

オンラインの2つの方法(オンライン学習(非同期型)・オンライン授業(同期型))

日常使いのオンライン授業 発信型学校への転換 日常使いのICT機器活用(ICTは文房具)好きにさせることは大切

オンラインで学校を変える! 

とにかく熱量いっぱいで語る姿がすごくて、子どもたちの自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して発信し行動する力を育てるためのツールとなるのがICT機器であることを強調されました。指示待ちでないアクティブな子どもたちの姿が浮かんできます。

明るい未来がある感じですよね。

 

とにかく枚方市のICT機器・環境等の選択は間違っていないことを確認できたようです。