3月8日は国際女性デーです。
起源は、1904年、アメリカのニューヨークで、女性たちが、労働時間短縮と賃上げ、参政権を求めて「パンと薔薇」(薔薇は尊厳を意味する)をスローガンにデモにたちあがった日だそうです。
8日にも様々な取組みがされていたようですが、私自身は、一週間前の2月28日(土)「2009国際女性デー大阪集会 女性はいつもワーキングプアだった!~暮らしから考える グローバリゼーション・労働・ジェンダー~」という集会に参加しました。
講師は、同志社大学教員の三山 雅子さんで、多くの資料を基に講演されました。
「ワーキング・プア」というのが珍しくない言葉となってしまいました。働いてもその収入だけでは食べていくことができないことをいいます。それが今、若い人たちや働き盛りの男性にも及び、大きな社会問題となっています。雇用形態が、派遣を代表とする非正規雇用へと大きくシフトされてしまったのが原因となっています。労働者の約40%が非正規雇用となっています。
では、女性はどうでしょうか。昔から女性は、いつもワーキング・プアだったのではないでしょうか。パート労働者のほとんどが女性で、フルタイムでも賃金は男性の約6割です。今私たちが求めるのは、女性も男性も普通に働けば安心して暮らしていける社会です。
今、働く女性の5割近くは年収200万円以下と、女性の貧困はますます深刻化しています。
すべての人が「健康で文化的な最低限の生活を営む権利」と、人間が人間としての尊厳を持って生きる権利を求め、これからも行動し続ける、集会アピールを採択しました。

そして翌日の3月1日は、働く女性の人権センターいこ☆るの総会がありました。
総会後は、「女の貧乏なんでやねん!」~ペイ・エクイティとベーシックインカムの観点から~パネルディスカッションがありました。
ペイ・エクイティとは、同一価値労働同一賃金のことをいいます。正規・非正規を問わず、同じ価値の仕事に対して同額の賃金を支払うということです。
もともと、日本では正規・非正規では賃金が異なり、また男女間でも賃金差があります。ですので職務内容を点数化して比較して決めていく必要があり、それをすすめていこうということです。
また、ベーシックインカム(基本所得)とは、生活費相当額の所得を、すべての人に、無条件で、権利として給付するという考え方だそうです。
アメリカでのシングルマザーの黒人女性が中心となって大きな運動として盛り上がったそうです。キング牧師もその運動を始めようと女性たちとつながっていこうとしたということだそうです。(ただ、その矢先に暗殺されてしまいましたが)
上記の二つのことが実現されれば、人はまず1人で誰にも依存せずに安心して暮らしていくことができます。まだまだ、認知度は低いですが(私も初めて知りました)
大きく考え方を変えて、一人ひとりが自立して暮らしていくことができる社会をどのようにつくっていくかを考えていかなければならないですね。

女性の貧困は、私にとっても大きな課題です。三山さんが話されていましたが、「シングルマザーのワーキングプアが解決されなければ、男性のワーキングプアは解決されない」その通りだと思っています。