8月12日(土)

 

8.14日本軍「慰安婦」メモリアル・デーを国連記念日に!

「語り始めた被害者たち~日本軍「慰安婦」、AV出演強要、JKビジネス~」

 

北原みのりさんと尹美香(ユンミヒャン)さんの講演はとても力強く、理不尽なことに対する姿勢と今後どのようにとりくんでいくかを詳細に提起され、刺激をうけました。,

 

1991年8月14日は、韓国「慰安婦」被害者の金学順(キムハクスン)さんが半世紀の沈黙を破って、自らが日本軍「慰安婦」とされたことを告白した日です。

その後、勇気を出して名乗り出る「慰安婦」被害者たちが、アジア全域に及ぶ被害の実態を明らかにしてきました。最初に名乗り出た金学順さんの勇気と思いを忘れないために、この8月14日を、8・14日本軍「慰安婦」メモリアル・デーとしています。

 

今年の集会では、AV出演強要、JKビジネスについても北原さんは言及されました。翌日の東京の集会では、ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS)事務局長田口道子さん、一般社団法人Colabo代表 仁藤夢乃おさんがスピーカーとして登場されたようです。

 

日本軍「慰安婦」、AV出演強要、JKビジネスに共通することは、「長い間沈黙していたその被害者(当事者)たちが語り始めた」ということであり、

搾取する男性側の問題として捉えられるのではなく、女性側の性の倫理観や、お金欲しさの軽い行動と捉えられている、ということです。

現在の性搾取の問題と日本軍「慰安婦」の問題がつながっているということを共通理解として、集会に参加し、共に考えることができました。

 

尹美香さんのお話は、金学順さんが名乗り出られた後、次々と名乗り出られたハルモニたちが運動の主体となって、自ら被害回復の途を歩む姿とともに、挺対協の運動から、ナビ基金、日本軍性奴隷制度問題解決のための正義記憶財団としての活動についてでした。

コンゴの内戦での性暴力被害者たち、自国の米軍基地村の「慰安婦」だった女性たち、ベトナム戦争時に韓国軍の性暴力を受けた女性たち、シリアの内戦でISの性奴隷にされた被害者たちとの連帯。

被害者であり、加害国の社会構造の中で生きている葛藤。

被害者とともに進める挺対協の運動の方式と方向が日本軍「慰安婦」問題を地域的な問題に留めず、戦争や家父長制社会が生み出す類似の問題に拡大したからこそ、被害者間の連帯が生まれ、韓国社会全体の様々な運動と繋がることができたのであり、韓国社会を変化させる運動であり、「戦争」の連鎖を打ち切り平和共同体をつくろうとする国際社会の変化をめざす運動なのです。

と尹さんの言葉は未来への希望に満ちていました。

水曜行動に若い世代の参加があること、朴槿恵の弾劾キャンドルデモに、民主主義の波を感じ希望を見つけたことなど、「常に私たちは過程を生きている」「市民運動が全国に根付いている」と力強い言葉がうらやましいです。

 

日本は、戦争責任、加害者の責任からの問題として、日本軍「慰安婦」問題に取り組み始めましたが、日本社会には、女性の人権の視点が欠けていて、原因、構造を追求する姿勢がなかった、と。

韓国の女性運動は、日本よりも遅く取り組まれ、80年民主化運動時点では、その視点はなかったのですが、女性労働者運動に対する弾圧での性暴力の存在から、挺対協の運動につながり、その後進展し、性暴力被害者支援、救援のシステムは今の日本よりも進んでいるそうです。

 

日本軍「慰安婦」被害者たちの名誉と人権の回復・・・私たちの手で解決を!と尹さんは、①当事者の主体的な努力 ②被害国国民の認識の変化と社会構造の変化 ③加害者の反省と責任の履行 この3つが同時に実行されること、が必要であると。

挺対協の運動

1.被害者たちの声  未来世代に継承

2.奪われた夢を取り戻す(一人ひとりにフォーカス)

3.名誉と人権回復

4.ナビの夢  戦時性暴力被害者と連帯、再発防止活動の継続

を紹介されました。

少しずつでも、確実に歩みを進める活動が本当に重要であることを改めて確認することができました。

 

北原さんのお話では、では、日本は…、

男性社会の組織・構造に組み込まれてしまった性産業が一大経済になっていて、男性の性(搾取)に対する甘さが解決への大きな障壁となっていること。

AV、JKに対する偏見の視線が変わらない限り、日本軍「慰安婦」問題は解決できない、「お金のために・・・」と同じ視線。性搾取をする男性側の問題になっていないこと。その現実の理不尽さに憤りを感じます。

韓国の運動に学ぶ民主主義の力、そこに女性の人権が根付いていることを強調されました。

今年、韓国全羅道を訪ねて、韓国の民主化運動が本物である、ということ、を改めて確信しました。

そこから私たちは学ぶべきことをしっかりと受けとめ、自分たちの運動に活かし、共にとりくんでいかなければならないと強く思いました。

 

頭の中も心の中も一杯いっぱいではありましたが、実りある集会だったと、行ってよかったと、旅行等で少々疲れ気味でしたが、思いました。

 

今日は、終戦記念日

韓国にとっては、光復節・日本から解放された日です。

私たちは、歴史に向き合い、未来へ継承することを

改めて確認するべきです。