11月6日(木)

厚生常任委員会先進都市視察研修で市役所には、5時半頃に帰ってくることができたので、

6時半からの、門真ルミエールホールである北河内地区教職員組合主催の教育改革フォーラムに参加しました。



事務局長の基調報告のあとは

「領土問題と教科書」と題して、上杉 聡さん(大阪市立大学人権問題研究センター)の講演でした。

部落史研究家でもある上杉先生、ご自身が部落問題にかかわった経緯や、そして平和問題にも関わることになったことなども簡単に話されました

最近、大きな話題となっている小笠原諸島におけるサンゴの密漁の話についても、少し触れられました。

小笠原諸島は、元々誰が住んでいたのか、600年前から育っているサンゴと言われているが、当時の小笠原諸島は日本の領土だったのか? 等々

1500年代に初めてスペインが小笠原諸島を発見。

1670年 日本戦が漂着。

1830年 ハワイの人が移住。

1876年 日本の領土と表明。

この間、多くの国が寄港していた。 


そんな風に、領土問題は、その時の各国の政治や外交が大きく関係することなので、簡単に解決するものではないのです。

特に、尖閣諸島・竹島問題は、中国も韓国も日本も自分たちの主張だけで、事は解決できません。

これまで棚上げにされていたことが、その証であるわけです。


大阪教組の夏季セミナーでもお聞きした内容ですが、あらためて確認しました。


上杉先生は、枚方市役所職員対象に人権研修の講師も務められました。

10月28日でしたが、議員にも案内があったので、参加しました。

「水平社と日本国憲法について」と題しての研修でした。

古くから(起源は10~11世紀)存在してきた部落差別が、明治4年の賤民廃止令では不十分で、差別習慣をなくそうとするものではなかったことから、近代の差別と結合。

水平社の成立と戦後憲法・差別解消への課題をはなされました。

水平社宣言の文など、あらためて読むことができました。

人間の本来の欲望、「尊敬されたい、愛されたい、大切にされたい」自分を受け入れてもらいたい。

「人間を尊敬する」という言葉に集約されている宣言文は、スゴイですね。


いつもすごいなあ、と思うことは、多くの文献から紐解いて事実に即して話されることです。

領土問題も、古事記から引用されるところから始まり、日本地図の変遷をたどるなど、そしてポツダム宣言受諾以降、東西問題があり、日本の領土問題が話し合われなくなり、現在に至っているのでどこの国のものなのかが、決まっていない、ということです。

多くの地図や文献など資料を駆使して説明していただくので、本当にわかりやすいです。

研究者なので、当たり前なのかもしれませんが、でも「わかりやすい」ということは、大切ですよね。


続けて上杉先生のお話を聴き、すっかりファンになりましたので、ブログに書いちゃいました。