1029()2日目は、分科会からです。

私は、第1分科会「人権」に参加しました。テーマは「女性たちの今。そして未来をつくる。

女性参政権から70年 雇用機会均等法から30年」

まず、上野千鶴子さんの講演。いつもながら理路整然で分かりやすく、シャープな表現です。

かっこいい!!

ジェンダー・ギャップ指数の話から、やはり政治・経済の分野で女性の地位が大変低い、ということから、女性参政権は政治を変えたか、という問い。女性票は家族票の一部で、それが戦後保守一党支配を支えてきた、と。1989年マドンナ選挙で、女性票が個人票となった、と。

「権利の上に眠るな」という市川房枝さんの遺言に、私たちは応えていかなければならない。

参政権とは、自分の運命を自分で決めることを行使する、誰にも譲り渡せない権利である、というのには大きく頷きました。

女性差別撤廃条約を批准するために、男女雇用均等法が制定されたわけですが、ジェンダー平等法制と労働の柔軟化とは、同時進行してきた問題点を明らかにされました。女性と若者の非正規雇用率が労働者全体の約4割になった現実があります。

均等法は女性分断元年と言われ、今は女性貧困元年とも言われているそうです。

均等法は、「白鳥」になれたか? いや「鴨」に。ネオリベラリズム改革のいい「カモ」になったと。

女性活躍法は「職業生活における」ということで、子どもも産む、労働力としての女性なのです。

男性並みの総合職か女並み使い捨て労働力か、どちらでもない選択ができるための処方箋(・労働時間の短縮・年功序列制の禁止・同一労働同一賃金)と他の選択肢(NPO等起業して生きる)を提示されました。

 

以前にも聞いたのですが、「あの時、あなたは何していたの?」と子どもや孫に聞かれた時に、ちゃんと答えることができるように…

・どうしてあの戦争を止められなかったの?

・どうして原発事故を止められなかったの?

・こんな世の中にだれがしたの?

政治は人災――ほんとそうですよね。

怒りを表現しよう!  昨年の安保法制反対の集まりで、国会1周に15000人いるそうですが、45000人集まったこと。

怒れる女子会や怒りたい女子会のとりくみの紹介をされました。

実際「保育園落ちたのは私だ!」の国会前行動が、安倍政府を動かしたわけです。

黙っていないで、怒っていることを表す。怒るべき時に怒ることが大切であり、怒ったら世の中変わった!ということから、最初の一歩を踏み出そうということで、イヤなことはイヤという、問題の当事者になる、周囲を巻き込む(ネットワーキング)などを示し、意思決定は楽しい! ということで、議員になって社会を変えよう! と締めくくられました。

 

後半は、3人の女性と対談。

非正規雇用の経験があるシングルマザー、秋田大学の3年生二人です。

大学生の二人ともが、将来の夢(?)は、公務員になること、安定を選ぶというので、どんな仕事をしたいのか、どんな選択肢があるのか、結婚する、しないも含めて、視野を広げてほしい、と思う部分ありでした。

人生、何が起こるかわからない、働き方も多様性。

職場を変え、地域を変え、政治を変える、一人ではできない、仲間を作りネットワーク力を高めていきましょう! と自分が動いていかなければならない、ことを上野さんは、二人の大学生にも強調され、分科会は終わりました。

 

 

その後は…

10分科会の報告。

 

シンポジウム

秋田発「ケアリング(気遣いあう)」社会をめざして ~生活の場から「多様性」を考えよう~

中村順子実行委員長のコーディネーターで、秋山正子さん、菊池まゆみさん、安藤大輔さんのシンポジストで「ケアリング」の具現化についてすすめられたと思います。

私たちは、秋田⇒大阪の便が満席で取れず、羽田経由で大阪に帰るため、シンポジウムの最後までいることができませんでした。

秋山さんのとりくまれた「暮らしの保健室」や「maggie’s tokyo」の報告、菊池さんの社会福祉協議会においての、若者のひきこもり支援など「藤里方式」の報告は聴くことができました。

 

今年は、GFH(Gender Free Hirakata)のメンバー二人での参加でした。残念ながら、3日目のエクスカーションには参加できなかったので、秋田のまちに触れるというところまではいきませんでしたが、夜の食事と秋の景色を楽しんで、日本女性会議の旅は終わりました。

来年は苫小牧だそうです。