今年の厚生常任委員会先進都市視察研修先は、埼玉県和光市と新宿区でした。
埼玉県和光市は、介護予防事業の取り組みについて
多くの自治体から注目されているということで、視察受け入れは、月に1日だけだそうです。
11月第一水曜日5日が、その日となり、3カ月ほど前から予約受付、議会事務局の担当者が、パソコンの前で、しっかりと予約を取ってくれました。
枚方市以外に、5つの自治体も一緒に合同研修となりました。
パワーポイントを使って、福祉政策課長は説明されました。
自分たちのすすめている施策に対し、自信を持ち、情熱をもっていることがしっかりと伝わってくる説明でした。
少子高齢化がすごい勢いで進んでいる今、マクロの計画策定とミクロのケアマネジメント支援ということで地域包括ケアシステムの実践を伺うことができました。
「介護保険からの卒業」という言葉が印象的でした。要介護度のいずれからも、高齢者が少しでも自分で自分のことができるようにすること。また、重症化予防の推進に力を入れている。
日常生活圏域ニーズ調査(記名)を行い、地域の課題や必要となるサービスを把握・分析をし、介護保険事業(支援)計画を策定。要望対応型ではなく、課題解決型の行政を強調されていました。
特養老人ホームではなく、在宅で歳を重ねていく、安心して暮らすことができるために、居宅介護サービスにしっかりと取り組まれています。
施設にあって、在宅にないものは何か?ということから、給付サービスが考えられたそうです。
地域ケア会議を確実に機能させることによって、マクロ的な政策とミクロ的な支援を実現させている、と。
要介護認定率は、減少しているそうですが、高齢者の数は増えている現実があるので、要介護者の実数は増えています。認定率という数字ではなく、実数を把握して、取り組まなければならない、という姿勢がいいですよね。また、制度・組織横断的な総合調整を行う課を今年度から設置し、機能させているそうです。今日的な課題は、一つの所だけでは、解決に至ることは困難であり、連携・調整が不可欠だと思っています。本当に先進的な取り組みに学ぶことが多かったです。
枚方市でも、第6期介護保険事業計画の策定中ではありますが、学んだことを活かしていきたいですね。
現地視察として、高齢者率の高い団地にある、ジャパンケア和光〈24時間訪問介護サービスを行っている事業所)とまちかど健康相談室を見学しました。
夕方になり、外で、高齢の方が集まり、コミュニティができているのには、私には経験がありませんが、下町の風景みたいであったかな感覚でした。
11月6日は、10時から、新宿区エイビシイ保育園を視察しました。
24時間体制の認可夜間保育園です。学童保育も24時間体制で行っています。
学童保育をしている建物で、片野園長からいろいろとお話を伺いました。
開所時間は、11時~22時ですが、延長保育ということで、24時間体制となっています。
保護者の職種も多種多様。お泊りの子どももマックス20人位いるそうです。
「夜間に子どもを預けるなんて・・・」という偏見を払拭するために、食事などや環境に力を入れ、子ども自身の育ちに何の差もないことを実践されています。そのために認可運動もされたわけです。
全国夜間保育所連盟80カ所ほどあるそうですが、24時間体制の夜間保育所は、全国で6カ所しかないそうです。
本来ならば、深夜労働などはない方がいいと思います。しかし現実は24時間、本当にさまざまな労働の上に私たちの生活があります。
それならば、安心して子どもを預け、働くことができる環境を整えるべきだと思います。
私自身は、民主党男女共同参画担当者の勉強会で5月にお話を聴いているので、2回目ですが、
園長のあつい思いに再度、触れることができました。
まだまだ課題が多い、保育所施策ですが、ニーズを確実に把握し、子どもたちのためにも、保護者の安心のためにも、支援として何が必要なのか、考えていきたいですね。
2日間の厚生常任委員会の視察研修、楽しく勉強することができました。
議会事務局の担当者には、本当にお世話になりました。