7月19日(日)

前日に引き続き、オンラインイベント

第13回子どもの貧困対策情報交換会
コロナ禍、海外にルーツをもつ子どもとその家族はいま

 

「新型コロナウイルス感染拡大は、海外にルーツをもつ子どもやその家族に、よりいっそう深刻な影響を及ぼしています。外国人労働者、難民など、海外にルーツをもつ子どもや家族は、今、どのような困難に直面し、どのような支援が求められているのでしょうか。コロナ禍、どんなルーツをもつ人にとっても、安心して暮らせる社会であるために、何ができるか、考え合いたいと思います。」

という言葉に導かれ…前回の子ども貧困対策情報交換会に続いて申し込みました。

 

 

3人の方からの報告がありました。

報告1「コロナ禍が外国人労働者の家族・子どもの生活へ及ぼした影響」

 山野上 麻衣 さん

 (一橋大学大学院博士後期課程・日本学術振興会特別研究員)

日本に暮らす移民の概要(人口、在留資格やどのような枠で在留しているのか、地域によるちがい等)

コロナ禍の中での状況(リーマンショックの時と同じことが)景気が悪くなると簡単に失業し、日本語ができないので、必要な支援につながりにくい。

なかなか報道されない身近にある現実、コロナ禍で弱者がより弱者になる状況を少しでも多くの人に知ってもらいたい、という山野上さんの思いがストレートに伝わってきました。

 

報告2「大阪・Minamiこども教室から見える外国にルーツをもつ子どもと家族の窮状」

 原 めぐみ さん

 (Minamiこども教室 副実行委員長)

大阪市は政令指定都市の中でも外国籍人口が多く、Minami子ども教室とは、中央区の歓楽街に暮らす外国ルーツの子どもたちのための夜間教室です。この校区を持つ大阪市立南小学校は在籍児童の約5割が13か国の子どもたちで占められています。

Minami子ども教室のとりくみから見えてきた外国人家庭の不安定な生活、支援が必要なことから地域・行政・学校等とのつながりが広がっていくことの報告、コロナ禍での生活支援の課題などの報告でした。

私は、「大阪ミナミのこどもたち」の本を読んでいたので、より理解を深めることができました。

 

報告3「コロナ禍のクルドの子どもたちの今そして未来」

 織田 朝日 さん

 (「となりの難民――日本が認めない99%の人たちのSOS」著者)

織田さんが、この問題を始めた2004年は、クルド人は200人ぐらいと言われていたそうですが、現在は2000人と言われています。

ほとんどが難民申請者なので、コミュニティがあるので助け合って暮らしているそうです。

クルド人の子どもたちの問題、学費やイジメについて報告をしていただきましたが、イジメについては、教員(大人)の対応が大きく影響していたわけで、大人がちょっとした一歩を踏み出せば…と涙ながらに訴えられ、辛かったです。

日本で育っているのに、大人になると「収容」された話など…収容施設内の非人道的な対応などクローズアップされていますが、本当に人権があるのか、という政府の理不尽さ。

特に、コロナ禍の中、生活の苦しいビザのない家族は、住民票がないため給付金をもらえない。結局山野上さんでも言われたように、弱者がより弱者になる。日本人も外国人も同じなわけで、平等に接してもらいたい、と強調されました。

自分たちにできること…知る、学ぶ、そして伝える。

本当にそうです。