5月16~17日 2016年度民進党地方自治体議員フォーラム 総会・全国研修会が京王プラザホテル 東京で開催され、参加しました。
京都市議鈴木正穂世話人代表のあいさつから始まった総会
活動報告及び提案を確認、熊本県連代表からは、現状報告と支援に対するお礼があり、東北自治体議員フォーラム提案の決議(案)、総会参加者決議(案)を採択しました。
民進党の躍進は地方議員が担う、という気概を持ってともに頑張りましょう!と参議院選に向けての意思確認をしました。
第2部は研修
岡田克也代表の力強い挨拶、印象に残ったのは、女性議員の30%実現に向けては、候補者をその倍擁立しなければならない、ということです。
全体講演1は、「民進党の政策について」山尾志桜里民進党政務調査会長、長妻昭民進党代表代行の説明のあと、集まっている地方議員からの意見の聴取、
参議院選挙に向けての民進党政権公約マニフェスト素案に、時間も延長せざるを得ないぐらい様々な意見、要望が出ました。
全体講演2は、当初の予定では小林節さんでしたが、諸事情により講師が変更になりました。
枝野幸男幹事長が「憲法をめぐる状況と民進党」と題して、熊本地震に対する補正予算可決の国会の始まるまでということで30分話されました。
集団的自衛権の是非を問う段階ではなく、その以前の問題で、憲法違反であるということ。
立憲主義を理解できていない安倍政権のもとでは憲法を絶対変えさせない!!
と立憲主義と憲法論議についてわかりやすく話されました。
2日目は、第1分科会に参加
「下流老人をどう防ぐか」という題で、NPO法人ほっとプラス代表理事 藤田孝典さんの講演
日本の貧困の現状から、高齢者(65歳以上)の貧困率の高さ(22.0%)が明らかさにされ、高齢期は誰もが貧困に陥る可能性があることを強調されました。
下流老人の特徴:3つの「ない」
①収入が少ない
低所得の高齢者世帯は増加傾向(物価が上昇しても、年金受給額のアップ改定が抑制されるため、実質的に年金が減るのと同じ効果がはたらく)
高齢雇用者に占める「非正規の職員・従業員」の割合は約7割、働いても貧しい。
②十分な貯蓄がない
高齢者世帯の平均貯蓄額は約1270万円と厚労省の調査で発表されているが、平均値ではなく中央値を出すようにしてするべきである。中央値はもっと下で「貯蓄なし」の世帯は16.8%、4割以上の世帯が貯蓄額500万円未満。
③頼れる人がいない
「関係性の貧困」でもある。気軽に相談できる相手がおらず、生活に困窮しても大部に助けを求められない状態。今後も一人暮らしの高齢者が急増。
下流老人は「あらゆるセーフティネットを失った状態」一度陥ると、自力では解決困難、社会問題として対策を講じる必要がある。
特に今の若者の老後が危ない:
年収400万円は下流化のリスクが高い
非正規雇用は下流老人に直結
一人暮らし高齢者予備軍の増加(男性は5人に一人、女性は10人に一人が生涯結婚しない時代に)
要するに
下流老人を生むのは、社会である
アベノミクスではトリクルダウンは起こらない、税の再分配もない
ソーシャルアクション(社会保障)を続けることで、「暮らしにくさ」は変えられる。
「貧困・生活困窮者」が特殊なことになっているが、中流・中間層が下流化・下層化しているのが現実。
医療・介護・教育も商品化されてお金がないと暮らせない現状、教育・住宅の無償化で脱商品化を図らなければならない、と。納得する話でした。本当に…
「下流老人」を言説として、ともに貧困対策、下流老人対策を行っていこう!!
と確認し合いました。
「下流老人」という言葉には、何となく抵抗感と違和感があったのですが、藤田さんのお話には納得しました。小泉以降の与党政治の結果が、今の下流老人・子どもの貧困等を生み出しているわけです。
今では、多くの人が、自分が中流ではなく下流にいるということを自覚しなければならず、その上でしっかりと社会保障を利用していかなければならないと思います。
住宅保障も含めて社会保障制度の拡充を訴え、セーフティネットとして確実に社会保障を実施させていかなければなりません。