3月17日10時から17時まで、大阪教組スプリングセミナーがアウィーナ大阪で開かれました。

10時からは、学習会で、元文科省事務次官の前川喜平さんの講演でした。

タイトルは「公教育の果たすべき方向とは~まっとうな主権者を育てるために」

何といっても始めは、今ニュースに取り上げられている「講師に前川さんを招いて総合の授業を行った名古屋市立中学校に対しての文科省の介入」についてから、森友にかかわっての公文書改ざんについて、そして加計学園問題について、興味深い話を聴きました。 総合の授業については、ご自身の生い立ちから、人は変わることができることを訴える内容、また夜間中学校についてなどをオヤジギャクを交えながら話されたそうです。一学校の授業の内容に調査をかけるなんて、国が教育への介入を行うなんてあってはならないことを強調されました。まったくその通りです!

本題に入ってからは、憲法の義務の話から、本来憲法には国民の義務を書き込む必要はないということ(この話は憲法カフェでも聞きました)、だから、義務教育の「義務」とは、保護者に義務付けるものではなく、国がすべての人に無償普通教育を保障する義務を負っているということ

夜間中学校にかかわっているのも、義務教育時に学習することができなかった人たちへの国の義務を果たすべきであるという思いからだと感じました。

以前枚方公園青少年センターでも話を聴きましたが、前川さんの中心にあるのが、憲法の基本的人権尊重であることを改めて確認した次第です。

人権の中核をなす学習権、平和を実現する学習権

その学習権を一人ひとりに保障することが大事であり、そして主権者教育で賢明な国民による懸命な政府をつくる ということです。

教育の力の重要性をしっかりと確認し共有して、安倍政権下ですすめられている教育政策の問題点を明らかにし、屈せずに工夫をかさねていかなければならないこと 特に「特別の教育 道徳」 正解がないことをみんなで考えるはずなのに、正解を求めている検定教科書だが、憲法の理念に則ってすすめていかなければならないと。その検定教科書についてのコメント「個と地球市民の視野が欠落している」には納得しました。

主体性のある生徒を育てるためには、主体性のある教職員・学校であらねばならない と締めくくられました。

憲法の基本は個人主義と立憲主義です。前川さんの憲法に対する思い、それを実直に実現されようとしている人柄に触れ、私たち自身が考えなければならないことももちろんあり、宿題ももらった感があります。このような人が官僚として働くのがあたりまえであってほしいと強く思います。現実は…?! 

 

午後は、執行部からの情勢と生活・賃金、共闘・政治のとりくみを書記長から、2018教文課題にかかわる取り組みを教文担当から、17年度組織部関係まとめと18年度へ向けてを副委員長から報告を受け、最後に教職員共済生協のとりくみについての報告や説明を受けました。いつもながら分厚い資料集、これからの大阪等の教育関係について知りたいときにすぐ役に立ちますね。ありがとうございます。

豊中市長選が4月15日公示22日投開票日で、現市長の浅利さんが、後継者とされた長内予定候補者を共に挨拶をしに会場に来られました。維新候補者との一騎打ちになりそうだそうです。頑張らなければ‼

セミナー後は、懇親会。 ブロックごとの新役員の紹介などがあり、楽しく過ごしました。2018年度も子どもを真ん中に置いた教育をすすめていくために力を尽くしていきます。