10月3日(土)

本当は、3月におこなわれるはずだった記念集会ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、10月に延期された集会です。

 

コロナ対策をしっかり行い、講演者の岡野八代さんはリモートで、

人数制限をされ、ドーンセンターのパフォーマンススペースでの集まりとなりました。

 

‟女性の人権宣言”を胸に  I  Have  a  Dream をテーマに

第1部:

〇ナレーションと映像でたどる「大阪連絡会」のあゆみ

 結成30周年集会からの15年間のあゆみ をテーマごとに

 ①女性の人権・労働  

 ②災害、暴力、貧困から 子ども、女性を守る

 ③差別、排外をなくし  わかりあい、肯定しあって 共に生きる

 ④もう決して戦争の被害者にも加害者にもならないために 

    戦争とは何か、平和とは何かを考える

 ⑤沖縄

 ⑥憲法改悪を止めるために

 ⑦子どもの人権と平和

 とっても大事な事を継続してとりくんでこられた国際女性年大阪連絡会に敬意を表します。

 私がどれくらい参加できたか、記憶をたどりながら…多くのことを学ぶことができたことを確認することができました。

記念誌も頂きうれしいです。

 

〇来賓挨拶は 大阪府男女参画・府民協働課 川口雅子課長

 「あゆみ」を観た後でしたので、男女平等だけでなく、戦争、子どもの人権、沖縄等にとりくまれたことを知り、自分の視野の狭さに気づいた、という挨拶 素敵でしたね。最後まで参加されました。

 

〇記念講演「女性たちの運動と現在の希望の在処」同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教員 岡野八代さん

・女性たちの運動の歴史と、政治との関係

 ジェンダーとは社会的文化的性差との定義とされているが、現在の政治状況のなかでは、ジェンダーとは、個々人に強い力で強制される政治的性差だと考えるべき=諸個人の意識の多くは、政治が決定している構造によって決定されている。その政治性が「自然」のように見せるものが、ジェンダー規範であると。

 ジェンダー規範(男らしさ・女らしさ)が支えるじんだー秩序⇒子どもを産んだ女性が、その子どもを育てるのが「当然」という社会

 政治は、私たちの意識、常識、世界観、そして身体でさえ作り上げている。

 1960年代後半から、世界的に女性たちが訴え始めた「個人的なことは政治的」 The Personal is Poligical  

 21世紀でもなお、規律・没個性を追求

・日本の現状について、どう考えるのか?

 ジェンダーギャップ指数 153カ国中121位 経済・政治の低さと「意外」な教育(高等教育)の低さ(大学入学者の女性割合、大学院入学者の女性割合の低さ、高等教育修了後の就職率及び生涯賃金の男女差の大きさがデータで明らかにされました。

・私たちの希望の在処は、どこに?

 社会の構造の核心が、女らしさ/女の仕事、男らしさ/男の仕事によって(=性別役割分業)成立・維持している状態を見抜く力、そして、その構造自体が、女らしさを強要される存在を抑圧し、社会的に不利な立場に置く。「家族」のあり方が大きく争点化される。

⇒女性が担わされてきたケア労働(育児・家事・介護ほか)の公的な価値を高める。単なる「男も家事を」という掛け声とは違う。

「Who Cares? ケアするのは誰か/知ったことか?」10月21日発売

 ケア労働をめぐる問題点: ケア労働をしていない者たちがその価値を決め、誰でもできる仕事であるかのように貶め、その上で、社会の周辺にいる者たち(女性・外国人・若者)に押し付けている。

 そうした社会構造を変えるためには、私たち自身が、この労働の価値(他者のニーズに寄り添い、ひとを育て、慈しみ、その可能性を引き出し、ともに他者と時間を過ごす)を人間社会の中心と置くこと。

 新しい生活様式ではなく、新しい政治の形が必要である。と

ジェンダー規範を疑うことから、自由な人々のケア関係を保護することへ

・24条がいう「個人の尊厳」に基づいた関係性の可能性、そして、個人の尊厳を最もよく理解してきたのが、ケア労働であることを社会に浸透させていくこと

最後に「フェミ科研費裁判」への応援をお願いされ、講演は終わりました。

 

リモートの講演は、ちょっと聞きづらいところもあり、時間も短かったので、頂いたレジュメで復習しながら、このブログを書きました。

「ケア労働」についてのことは、以前にも講演で聴いていて、今回私なりに理解を深めることができました。

育児や介護について、社会が担うものという考え方に基づいて、保育事業や介護保険制度ができたわけですが、そこで働く人たちの賃金が低いのは、もともと「女性が担うケア労働」という価値観の低さがあるからですものね。

そう社会構造を変えること!ですね。

 

TV番組「私の家政夫 ナギサさん」のヒットは少しずつ変わっていっているってことかな…

 

第2部:

トーンチャイム演奏

ピアノ・バイオリン演奏

パフォーマンススペースでの音楽鑑賞は、雰囲気も良く、トーンチャイム・バイオリンの和かい音色が心地よく、癒されました(^^♪

閉会挨拶後に記念撮影 しっかり映り込みましたよ。

 

素晴らしい活動をされている国際女性年大阪連絡会の皆さん、これからも素敵な集会を期待しています。

ありがとうございました。