6月4日(日)

総会には出席できませんでしたが、記念企画の講演には間に合いました。

 

憲法70年・法人設立40年

「私たちが記憶し、引き継ぎたいこと」

 

子ども情報研究センター理事の田中文子さんが、プロローグとして、

「子ども情報研究センター40年の歩みを心を刻む」年表に沿いながら、話されました。

乳幼児は母親の手で(家庭基盤の充実)を進める政府に抗して、

部落解放保育運動の高まりから、子育ては地域で!を基軸としたとりくみ

子どもの権利擁護の前進をめざしたとりくみ

鈴木祥蔵さんの講演「悲憤の山脈の裾野に立って」

「茶色の朝」を迎えないように、「忘却に抵抗するドイツ」で記憶することの重要性 を強調されました。

 

そして、「未来のための日本の記憶」と題して、桜井智恵子(関西大学)さんの講演でした。

「記憶もつくられていく」という言葉には、ドキッとしましたが、

 一面でなく多角的に捉える ことの重要性を改めて確認しました。

・問題の所在

「規律権力」と「思考停止」を教育と社会が下支えしていることをミッシェル・フーコーやハンナ・アーレントで説明され

・戦後の必然

新憲法の風景~平和ということ 9条に秘められたメッセージは、戦争の放棄ではなく、戦力の放棄であること 世界の人々を信頼し対話すること

しかし、戦後の目標は、経済成長と復興であり、高度経済成長がつくったベースが構造的暴力に結び付き、学歴社会を貫徹した国となった

・現在の状況

日本経済の再編 長時間労働、女性の労働を景気の調節弁に

「家庭支援教育法」「親子断絶防止法」「多様な教育機関法」など、ケアを取り込むネオリベラル

各種世帯別にみた生活困窮度 ひとり親の困窮度の高さ、再分配の不条理

子どもの貧困に特化されているので、全体の貧困率が高くなっていることが見えなくなっている

「○○貧困」で「支援」というカテゴライズで分断

自立支援→自立するなら支援する=自己責任論に結びつけられる支援

学校で、地域で、善良な市民による頑張り→国の制度(あり方)が原因ではないにつながる

・戦後思想史から学ぶこと

①制度:教育と社会配分の改善

②思想:「自立」支援の拒否 「物事は完璧である必要はないし、実際のところ完璧でないほうが望ましい」ジェシカ・ジャスミン

異質な発想を持った大人と出会えていない若者

「問う」ことが求められる 「聞かずにはいられない」が時代を変える

「話を聞くこと」「質問すること」→それぞれみんながおもしろい⇒価値が拡がる

富裕層のおこぼれで社会保障・ケアをする そのキーワードが自立支援

「生きあう」頼ることもあるし、頼られることもあるし、支えあうってことなんですよね。

 

目からウロコ的な感じで、「思考停止」するのではなく、問うていく、ことの重要性を再認識。

多様性、可能性のある生き方やあり方を知ることで価値が拡がる

「価値が拡がる」という言葉の心地良さ…

 

桜井さんの講演にエネルギーを得て、いろいろ整理できました。

門真市教育委員をされているそうです。

このような方が枚方市の教育委員になっていただきたいですよねえ。

 

追記

今は、6月18日になりました。

国会が閉会したわけですよね。

国会議員とは、民主主義とは何か、が問われた今国会

一強のおごりによる安倍政権の暴挙を許していいのでしょうか。
「共謀罪」法は、「監視社会」をつくり、私たちから人権も自由も奪ってしまいます。「私は関係ない」はあり得ないです。 

平和と自由のために、声を上げ続けていきたい❕