学校の夏休み中に行われる大阪教組の夏季セミナー

今年は、8月15日となりました。

当初の予定では、午前・午後、昼食・夕食の1日フルコースでしたが、感染者が増加状況もあり、コロナの影響を回避するためもあり、第1部・第2部の対象者を縮小し、講演会も2つ用意されていたのが、1つになりました。

 

私たち日政連議員等は、第1部の講演会だけに案内をいただきました。

第2部は、単組代表者会となって、対象人数がさらに縮小されました。

 

第1部の講演会は

「with/after コロナ時代の学校づくりと働き方」という演題で、講師は妹尾 昌俊さん(教育研究家 合同会社ライフ&ワーク代表)

のお話でした。

 

教職員の長時間労働というしんどい状況についてなのですが、興味を引く話し方が印象的で、違う角度からまた考えることができました。

著書も多く、1冊購入いたしました。

 

改正給特法の1つとして、業務量の適切な管理等に関する指針の策定で、2020年4月1日から、公立学校教員の残業時間の上限を「月45時間、年360時間」とすることになりました。

「時間外勤務の平均値や80時間超の割合といったデータは参考になるが、個々人のデータも重要である。(個々人の健康状態にとって、平均値等がどうであれ、意味はない)」には、納得。

「忙しい人は、4月も6月も11月も、連続して過重労働の傾向が強い」にもうなづく。

「常勤講師の中にも過重労働は多い。」も、担任を持っていたりとか、その通りです。

個々人について、どうなのか話し合えることが必要である、と。

 

ご自身がなぜ、学校や行政の多忙改善にとりくんでいるのか…

1.教員の過労死、過労自死、あるいは志ある方が去っていく、続けられない現実を何とかしたい

2.ツレがうつになりまして

3.学校をもっとクリエイティブで、面白い場に変えたい

 本当はこういうことをやりたい、と思っても多忙でできない現状

 

そして、出口治明さんのお話で、人は3つのことから学ぶ、ということで、「旅(現場から)・本・人」と・・・

知らないことを知る→自分のバイアスに気づくことができる

とってもいいことを聴いて、なんか嬉しかったです。

 

学校再開後の教員が抱えている悩みも調査され紹介されました。

新型コロナの経験、教訓を授業に活かすでは・・・

〇学校での学びが、社会とつながっている。社会課題に密接に関係していることに気づくチャンス。

〇「ソーシャル・ディスタンス」は大事だろうが、学習としては、地域や社会とつながり、「本物と触れる」授業ができた方がよいのでは。

 

長時間労働の影響の大きなところの3点

①教員の健康への影響

②教育への影響(児童生徒への影響)

・心身が疲弊してよい授業にならない

・AI(人工知能)等が便利になる時代、教師がクリエイティブに深く思考する時間がなくては、子どもたちの思考力や創造性が高まる教育活動にならない。

③人材獲得への影響

・ブラックな職場のままでは優秀な人材は来ない

 

働き方改革をすすめるための取組み事例を紹介され、学校がやって当たり前だったことを仕分けて、見直していくことを強調されました。

 

まとめは・・・

1.常にWhyを問い直す

2.改善のヒント、タネは現場にある

3.先生たちの幸せが子どもたちの笑顔につながる

 

教員ではない妹尾さんの講演

多くの気づきと学びが、新たなパワーにつながります。